特集 PR

indigo la Endが語る、日本語ポップスの歌詞。歌詞展を巡りながら

indigo la Endが語る、日本語ポップスの歌詞。歌詞展を巡りながら

indigo la End『濡れゆく私小説』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:山川哲矢(Showcase) 編集:矢島由佳子(CINRA.NET編集部)

俺らも海外で聴かれていて、そこに関しては明るい未来が見えてきたかなと思っています。(川谷)

―最後に、歌詞の話と絡めて、「日本語の可能性」という話もできればなと。海外でも日本の音楽が少しずつ聴かれるようになっていて、昔は「海外で成功するなら英語じゃないと」という論調が支配的だったと思うけど、今は「むしろ日本語のほうがいい」という論調になってる。ただ、僕らが英語の曲を聴いて、意味がわからなくても気持ちいいと思うように、日本語で歌う上で、「サウンドとして気持ちいい」っていうのはやはり重要だと思う。そのあたりについて、川谷さんはどんな考えを持ってるかを聞いてみたいです。

川谷:日本人で英語で成功してる人ってそもそもいないと思うから、俺はもともと日本語でいいと思っていて。Tyler, The Creatorが(山下)達郎さんの曲を使ってたりするのは、時代が追いついてきたなと思うというか。

俺らもSpotifyのリスナーがすごく増えてて、それは海外でも聴かれてるということだから、そこに関しては明るい未来が見えてきたかなと思っています。これはゲス(の極み乙女。)の話ですけど、Spotifyって人気曲が5曲表示されるじゃないですか? あそこに“sad but sweet”というめちゃめちゃマイナーな曲が入ってるんですよ。

―『好きなら問わない』(2018年。ゲスの極み乙女。のアルバム)に入ってる曲ですね。

川谷:あの曲は洋楽っぽく、めっちゃ音数少ない感じで作って、ベースもいつもだと(休日)課長がバキバキにやるところを低くドーンと鳴らして、音を住み分けていて。それが再生回数に如実に出るというのは面白いなって。

インディゴでも“夕恋”という配信シングルのカップリングが入ってて、あれも途中までほぼ俺の弾き語りで、音数少ないんですよね。最近の海外のチャートって全部音数少ないじゃないですか? それが全てではないと思うけど、でもそれが数字に出てることはわかってはいて。

ゲスの極み乙女。“sad but sweet”を聴く(Apple Musicはこちら

indigo la End“夕恋”を聴く(Apple Musicはこちら

―インストだけどtoeも“two moons”というアルバム曲が海外で聴かれていて、Spotifyでは人気上位に入っているんですよね。やっぱり国の違いが出るなと思います。

川谷:日本は「アレンジどうこうよりもメロと歌詞」みたいな国ですけど、ストリーミングでいろいろ聴けるようになって、みんなの耳も少しずつ変わってきていると思うんですよね。Apple Musicのランキングとかを見ると、質のいいものが上位に上がってきてたりする。『紅白(歌合戦)』に出るアーティストと、Apple Musicの上位のアーティストは違って、どっちがいい悪いじゃなく、広い視野を持った上で、自分がちゃんとハマるところを考えるのが大事かなって思います。

―インディゴとしては、どこに向かいたいですか?

川谷:「商業的になりたいのか?」っていうとまた話は別ですけど、インディゴは普遍的なことをやってるつもりですし、やっぱりいろんな人に聴いてもらいたいなって思います。今は自分たちで「ずれてる」って言ってますけど、なにがずれてるのかって、世間一般の人にはまだ理解されてないと思うんです。でもその「ずれ」がちゃんと伝わって、「インディゴって独特だね」ってなることが大事だと思っていて。

―それこそ「5年後に理解される」というのは、その「ずれ」の溝が埋まるということかもしれない。来年の結成10周年を前にして、『濡れゆく私小説』というタイトルで「日本語ポップスとしてのインディゴ」を示したのは、その第一歩になったのかなって思います。

川谷:10周年って、今まで作ってきたものを改めて聴いてもらう機会にもなると思っていて。「こういうことをやってきて、今はこういうことをやってます」っていう、indigo la Endがどういうバンドかというのを、改めて伝える機会になればいいなって思いますね。

左から:長田カーティス、後鳥亮介、川谷絵音、佐藤栄太郎
アルバム未収録楽曲の直筆歌詞が、最後に展示されていた。
アルバム未収録楽曲の直筆歌詞が、最後に展示されていた。
来場者が書き込めるパネルに、メンバーもサインを入れた。
来場者が書き込めるパネルに、メンバーもサインを入れた。
来場者が書き込めるパネルに、メンバーもサインを入れた。
来場者が書き込めるパネルに、メンバーもサインを入れた。
Page 5
前へ

