日本のブックデザインを牽引、杉浦康平の作品約1,000点を体系的に紹介する大規模展

日本のブックデザインを牽引してきたグラフィックデザイナー杉浦康平の作品を俯瞰する展覧会『杉浦康平・脈動する本 デザインの手法と哲学』が、東京・武蔵野美術大学の大学美術館で10月21日から開催される。

1932年生まれの杉浦康平は、建築を学んだ異色の逸材として1950年代後半にデビュー。非広告系のビジュアルコミュニケーションデザインの本格的追求を早くから開始し、1980年代以降はアジアの図像研究でも成果を挙げるなど、大きな功績を残している。

同展では、杉浦がこれまで手掛けてきたブックデザインを、いくつかのキーワードを用いて体系的に展示。展示作品は、単行本、全集、豪華本、新書、選書、文庫、辞書、展覧会カタログ、ダイアグラムや自著など、初期の作品から近年に至る代表作を中心に集め、その数は約1,000点にも及ぶ。また、一部の作品は拡大して出力されるなど、細部まで鑑賞することも可能になるという。

さらに、杉浦のデザイン手法や思考法をわかりやすく読み解くための解説映像や、杉浦の手掛けたシリーズ本をビジュアルアーカイブ化した検索システムも用意。また、同展の展示構成と解説映像は杉浦自身が特別監修。杉浦の膨大な仕事を一望し、独創的なデザインの核心に迫る絶好の機会になるだろう。


『杉浦康平・脈動する本 デザインの手法と哲学』展

2011年10月21日(金)~12月17日(土)
会場:東京都 小平市 武蔵野美術大学美術館 展示室3 
休館日:日曜、祝日(10月30日(日)、11月3日(月・祝)は特別開館)
時間:10:00~18:00(土曜日、特別開館日は17:00閉館)
料金:無料

(画像上から:『杉浦康平・脈動する本 デザインの手法と哲学』展フライヤー、右上から時計回りに『文字の祝祭 = A celeblation of letters』『聖なるものの形と場』『宇宙を叩く : 火焔太鼓・曼荼羅・アジアの響き : 万物照応劇場』『錬金術師の帽子』『魔の山 : 中川幸夫作品集』、『全宇宙誌』松岡正剛 [ほか] 編 工作舎 1979、『ピカソ全集』神吉敬三編集・解説 講談社 1981-1982)

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