鈴木理策の写真展『海と山のあいだ 目とこころ』が7月21日から東京・ニコンプラザ新宿 THE GALLERY1、2、8月20日から大阪・ニコンプラザ大阪 THE GALLERYで開催される。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため開催延期となっていた同展。和歌山・熊野の風景を撮影した作品を展示する。
なお新型コロナウイルス感染症拡大防止のため当面の間、来場の際は必ずマスク着用、風邪の症状や基礎疾患がある場合は来場を控えるよう呼びかけている。また混雑状況に応じて入場制限と時間制限を実施する場合があるとのこと。
鈴木理策のコメント
熊野の風景を繰り返し撮影しています。何度同じ場所を訪れても、それは常に新しい経験であり、飽きることはありません。場所の証明としての写真より、世界に触れたことの結果を手に入れようとしているのです。対象を決めて撮影しても、撮ったものを見ると必ず新たな発見がある。撮影者という主体と共に客観性を含むことは写真の大きな魅力です。カメラの目は純粋だから、あるがままの世界を手に入れることができるかもしれない、そう思わせてくれるところがあります。
写真は撮ったものを見せることだと思われがちですが、「写真を撮ること」と「撮った写真を選ぶこと」は別の作業です。イメージとして表れてくるものを見つめ、それらを並べていくと、前後のイメージが手を結び、新しい時間が流れ出す。断片的な要素が観者の記憶を立ち上がらせることもある。目とこころはそれぞれに働きながら、深く関わり合っている。そのことを写真は実感させてくれます。