スラム街で生まれた、未来を切り開く希望のリズムを追ったドキュメンタリー『ファヴェーラの丘』

リオデジャネイロのスラム街「ファヴェーラ」を舞台にしたドキュメンタリー映画『ファヴェーラの丘』が東京都写真美術館にて5月9日まで公開中だ。

同映画は数あるファヴェーラの中でも最も危険な地区として知られ、麻薬ギャング、腐敗した警察に支配された街「ヴィガリオ・ジェラウ」を舞台に、絶望的な日常から希望ある未来を子供達に示そうと立ち上がった男性を追ったドキュメンタリー作品。

家族や多くの友人をギャングや警察に殺された主人公のアンデルソンは、悲しみともに「なぜ憎しみ、殺し合うのか?どうすれば暴力を止められるか」を考え始める。

そんな中、「音楽は誰の胸にも響く!」ひと筋の光を見いだした元麻薬売人の彼は、自らの悲劇を繰り返さないために、仲間とともに「アフロレゲエ」を結成する。

「アフロレゲエ」とは1993年に暴力的な麻薬産業と警察からの圧制に対抗すべく結成された、社会活動グループのこと。スラム街に住む子供達に文化や芸術に触れさせるチャンスを与えることで、麻薬取引やギャングの世界に巻き込まれないような正しい道作りを提供している団体で、Grupo Cultural AfroReggae ダンスやパーカッションといった数々のワークショップを行っている。

トライベッカ映画祭を始め世界中の映画祭で20を超える賞を受賞するなど高い評価を得ている同作品。ギャングを夢見る子供達を救うため、銃や暴力ではなく音楽やダンスを武器にした変革がここには描かれている。

『ファヴェーラの丘』
2008年4月5日(土)より、東京都写真美術館にてゴールデン・ウィーク・ロードショー
監督:ジェフ・ジンバリスト、マット・モカリー
キャスト:
アンデルソン・サー
ホゼ・ジュニオール
マルシオ・ニューンズ

(画像:© 2005 Favela Rising LLC)

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