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角舘健悟の『未知との遭遇』たなかみさき編(前編)

角舘健悟の『未知との遭遇』たなかみさき編(前編)

角舘健悟の『未知との遭遇』
インタビュー・テキスト
金子厚武
編集:今井大介、柏井万作(CINRA.NET編集部)

クアッカワラビーって、生き物としては理想だなって思ったんですよね。(角舘)

角舘:よかったです。クアッカワラビーって知ってますか?

みさき:知らないです。

角舘:あの、何とか島にいる外敵が唯一いないネズミなんですけど。

みさき:へえ~!

角舘:威嚇する必要性がないからっていう理由で、常時ね、笑ってる顔のネズミがいて。外敵がいないがための笑顔って考えると、さっき言ってた、喉と心とかっていうのも全部リンクしてると思う。

みさき:外敵がいないから笑顔になる。それ不思議ですね、動物界にもあるんだ。

角舘:生物すべてにあるのかもしれない、もしかしたら。

みさき:外敵がいないっていうのは、そのネズミが全然美味しくない、みたいな?(笑)

角舘:何でだろうね。ちょっとあとで調べてみましょう。

みさき:はい、調べてみましょう。それこそ動物図鑑とかも神保町にありそうですけど。

角舘:そうですね。気づけば、神保町にもういます。

正確には、クアッカワラビーはネズミではなくカンガルー科の動物で、外敵がいないわけでもなく、むしろ天敵に襲われやすく、一時期は絶滅も危惧された。しかし、現在は保護政策によって天敵のいない西オーストラリアのロットネスト島に生息し、そこでは警戒心なく人間とも触れ合い、そのユニークな笑顔から「世界一幸せな動物」と呼ばれている。たなかは現在東京と熊本を往復しながら活動をしているが、生活環境と笑顔の関係性は、リモートが当たり前になった今だからこそ、考えさせられるものがある。

角舘:クアッカワラビーの話をずっとしちゃうんだけど(笑)、結構生き物としては理想だなって思ったんですよね。写真とかも怖がらないから、人間の手にも乗ってくるんですって。

みさき:すごい。生きるために食べるっていう前提の自然界で生きているから外敵が常にいて、その中でしか外敵がいない状態にはならないじゃないですか。だからワラビーも、そもそも外敵がいない社会に来たら笑顔じゃなくなっちゃうかもしれない。

角舘:なくなっちゃうかもしれない(笑)。

みさき:やっぱり動物が動物を殺すのって、食料にしたりとか、外敵から身を守るとか、そういうちゃんとした理由があるじゃないですか。

角舘:ねえ、仕方がなく、ライオンがライオンたらしめられているっていうか、あの顔じゃないとシマウマ捕まえるテンションには(笑)。

みさき:ならない。ワラビーも「笑ってる! 超可愛い!」みたいな感じでペットショップで売られるようになったら、絶対笑顔じゃなくなる。

角舘:すげえ悲しそうな顔するだろうなあ。

みさき:ワラビーの顔見たいです。私、その話初めて聞いたから。

角舘:もうね、日本画の店に着くんです、実は。でも見せたいな、ちょっと待ってね、見て(スマホで画像を見せる)。

みさき:はぁ~~~、可愛い! あ、なんか写真見たことあります、オーストラリアかなんかの。可愛い~。いいですね、ディズニーだなあ。

角舘:彼らが悲しい顔するとこ僕は見たくない。できれば。

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プロジェクト情報

連載:角舘健悟の『未知との遭遇』

「Yogee New Waves」のボーカルとして活躍する角舘健悟が「未知との遭遇」をテーマに、様々な世界の未知なるアーティストと出会い、ものづくりや表現について対話し、「FUSION」することで、新しい創作物を生み出します。その過程をドキュメントし、カルチャーを愛する皆さんと一緒に応援し、楽しんでいく連載企画です。

プロフィール

たなかみさき

1992年生まれフリーランスのイラストレーター。軽やかかつ叙情的な作品が特徴。J-WAVE「ミッドナイトチャイム」のラジオパーソナリティとしても活動。

角舘健悟(かくだて けんご)

1991年生、東京出身。2013年にバンド、Yogee New Wavesを結成、ボーカルを担当。2014年4月にデビューe.p.『CLIMAX NIGHT e.p.』でデビュー。昨年、3rdアルバム『BLUEHARLEM』、12月に『to the MOON e.p,』をリリース。最新作は今年7月にシングル『White Lily Light』を発表。全国各地の野外フェスの出演やアジアを中心に海外公演を重ねる。バンド活動の傍ら、テレビ番組・TVCMのナレーションなど活動の場を拡げる。音楽、ファッションの両面で厚く支持されている。

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