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松浦弥太郎の記録映画『場所はいつも旅先だった』に小林賢太郎が朗読で参加

『場所はいつも旅先だった』 ©Mercury Inspired Films LLP
『場所はいつも旅先だった』 ©Mercury Inspired Films LLP

映画『場所はいつも旅先だった』が10月29日から東京・渋谷のWHITE CINE QUINTOほか全国で順次公開される。

同作は、『暮しの手帖』元編集長でウェブメディア「くらしのきほん」などを手掛ける松浦弥太郎が初めて監督を務めた劇場用長編ドキュメンタリー映画。松浦が自ら旅した5か国6都市での出会いや日々が記録されている。「現地の人々の日常の営みを感じられる」という理由から、主に早朝と深夜に撮影。松浦は2011年に旅にまつわる自伝的エッセイ集『場所はいつも旅先だった』を発表しているが、映画はオリジナルの内容になるとのこと。

同作には小林賢太郎が朗読で参加。主題歌にアン・サリーの“あたらしい朝”が起用されている。

松浦弥太郎監督のコメント

「ただいま」と言うと、「どうだった? 旅」と聞かれる。
「うん、よかったよ」と答えるけれど、何がよかったのかを話すのはむつかしい。
家族や友に、あの日あのときあの場所のひとときを話したいけれど、よかったこととは、目の前で起きたことではなく、僕の心のなかで起きた、静かな安らぎや、ほんのささやかな喜び、やわらかくしなやかな気分とか、そして、すべてへの感謝といういのちの灯火、心地よい風に包まれたほんとうの自由、というような。
僕の旅は、そういうなんと言ったらよいか、予定をつくらず、ただちがった街へゆく、何をしにでもなく、何のためでもない、ちがった街のちがった一日のなかにいるだけのしあわせ。

忘れていたひとりの自分に出会うために歩く、まるで「針のない時計」のような旅だと思う。

そんな旅を伝えたくて、いつものように文章や言葉ではなく、映画という、僕にとって新しい手段で作ってみようと思いました。
あなたと一緒に歩いているかのように。

旅の終わりの早朝、その街のいちばん高いところへゆき、遠くかなたにいるあなたへ大きく手を振る僕なのです。

小林賢太郎のコメント

こんなふうに世界を旅すれば、不安や怖さを感じることもあるはず。けれどこの映画には、常に変わらない安心感がある。それはきっと、松浦監督の視点の軸が、自分じゃなくて相手にあるからだと思った。この安心感をそのまま観る人に手渡す。そんな気持ちで、声を添えさせてもらいました。

アン・サリーのコメント

予定を決めず気の向くまま流れに身を任せる旅。
大人の身動き取りづらさに加え、さらにコロナの世界になったことで、自由に旅することは夢のようにさえ想える。
そんな今だから一層、かつての松浦さんの美しい旅の日々、早朝と深夜の街歩きを追体験すると、その情景と紡がれる言葉は深く胸に響いてくる。
もうコロナ以前の世界に戻ることはないのではないかと、振り返れば無邪気だった日常への胸の疼きもどこかにある。
でも映画の最後、夜明けの場面と共に「あたらしい朝」が流れたとき、信じられる気がした。
今、この瞬間にもあの旅する日々は地続きで続いているのだと。

『場所はいつも旅先だった』 ©Mercury Inspired Films LLP
『場所はいつも旅先だった』 ©Mercury Inspired Films LLP
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