1年かけて杉本博司の世界をじっくり堪能する企画展、第1弾は科学的精神に迫る

杉本博司の作品から科学的精神に迫る『杉本博司 アートの起源[科学]』が、香川県の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で11月21日から開催される。

杉本は、ニューヨークを拠点に活動する現代美術家。奥深い杉本芸術の全貌を探り、余すところなく堪能するために、『杉本博司 アートの起源』では、「一年まるごと杉本博司」という主旨のもと、1つの美術館で1年にわたり「科学」「建築」「歴史」「宗教」の4テーマで連続して展覧会を行う。その第1弾となる同展は、科学をテーマに杉本の作品世界を紹介する。

マイケル・ファラデーやフォックス・タルボット、アイザック・ニュートンら大科学者たちの影響を受け、自分自身で観測や実験を行うことから生み出した杉本の作品は、事象の根源に迫るとともに原始的なダイナミズムを湛える。同展では、落雷現場を暗室内で再現し光を大判フィルムや紙に直接写し取った作品シリーズ『放電場』や、早朝の太陽光をプリズムで分光しポラロイドカメラで撮影した、世界初公開の新作『偏光色』などを展示。また、ニュートンの研究から発想を得た『偏光色』では、杉本自身のコレクションであるニュートンの『光学』初版本および『プリンキピア』もあわせて展示される。

関連イベントとして、ドイツを拠点に世界で活躍するダンサー安藤洋子が、杉本作品に感応し、展示空間でのパフォーマンスを繰り広げる『安藤洋子 ソロ・パフォーマンス えれきてる』や、キュレーターズ・トーク、地域連携プログラムなども行われる。

人間の科学的好奇心そのものが凝縮されているともいえる作品たちは、見る人の身体の奥底に眠る自然への畏怖を呼び覚ますだろう。

『杉本博司 アートの起源[科学]』

2010年11月21日(日)~2011年2月20日(日)
会場:香川県 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)
時間:10:00~18:00(最終入館17:30)
休館日: 12月25日(土)~31日(金)
料金:一般950円 大学生650円(常設展観覧料を含む) 高校生以下・丸亀市内在住の65歳以上・各種障害者手帳お持ちの方は無料(11月23日(火・祝)は開館記念日のため観覧無料)

オープニング・イベント
『安藤洋子 ソロ・パフォーマンス えれきてる トークショウ 杉本博司×安藤洋子』

2010年11月21日(日)
時間:19:00開場 19:30開演
料金:一般2,500円
年間パスポートをお持ちの方・高校生以下または18歳未満・MIMOCA FRIEND会員 2,000円
※チケットは10月21日より1階受付にて発売(200枚限定)

『キュレーターズ・トーク』

会期中の日曜日(ただし11月21日をのぞく)
時間:各日14:00~
料金:無料(ただし展覧会チケットが必要です)
担当キュレーター:古野華奈子、国枝かつら
※申込み不要、当日1階受付前にお集まりください

『杉本博司 アートの起源[建築]』

2011年3月6日(日)~5月15日(日)
会期中無休

『杉本博司 アートの起源[歴史]』

2011年5月29日(日)~8月21日(日)
会期中無休

『杉本博司 アートの起源[宗教]』

2011年8月28日(日)~11月6日(日)
会期中無休

(画像上:偏光色037, 2010 ©Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi、画像下:放電場128, 2009 ©Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi)

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