写真展『レオ・ルビンファイン 傷ついた街』が、8月12日から東京・竹橋の東京国立近代美術館で開催される。
ルビンファインは、1953年にシカゴで生まれた写真家。1970年代後半に活動を開始し、アメリカを中心に多くの個展、グループ展で作品を発表してきた。また写真や美術を中心とした評論・執筆活動でも知られており、少年時代に数年間東京で暮らすなど日本との関わりも深い作家だ。
同展は、2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ後、ルビンファインが6年にわたって世界各地の都市を訪れた際に撮影した写真作品を展示するもの。ニューヨークをはじめ、ロンドン、マドリッド、モスクワ、イスタンブールなど、近年テロ事件の起きた都市を撮影場所に、いずれの作品もストリートスナップの手法を用いて撮られている。
テロ事件の数日前に、世界貿易センタービルからわずか2ブロックしか離れていない新居に引っ越したというルビンファイン。ニューヨークでの事件そのものにカメラを向けることはなかったが、写真家としてこの出来事と向かい合いながら取り組んだのが、世界各地の都市で街を行き交う人々の顔を撮ることだったという。
事件発生から10年という節目の年に開催される同展は、これまでアメリカや中国で展示された作品のほか、未発表の作品を含む35点を加えた構成。日米の3ヶ所で同時開催される。
『レオ・ルビンファイン 傷ついた街』
2011年8月12日(金)~10月23日(日)
会場:東京都 竹橋 東京国立近代美術館
時間:10:00~17:00(金曜は20:00まで、入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜(9月19日、10月10日は開館)および9月20日(火)、10月11日(火)
料金:一般420円 大学生130円
※高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳を所持の方とその付添者(1名)は無料
『講演会』
2011年9月10日(土)14:00~15:30
会場:東京都 竹橋 東京国立近代美術館
出演:レオ・ルビンファイン
2011年10月8日(土)14:00~15:30
会場:東京都 竹橋 東京国立近代美術館
出演:増田玲(東京国立近代美術館主任研究員、同展企画者)
(画像上から:「傷ついた街」より Manila,2005,on Taft Avenue、「傷ついた街」より Istanbul,2004,at Taksim Square、傷ついた街」より New York,2006,at Broadway and John Street、「傷ついた街」より New York,2004,at the Empire State Building、傷ついた街」より London,2007,in Oxford Circus、全画像:©Leo Rubinfien / Courtesy of Robert Mann Gallery, New York and Taka Ishii Gallery, Tokyo.)