平均年齢71歳の劇団が演じる「老い」、30代劇作家・松井周が蜷川幸雄演出で挑む

蜷川幸雄率いる劇団、さいたまゴールド・シアターの第4回公演『聖地』が、彩の国さいたま芸術劇場で9月14日から上演される。

さいたまゴールド・シアターは、演出家・蜷川幸雄が設立した55歳以上の劇団員42名からなる平均年齢71歳の劇団。本公演は、30代にして演劇界から熱い注目を集める劇作家・松井周による書き下ろし作品だ。松井は、家庭や仕事、恋人や夫婦といった人間関係の中で、現代人の誰もが抱える空虚さを、シニカルにかつ生々しく描き出す独自の劇世界で観客の心をわしづかみにする希有な劇作家だ。

舞台は、安楽死法が施行された近未来の日本。老人達には延命医療よりも「最適な死」「りっぱな最期」を望むように求められていた。そんな中、ある老人ホームでかつてのアイドル歌手が死亡する。彼女の死には不審な点が目立っており、元ファンクラブの老人たちはその施設に乗り込み、謝罪要求とともに老人ホームの乗っ取りを宣言する。そして、「聖地」と名付けられたその場所に全国から行き場をなくした老人たちが続々と集まりだしてしまう。

30代の松井が描く「老い」と、ゴールド・シアターが歩んできた実人生が真正面からぶつかりあう、これまで以上に鮮烈な劇世界が堪能できる機会になりそうだ。

さいたまゴールド・シアター第4回公演
『聖地』

2010年9月14日(火)~9月26日(日)
会場:彩の国さいたま芸術劇場 小ホール
時間:14:00~/18:30~

作:松井 周
演出:蜷川幸雄
出演:さいたまゴールド・シアター

休演日:2010年9月16日、9月21日、9月24日
料金:一般3,000円
チケット一般発売日:2010年7月10日

(画像:左:蜷川幸雄、右:松井周 Photo:アポロ創研・平田光二)

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