会社勤めのかたわら家族や友人に服を作る行司千絵の個展、いしいしんじとのトークも

2014.06.12 Thu

行司千絵の個展『おうちのふく』が、6月26日から京都のFOIL GALLERYで開催される。

会社勤めをしながら、休日に服作りを行っている行司。自身の母や友人など身近な人を対象に、「マント」「コート」「ウエストのしめつけがないもの」といったリクエストを受け、着る人に馴染む服を独学で作ってきたという。これまでに雑誌『ku:nel』などでその服作りが取り上げられたほか、著書『京都のシェフにならうお料理教室』を発表している。

同展では、家族や、お寺の住職、書店店員、イラストレーターの西淑などの友人らに行司がこれまでに制作した服を展示。さらに6月28日に、以前から行司の服を着ているという小説家のいしいしんじを迎えたトークイベントが行われる。また、6月28日と7月5日には、展示されたワンピースとブラウスなどのセミオーダーも受付ける。

行司千絵のコメント

おうちのごはんと同じで、家族や友人を思いながらふくを作っています。「あのひと太り気味やから砂糖へらそか」「野菜不足やから野菜たそうか」としていて、そこには作家性はないと思うのです。でも長い目でみたら、そのおうちの味がある。私もそれに似て、ふくにはタグがありません。「あのひと、ここゆったりさせよか」「あの色入れたらおもしろいかも」と思って作り続け、このような機会を得て、はじめて自分のふくを振り返り「私って、結構好みがあるんやな」と気づいた次第でした。