最果タヒの「詩の展示」が渋谷&名古屋&心斎橋の各PARCOを巡回

『最果タヒ展 われわれはこの距離を守るべく生まれた、夜のために在る6等星なのです。』が、12月4日から東京・渋谷PARCO、2021年2月13日から愛知・名古屋PARCO、3月5日から大阪・心斎橋PARCOで開催される。

今夏に福岡で開催された最果タヒ展の巡回展となる同展は、会場の至る所に「詩になる直前」の言葉たちが展開された空間を、読者が歩き回って体験するインスタレーション。新たな「詩の展示」作品、新作グッズの追加を予定している。アートディレクターは佐々木俊。チケットの販売は11月7日10:00からスタートする。

最果タヒのコメント

言葉は、常に運動をしている。何億人もの人がその言葉を用い、それでいて、それぞれが少しずつ違った意味や印象を、言葉の向こうに見出している。だからこそ言葉は、刻々と変化し、運動を続けている。
わたし一人が、言葉を一方的に、道具として用いることなどできず、常に、言葉が抱える無数の意味や価値の渦に巻き込まれていく。そのコントロールのできなさ、言葉に振り回される瞬間に、わたしは「言葉に書かされている」と感じます。
それは時に、わたしよりも深く「わたし」を捉える言葉となる、わたしを飛び越えた、別の何かへと変貌する言葉となる、それこそが、わたしにとっての「書く喜び」です。言葉がわたしの代弁者として、世界へ出ることなどありません。わたしはいつも置き去りにされ、それこそが痛快であるのです。
知らない自分に、言葉で会うこと。それは、自分の底さえ突き破り、その向こうの、自分ですらないものへと、繋がることだ。
だからこそ言葉は、書かれ、他の誰かに読まれることをじっとじっと待っている。

詩の展示。
言葉が、わたしを飛び越える。
それは、「読む」瞬間もきっと同じです。読むことは、与えられた言葉を受動的に読むのではなく、その言葉を自分だけの言葉へと変容させていく行為だと思う。そのとき、言葉の変化は、読むその人の予想を、そしてその人自身を、時に追い越していくだろう。それは「書かれた言葉」のスピードであると、読み手は思うのかもしれない。けれど、あなたも加速している、あなたの言葉が、加速している。そのスピードを、肌で、気配で、空間として、感じられる場所を、私は「詩の展示」と呼んでいます。
われわれはこの距離を守るべく生まれた、夜のために在る6等星なのです。あなたしか立つことのできない確かな星から、どうか、言葉を見に来てください。

イベント情報

『最果タヒ展 われわれはこの距離を守るべく生まれた、夜のために在る6等星なのです。』

東京会場 2020年12月4日(金)~12月20日(日) 会場:東京都 渋谷PARCO 4階 PARCO MUSEUM TOKYO 時間:11:00~21:00 愛知会場 2021年2月13日(土)~2月28日(日) 会場:愛知県 名古屋PARCO 西館 6階 パルコギャラリー 休館日:2月17日 大阪会場 2021年3月5日(金)~3月21日(日) 会場:大阪府 心斎橋PARCO 14階 パルコイベントホール 料金:各会場 一般800円 ミニ本付チケット1,800円 ※小学生以下無料

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