今なお愛されるロングライフデザインを輩出、工業デザインの草分け『DOMA秋岡芳夫展』

工業デザイナーの草分け的存在として知られる秋岡芳夫の個展『DOMA秋岡芳夫展』が、10月29日から東京・目黒区美術館で開催される。

1920年生まれの秋岡は、戦後から目黒区中町の自宅を拠点として活動を開始したデザイナー。1950年代に金子至、河潤之介と3人で「KAK(カック)」というデザイングループを立ち上げ、佐藤無線のラジオキャビネットやミノルタのカメラ機器といった、現在も「ロングライフデザイン」として評される製品を数多く世に送り出した。

高度成長期に消費社会の工業デザインに疑問を感じ、忘れられゆく伝統技術を再認識するための「手の復権」を唱えた秋岡は、KAKを離れた後もユーザーの立場の視点を尊重。日本の生産の場である「土間」から作り手と使い手の関係の方法論をもとに、デザインの本質を見つめ続けた。

同展では、秋岡がKAK時代にデザインを手がけた製品や、生前に収集した道具のコレクション、1997年に亡くなる直前まで創作し続けた竹トンボなどを展示予定。秋岡の様々な側面から、本当のデザインとは何かを改めて考えさせられる機会となるだろう。


『DOMA秋岡芳夫展−モノへの思想と関係のデザイン』

2011年10月29 日(土)~12月25日(日)
会場:東京都 目黒区美術館
時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
※開館時間は、電力事情等により変更になる場合があります
休館日:月曜
料金:一般900円 大学高校生700円 中学小学生以下無料

(画像上から:秋岡芳夫 目黒ドマにて 1996年頃 撮影:森茂宏、≪大きな風≫1950年 日本童画会出品 水彩・紙、KAKでの秋岡芳夫 背景の黒板画:秋岡芳夫 1956年頃撮影:KAK、学習研究社『科学』の付録 1964年から デザイン:秋岡芳夫、KAK)

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