日本のダ・ヴィンチと称される万能作家・村山知義の回顧展が世田谷美術館で開催

日本の前衛美術の旗手・村山知義の回顧展『村山知義の宇宙 すべての僕が沸騰する』が、7月14日から東京・世田谷美術館で開催される。

1901年に東京・神田で生まれた村山は、ベルリンに渡った際に出会ったダダイズムや構成主義に触発され、帰国後に「意識的構成主義」という独自の理論のもとに斬新なアサンブラージュ作品を発表。前衛美術家グループ「マヴォ」や「三科」を結成し、大正の新興美術運動を牽引した。その後は舞台美術、衣裳デザインをはじめ、建築や映画、小説、戯曲、評論、グラフィックなど美術以外の分野でも活動した。

同展では、前衛美術作家時代の現存する数少ない美術作品が一堂に介するほか、ベルリン滞在中に影響を受けたクレーやカンディンスキー、アーキペンコらの作品なども展示。また、村山が手掛けた様々な分野の作品群や、著名な童画家「Tom」としての一面も紹介し、その万能ぶりで「日本のダ・ヴィンチ」とも称された村山の全貌に迫る。

会期中は五十殿利治(筑波大学芸術系教授)、岩崎清(ギャラリーTOM副館長)の講演会が行われるほか、村山の葛藤を描いた演劇作品『やなぎみわ演劇プロジェクト第3部「1924 人間機械」』も上演される。


『村山知義の宇宙 すべての僕が沸騰する』

2012年7月14日(土)~9月2日(日)
会場:東京都 世田谷美術館1階展示室
時間:10:00~18:00(入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜、7月17日(7月16日は開館)
料金:一般1,000円 65歳以上/大高生800円 中小生500円

講演会
『村山知義のベルリン 1922』
2012年7月21日(土)14:00~
会場:東京都 世田谷美術館 講堂
講師:五十殿利治(筑波大学芸術系教授)
料金:無料
※当日10:00より整理券を配布します

講演会
『在りし日の籌子(かずこ)を追って』
2012年7月28日(土)14:00~
会場:東京都 世田谷美術館 講堂
講師:岩崎清(ギャラリーTOM副館長)
料金:無料
※当日10:00より整理券を配布します

『やなぎみわ演劇プロジェクト第3部「1924 人間機械」』
2012年8月3日(金)16:00~、8月4日(土)、8月5日(日)全3回上演
会場:東京都 世田谷美術館 講堂
料金:
村山知義展鑑賞券付き前売券 一般4,800円 学生4,600円
前売4,000円 当日4,500円(村山知義展の当日料金が別途必要)
※チケット情報はやなぎみわ演劇プロジェクトのオフィシャルサイトから確認

『100円ワークショップ」きみの舞台をカードに演出しよう!夏の思い出カンバッチをつくろう!他』
2012年8月3日(金)~8月25日(土)の毎週金曜、土曜
会場:東京都 世田谷美術館 地下創作室
時間:14:00~16:00
料金:100円

『ぷる・ま・しぇり ~こどもといっしょに~ 絵本の読み聞かせとそれに関連した創作』
2012年8月26日(日)11:00~11:45、14:00~14:45(創作の内容は異なります)
会場:東京都 世田谷美術館 講堂
出演:藤田百合(絵本研究)
対象:3~5歳の幼児とその保護者
定員:各回20名
料金:500円

『ナイトツアー2012』
2012年8月25日(土)18:30~20:00
会場:東京都 世田谷美術館
対象:小学4年~中学生
定員:20名
料金:無料

(画像上から:「朝から夜中まで」(1926年再演)舞台装置模型 1960年 ギャラリーTOM蔵、村山知義《ヘルタ・ハインツェ像》1922/24年 神奈川県立近代美術館寄託、村山知義《美しき少女等に捧ぐ》1923年頃 神奈川県立近代美術館蔵、[こぐまさんの家族]原画(『子供之友』1927年1月号) 婦人之友社蔵、『おなかのかわ』福音館書店刊 2009年 (原画:村山知義 1975年))

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