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2000年生まれ、Ran。変化することへの戸惑いと肯定

2000年生まれ、Ran。変化することへの戸惑いと肯定

Ran『無垢』
インタビュー・テキスト
タナカヒロシ
編集:タナカヒロシ、矢澤拓 撮影:田中一人
2020/08/12

「無垢であることが正しくて美しいと思って生きていた」

―ここまでの話をお聞きして、『無垢』というタイトルには、無垢な状態から変わりたくないという意思も込められているのかなと思いました。

Ran:いろんなものをシャットダウンして、そのときの自分を自分の中で作り上げていって。それって見方によっては悪いことかもしれないけど、それが正しくて美しいものだと思って生きていたので、『無垢』っていうタイトルになりました。

Ran

―資料には「“私を醜くさせるもの”“私が変化することが怖いこと”“私自身にまっすぐに向き合って嘘のない唄たち”」と書かれていますよね。その「変化」というのは、適応して丸くなってしまうことですか?

Ran:そうですね。このアルバムの収録曲を作っていた当時は、自分の中から生まれる曲が“黒い息”や“蘇生”みたいな曲ばかりだったんですよ。これから先、きっと違う視点の曲を作るようになるのかもしれないですけど、それが今回の作品に収録されたものを超えられるのかはわからなくて。

―たぶん、あと5年も経てば、『無垢』に入っているような曲は作れなくなると思うんです。

Ran:そうですよね。

―自分でもそういう自覚があるんですか?

Ran:うーん、でも、たぶん作れると思います。これがいちばんの根底にあることだと思うので。当時は7~8割を占めていたものが、今は3~4割になった気はしているんですけど、完全になくなったかと言えば、そうじゃないなと思います。

でも、いい意味で真に受けなくなったというか。悲しいこと、落ち込むことを100%で捉えなくなったかもしれないです。前は悲しいニュースとかを見ると、あたかも自分に起きたことみたいに感じてしまうことが多かったんです。そういうことは少なくなってきた気がします。

Ran

「変わることに怖さはあるけど、恐れていたら先に進めないなと思って」

―考え方が変わってきたんですね。さっき「自分を変えようとしないでくれ」ともおっしゃっていましたが、変化をすることで、いい曲が作れなくなるかもという恐怖感もあるわけですよね。

Ran:やっと最近、まわりの意見を認められるようになってきました。自分の中で人の意見を「そういうもの」っていう捉え方もできるようになってきて。変わることが怖い気持ちはずっとあるけど、それを恐れていたら先に進めないなと思って。もったいないことしてるのかなと思い始めたところです。

―この先はどんな活動を思い描いていますか?

Ran:いちばんは自分の歌を歌いたいです。あとは、日々いろんな感情が生まれるので、この感情だったらこの曲とか、パズルを当てはめるように曲を作っていきたいなと思います。

Ran

―リスナーに「私もこういう感情になった」と共感してほしい?

Ran:こういう思いが伝わればいいなっていうのは、もちろんその曲を作るときに思うんですけど、“黒い息”を聴いて自分の恋愛関係に通ずるものを感じる人がいるかもしれないし、自由に受け止めてもらえたらなと思いますね。むしろ聴いてくれた人が何を感じたのか知りたいです。

―僕は年をとって若い子が考えていることがわからなくなることが増えてきたんですけど、Ranさんの歌を聴いていると、その理由がなんとなくわかるような気がして。若い子の感覚を勉強するような感じで聴いています。

Ran:ほんとですか? これで勉強するの間違ってると思いますよ(笑)。

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リリース情報

Ran
『無垢』(CD)

2020年8月5日(水)発売
価格:1,650円(税込)
EGGS-046

1. 黒い息
2. 蘇生
3. 悲劇ごっこ
4. 靡かない
5. 環
6. ご飯の食べ方

プロフィール

Ran(らん)

2000年8月9日生まれ、福岡県出身。中学3年時にボーカルスクールへ通い始め、同時にギターとソングライティングを始める。2019年9月にwatabokuのデザインによる“ご飯の食べ方”のMカード付きTシャツを発売。正式デビュー前から話題となり、東京・福岡を中心に7大学からオファーを受け学園祭にも出演。2020年2月より音楽配信アプリ「Eggs」にて楽曲をアップロード。8月5日にデビューミニアルバム『無垢』をリリース。tvk『関内デビル』内のレギュラーコーナー「Ranのあなたの思い出、歌にします」、FM福岡『Ran Reflection Radio』にレギュラー出演中。

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