若手画家・宮崎勇次郎個展は、鮮やかな色彩で描く人間と自然の関係性

若手画家・宮崎勇次郎の初個展『青と緑と富士山』が、7月9日まで東京・中目黒のミヅマ・アクションにて開催されている。

実家が銭湯を営んでいる大分県出身の宮崎勇次郎は、大学卒業後も銭湯の背景師に師事。鮮やかな青や匂い立つような樹木の緑が印象的な作風を持ち、近年では『VOCA展2007』に出展したほか、2009年には東京・日比谷の高橋コレクションで開催されたグループ展に参加するなど、着実に注目を集めている。

同展のメイン作品『ダフネの森』のテーマは、自然との共存。ギリシア神話の神・ダフネたちが自然に取り込まれるように手や足などが植物と一体化している情景を描き、生と死といった観念を包括する作品に仕上げている。未曾有の災害を経験し、自然や社会に対する人間のありようを考えたという宮崎。「いま感じるものを素直に画面に描きしるしたい」という彼の強い想いを感じることができる展覧会となるだろう。

なお、同展をもってミヅマ・アクションとしての活動は休止する。

宮崎勇次郎展
『青と緑と富士山』

2011年6月15日(水)~7月9日(土)
会場:東京都 中目黒 ミヅマ・アクション
時間:12:00~18:00(土のみ19:00まで)
休廊日:日、月曜、祝日

(画像:「ダフネの森」 2011年 acrylic on canvas 194x486cm ©MIYAZAKI Yujiro Courtesy Mizuma Action)

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