国内外の展覧会で高い評価を受けている期待の作家・宮永愛子が、4月22日(水)からミヅマアートギャラリーにて個展を開催する。
宮永愛子の作品は、化学物質を扱うことにより展示期間中に少しずつ変化することで知られている。彼女の代表的な作品は、常温で昇華する性質を持つナフタリンを使って靴や眼鏡などの日用品をかたどったオブジェ。それらは密閉されたアクリルケースの中でゆっくりと形を失っていき、再び結晶に戻っていく。その過程からは、流れ行く時間の経過が感じられるだろう。
同展では、照明を仄暗く落とした会場にひとつの「長持(ながもち)」が展示される。彼女はこの作品を通して、目覚めている 「時」と眠っている「時」の2つの「時」を複合的に提示するという。
なお、宮永は国立新美術館で現在開催されている『アーティスト・ファイル2009』にも出品中だ。ぜひ個展と合わせてチェックしてほしい。
宮永愛子展
『はるかの眠る舟』
2009年4月22日(水)~5月23日(土)
会場:ミヅマアートギャラリー(東京・目黒)
時間:11:00~19:00
休廊日:日・月・祝日(4月29日、5月3日~5月6日は開廊)
(画像上:「凪の届く朝(部分)」2008年 ナフタリン、ミクストメディア 写真:宮永愛子 、画像下:《結晶》写真:上野則宏 Courtesy the artist and Mizuma Art Gallery)