オラフ・ステープルドン『最後にして最初の人類』序文を期間限定無料公開

オラフ・ステープルドンのSF小説『最後にして最初の人類』の序文が7月16日からシンカのnoteで無料公開される。

1930年の初版刊行以来、アーサー・C・クラークにも影響を与えたとされる同書は、7月23日から公開されるヨハン・ヨハンソン監督の映画『最後にして最初の人類』の原作。ヨハンソン監督にとって最初で最後の長編映画となった同作は、死後2年の時を経て『第70回ベルリン国際映画祭』でワールドプレミア上映された。16ミリフィルムで撮影。ティルダ・スウィントンがナレーションを担当した。

原作の邦訳版は絶版となっているが、映画の公開を記念して、その序文を8月15日まで期間限定公開。さらに、ヤマザキマリの寄稿の一部とイラストも期間限定掲載される。ヤマザキマリは原作と映画について「オラフ・ステープルドンによる原作は、1ページの中に綴られた文字数の100倍以上の情報が織り成されていると言っていい、壮大な叙情詩である。その圧倒的な世界観を、わずか70分の映像は余計な負荷も虚勢もまとうことなく、堂々と、そして飄々と顕していた」と評している。原作序文とヤマザキマリの寄稿の完全版は、上映劇場で販売される完全読本に収録予定。

今回の発表とあわせて、瀧本幹也、宇野維正のコメントが到着した。

瀧本幹也のコメント

それは太陽なのか、ウイルスか?
この地球が20億年の後、存在していることに気づかされてハッとした。
そんなにも先の地球を想像したことがなかった。知ってはいけない事を、視てしまった感覚。
モノクロームの映像と音楽が、ただただ美しく、「コヤニスカッツィ」を想い出した。
本作のような映画を、映画館で鑑賞できる幸せを噛みしめている。

宇野維正のコメント

ヨハン・ヨハンソンが最期の日々に何を考えていたのか?
それはこの遺作を観てもわからない。
でも、永遠に「わからない」ということがわかった気がする。
それだけでも、ファンにとっては必見作と言えるだろう。

作品情報

『最後にして最初の人類』

2021年7月23日(金)からヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほか全国で順次公開
監督:ヨハン・ヨハンソン 原作:オラフ・ステープルドン『最後にして最初の人類』 音楽:ヨハン・ヨハンソン、ヤイール・エラザール・グロットマン ナレーション:ティルダ・スウィントン 上映時間:70分 配給:シンカ
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