観客参加型演劇『個室都市 東京』から1年、Port Bの次なる舞台は山手線

『個室都市 東京』から1年を経て行われるPort Bの新作公演『完全避難マニュアル 東京版』が、『フェスティバル/トーキョー10』のプログラムとして、東京都内のJR山手線各駅周辺29ヵ所を舞台に10月30日から行われる。

高山明が主宰を務めるPort Bは、ツアーパフォーマンスやインスタレーションなど、現実の都市や社会の記憶や風景、メディアなどを引用して再構成する手法で、国内外から大きな注目を集める演出を手がけるユニット。既存の風俗産業の形式を引用しつつ、都市における不可視な「個」の存在と、その出会いの形式を演劇作品として提示した『個室都市 東京』を昨年秋に上演し、大きな話題を集めた。

今回の新作は、あるURLにアクセスするとその瞬間からまるでゲームが始まるように作品体験がはじまり、ウェブサイトから分岐型インタビューに参加することで、あるひとつの駅=「避難所」が表示される仕組み。避難所は、東京の時間を刻むJR山手線の各駅周辺の都市空間の中に設定されており、そこで観客は日常生活の中ではなかなか出会うことのないコミュニティに属している人たちと出会うことになるという。

タイトルは、鶴見済の著書『完全自殺マニュアル』からインスパイアされており、現代社会のせわしない「東京の時間」からいかに私たちは「避難」できるのかという切実なメッセージも込められている。観客は、都市にひそむ多様なコミュニティや個人と出会い、特異な時間の流れを体感することになるだろう。

CINRA.NETでは高山とアドバイザリー・アーキテクトを担当した濱野智史による対談を掲載中。こちらも是非チェックして欲しい。

CINRA.NET > 『完全避難マニュアル』高山明(Port B)×濱野智史対談

Port B
『完全避難マニュアル 東京版』

2010年10月30日(土)~11月28日(日)
会場:東京都内山手線各駅周辺29ヵ所
構成・演出:高山 明
アドバイザリー・アーキテクト:濱野智史
参加申し込み:オフィシャルウェブサイトから(後日申し込み開始予定)

(画像上:『完全避難マニュアル』イメージ アートディレクション+デザイン:アジール)

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