濱口竜介『ドライブ・マイ・カー』が『カンヌ国際映画祭』コンペ部門に出品

濱口竜介監督の映画『ドライブ・マイ・カー』が『第74回カンヌ国際映画祭』コンペティション部門に正式出品されることがわかった。

8月20日から公開される同作は、村上春樹の短編小説『ドライブ・マイ・カー』をもとにした作品。妻の音を失い、喪失感の中で生きる舞台俳優の家福と、寡黙な専属ドライバーみさきが一筋の希望に辿り着くまでを描く。家福役に西島秀俊、みさき役に三浦透子がキャスティング。

濱口監督の作品が『カンヌ国際映画祭』コンペティション部門に出品されるのは、2018年公開の商業長編映画デビュー作『寝ても覚めても』に続いて2度目となる。

また、『ドライブ・マイ・カー』の上映時間が179分となることも発表。「心に直接響く、感動的なこの作品を国際マーケットでシェアできることが待ちきれない！」と喜びの声を寄せたThe Match Factoryが海外セールスを担当することと、グザヴィエ・ドラン、ダルデンヌ兄弟作品などを配給してきたDiaphanaによるフランス公開も決定した。

濱口竜介監督のコメント

先日完成を迎えた映画『ドライブ・マイ・カー』が、第74回カンヌ国際映画祭オフィシャルコンペティションに選出されました。歴史あるこの映画祭で、多くの観客がこの映画と初めて出会うことを想像して湧き上がるような興奮を感じています。
この映画に写った素晴らしい俳優たちの演技を、そこから世界に向けて示せることにワクワクします。この映画に携わったすべてのキャスト・スタッフ、そして原作者の村上春樹さんにこの場を借りて、心からの御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。未だコロナ禍の困難な状況下ではありますがカンヌの地を、ともにこの映画を作った仲間たちと踏むことができたらこの上なく幸せなことです。今は上映のその時を心待ちにするばかりです。

西島秀俊のコメント

濱口監督は、恋人や友人同士の心の機微を厳しく、美しく描いてきました。
今作品、村上春樹さん原作の映画『ドライブ・マイ・カー』では家族について、そしてより遠い人との関係について描いています。絶望の果てに人は再生出来るのか。撮影をしながら監督はずっと問い続けていたと思います。
監督が人間について深く思考し愛情を注いだ『ドライブ・マイ・カー』のカンヌ映画祭コンペ部門選出を心から嬉しく思います。濱口監督、おめでとうございます。沢山の皆さんに観て頂けることを祈っております。

三浦透子のコメント

沢山の方の目に触れる大きな機会をいただけたこと、本当に嬉しく思います。心から尊敬できるスタッフ・キャストの皆さまと一緒に仕事ができて、本当に幸せな時間でした。改めて、『ドライブ・マイ・カー』という作品に参加させていただけたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。海の向こうの方々にどんな風に届くのか、今からとても楽しみです。

岡田将生のコメント

こんな嬉しいニュースはありません。
キャスト、スタッフは監督が作った脚本に真摯に取り組み、改めて映画の力を感じた気がします。
海外のキャストとも映画祭の話をしていたので、まさかまさかで、、この話を聞いたときは時間が止まってしまいました。
僕自身この映画を見て心が震えました。この映画に参加できて幸せ者です。
海外の方々にもこの映画の素晴らしさが伝わることを願っています。

霧島れいかのコメント

この作品に出会い、参加できたことに心から感謝しています。私にとって宝物のような作品です。そしてこの素晴らしい知らせを受け、監督はじめキャスト、スタッフの皆様の顔を思い浮かべながら喜びで胸が熱くなりました。全員の心が真っ直ぐ込められたこの映画をたくさんの方々に観て頂けることが大変嬉しく、こんなに幸せなことはありません。
改めて濱口監督おめでとうございます。

• 映画『ドライブ・マイ・カー』公式サイト