イベント情報

『濡れゆく私小説展』

2019年11月9日(土)、11月10日(日)
会場:東京都 目黒 CLASKA The 8th Gallery

イベント情報

『ONEMAN HALL TOUR 2019「心実」』

2020年1月30日(木)、1月31日(金)
会場:東京都 中野サンプラザ

リリース情報

indigo la End
『濡れゆく私小説』初回限定盤(CD+DVD)

2019年10月9日(水)発売
価格:4,400円(税込)
WPZL-31658

[CD]
1. 花傘
2. 心の実
3. はにかんでしまった夏
4. 小粋なバイバイ
5. 通り恋
6. ほころびごっこ
7. ラッパーの涙
8. 砂に紛れて
9. 秋雨の降り方がいじらしい
10. Midnight indigo love story
11. 結び様

[DVD]
『全国ワンマンツアー「街路樹にて」東京追加単独公演「abuku」』at 日比谷野外大音楽堂 ライブ映像収録
1. 夜明けの街でサヨナラを
2. ハートの大きさ
3. はにかんでしまった夏
4. 彼女の相談
5. 花をひとつかみ
6. 見せかけのラブソング
7. スウェル
8. 名もなきハッピーエンド
9. 想いきり
10. 幸せな街路樹.
11. 心ふたつ
12. 夏夜のマジック
13. 幸せが溢れたら

indigo la End『濡れゆく私小説』
indigo la End
『濡れゆく私小説』通常盤(CD)

2019年10月9日(水)発売
価格:3,300円(税込)
WPCL-13103

1. 花傘
2. 心の実
3. はにかんでしまった夏
4. 小粋なバイバイ
5. 通り恋
6. ほころびごっこ
7. ラッパーの涙
8. 砂に紛れて
9. 秋雨の降り方がいじらしい
10. Midnight indigo love story
11. 結び様

プロフィール

indigo la End
indigo la End(いんでぃご ら えんど)

2010年2月川谷絵音を中心に結成。2014年8月に後鳥亮介が加入。2015年に佐藤栄太郎が加入し現在の体制となる。歌とギターのツインメロディとそれを支えるリズム隊、それらが絶妙なバランスで重なり合う。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

岩井勇気(ハライチ)『ひねくれとか言われても俺はただ自分が進みたい道を選んでるだけ』

ドリームマッチでの『醤油の魔人 塩の魔人』、ラジオで突如披露した推しキャラケロッピをテーマにしたEDM調楽曲『ダメダメケロッピ』など、音楽的な才能に注目が集まる岩井勇気。今回はミツカン「こなべっち」とタッグを組み、自らがマイクを取ってラップに挑戦。しかもこの動画、岩井がこれまでラジオや書籍の中で言及してきた、珪藻土のバスマットや、海苔、メゾネットタイプの部屋、クラウス・ノミなどのネタが詰まっていて、まさか岩井さんの自宅なのでは……? と隅々まで見てしまう。つぎはぜひ、自作のトラックとリリックによる曲が披露されることを待っています。(川浦)

  1. 秋山黄色×佐藤寛太対談 互いに認め合う「異常さ」、交わる遊び心 1

    秋山黄色×佐藤寛太対談 互いに認め合う「異常さ」、交わる遊び心

  2. 古田新太が振返る劇団☆新感線40年 演劇界に吹かせたエンタメの風 2

    古田新太が振返る劇団☆新感線40年 演劇界に吹かせたエンタメの風

  3. 青葉市子の新AL『アダンの風』詳細発表&原美術館でのライブ配信も 3

    青葉市子の新AL『アダンの風』詳細発表&原美術館でのライブ配信も

  4. 米津玄師と是枝裕和監督が初タッグ“カナリヤ”PV公開 蒔田彩珠らが出演 4

    米津玄師と是枝裕和監督が初タッグ“カナリヤ”PV公開 蒔田彩珠らが出演

  5. 角舘健悟の『未知との遭遇』たなかみさき編(後編) 5

    角舘健悟の『未知との遭遇』たなかみさき編(後編)

  6. 坂本龍一の過去ライブ映像が本日から3週にわたってYouTubeでプレミア公開 6

    坂本龍一の過去ライブ映像が本日から3週にわたってYouTubeでプレミア公開

  7. 三浦春馬主演、映画『天外者』五代友厚の「志」と「天外者」な部分を紹介 7

    三浦春馬主演、映画『天外者』五代友厚の「志」と「天外者」な部分を紹介

  8. 小沢健二が「手紙」を読み上げる生配信番組『キツネを追ってゆくんだよ』 8

    小沢健二が「手紙」を読み上げる生配信番組『キツネを追ってゆくんだよ』

  9. 『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』論評 自立と解放への戦い描く 9

    『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』論評 自立と解放への戦い描く

  10. 『あつ森』とジェラート ピケのコラボブック刊行 表紙は松岡茉優 10

    『あつ森』とジェラート ピケのコラボブック刊行 表紙は松岡茉優