F・W・ムルナウ監督の無声映画『都会の女』が弁士伴奏付きで日本初ソフト化

2020.06.30 Tue

映画『都会の女』のDVDが9月25日にリリースされる。

字幕付きで鑑賞する機会が希少な映画作品をDVD化するGucchi's Free School「グッチーズ・クラシック部」の3作目となる同作。1930年製作の『都会の女』は、『吸血鬼ノスフェラトゥ』『サンライズ』のF・W・ムルナウ監督によるサイレント映画で、都会のダイナーで働くケイトと田舎から出てきた青年レムの恋や、やがて2人が嵐の近づく夜に破局的な事態に至る様を描く。日本でソフト化されるのは初。

DVDには昨年7月のCINRA主催『ことばのNEWTOWN』の一環として行なわれた『キクシネマ』での上映会の模様を収録。当日は活動写真弁士・片岡一郎による説明と上屋安由美によるピアノ即興伴奏付きで上映された。特典として児玉美月による解説リーフレットが付属。

片岡一郎のコメント

ムルナウの映画からは詩が溢れている。僕たち活動写真弁士は目を凝らし、耳を澄ませてムルナウの詩を映像から読み取ろうとする。ムルナウと向かい合う時間、それは全ての映画を愛する者にとって至福の時間に違いない。

上屋安由美のコメント

初めて自宅のPC画面で作品を開いた時、ただただ映像の美しさに心動かされました。特に麦畑のシーンでは、一面に輝く黄金色の世界が目の前に広がっているような錯覚を覚えます。