青年団演出部の西村和宏が挑む、川村毅の初期代表作『新宿八犬伝 第一巻-犬の誕生-』

青年団演出部の西村和宏演が演出する『新宿八犬伝 第一巻-犬の誕生-』(作・川村毅)が5月14日(水)より青年団若手自主企画vol.38としてアトリエ春風舎にて上演される。

「80年代の劇言語を、現代口語演劇のフィルターを一度通すことで生まれるものは何か?」現代口語演劇に特化する、舞台上でのコミュニケーション能力、意識の分散、緻密な演出による再現性の高さを用いて、80年代の演劇を『再現』でも『再構築』でもないまったく新しいものに仕上げていく。

『新宿八犬伝 第一巻-犬の誕生-』は、西村が以前俳優として所属していた劇団第三エロチカ主宰・川村毅氏の初期の代表作であり、90年代以降の演劇が否定した熱量とスピード感、物語性が、生のまま横たわっているこの戯曲は現代においても新鮮である。

出演には、実力ある青年団の中堅、若手俳優に加え、文学座から2名の客演を迎えた豪華な顔ぶれ。3年目となる文学座+青年団自主企画交流シリーズの新たな形として、緩やかに交流していく今回の企画は、現代口語演劇でも、文学座的演劇でもない、両劇団の表現要素を抽出することでどちらか一方に近づけるのではなく共存させるという、新しい交流様式の形を提示している。

青年団俳優の身体性、文学座俳優の身体性、80年代演劇の熱量を持ったセリフ。これからの現代演劇は、「現代口語演劇」のどこか一部を捉えたまま、どこまで遠くにいけるかが勝負だと思う。あくまでも現代的身体のまま、80年代の熱く、激しく、かっこいい劇言語に挑みたい。そろそろ演劇も祝祭をあげていい時期だろう。
西村和宏(青年団演出部)

青年団若手自主企画vol.38
『新宿八犬伝 第一巻 -犬の誕生-』
2008月5月14日(水)~20日(火)
会場:アトリエ春風舎(東京・小竹向原)
作:川村毅  
演出:西村和宏
出演:島田曜蔵 鈴木智香子 熊谷祐子 長野海 村田牧子 森内美由紀 海津忠 畑中友仁(以上青年団) 征矢かおる(文学座) 川辺邦弘(文学座)
料金:予約・当日共 一般2,300円 学生1,800円

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