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満月の月明かりのみの長時間露光で浮かび上がる風景、ダレン・アーモンドの個展

世界的にも注目を集めるUKの現代アート作家ダレン・アーモンドの個展が、11月14日(金)より東京・谷中のSCAI THE BATHHOUSEにて開催されている。

アーモンドは1971年イギリス生まれ。現在ロンドンで活動を行っており、欧米を中心に個展を開催しており、社会的現象と言われた展覧会『センセーション』展にも出品経験がある。アーモンドは「旅、移動、空間、時間、幻想、記憶」という概念の下に、写真、映像、立体など様々な形態で制作している。このコンセプトは、自身が生まれ育った小さな街の閉鎖的な環境から抜け出し、もっと広い世界、見たことのない世界を見たいという願望が強くあったことにもよるという。

今展は、満月に照らされた風景を幻想的かつ抒情的に写しだした写真「Fullmoon Series」で構成される。このシリーズは、都市の喧噪から離れ、街灯すらない完全なる静寂に包まれた自然風景を、満月の夜にその月明かりのみで長時間露光で捉えたもの。今展の作品は、アーモンドが日本で旅をした際に旅先で人々と対話し、その中から出逢った風景を撮影。それらは人々と自然の精神的な繋がりを感じさせる風景となっており、世界各地を訪れた作家が写しだした日本の風景は、深い精神性をおびた異空間に変換されているようにも感じられるだろう。

さらに、SCAI THE BATHHOUSEでの個展開催と同時に、11月30日(日)まで表参道GYRE(ジャイル)でも展覧会『ダレン・アーモンド – 眠るように甦る』を開催。GYREで展示されるのは、中国主要都市とチベット自治区のラサを結ぶ青蔵鉄道(青海チベット鉄道)を舞台とした3チャンネルのビデオ作品『In The Between』。チベットの尊く美しい姿を描くのみならず、鉄道開通の背景をも鋭く映し出す政治的な作品だ。

両展覧会を通して写真、ビデオと多彩な作品を展示することで、アーモンドの活動の全貌を立体的に知ることができる良い機会になるだろう。

『ダレン・アーモンド 個展』

2008年11月14日(金)~12月20日(土)12:00~19:00
会場:SCAI THE BATHHOUSE(東京・日暮里)
休廊日:日、月曜、祝日
料金:無料

『ダレン・アーモンド – 眠るように甦る』

2008年10月31日(金)~11月30日(日)11:00~20:00
会場:EYE OF GYRE(東京・表参道)
料金:無料

(画像:Darren Almond Fullmoon@Uwase (Tondo) 2008 C print mounted to aluminium in artist’s frame Image size: 121 x 121 cm Edition of 5 (2AP))

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