女性になった父と娘の葛藤描く映画『パーフェクト・ノーマル・ファミリー』

2021.08.31 Tue

映画『パーフェクト・ノーマル・ファミリー』が12月24日から東京・新宿シネマカリテほか全国で順次公開される。

同作の舞台はデンマークの郊外。父トマスがトランスジェンダーであるという理由で両親が離婚することを知った11歳の少女エマが、トマスが性別適合手術を受けるという現実を受け入れられずに葛藤し、やがて自分の気持ちに気づく姿を描く。原題は『EN HELT ALMINDELIG FAMILIE』、英題は『A PERFECTLY NORMAL FAMILY』。

監督と脚本を務めたのはマルー・ライマン。初の長編作となる同作は、11歳の時に父親が女性になった経験を持つライマン監督の自伝的な作品で、自らの実体験に基づくエピソードが散りばめられているとのこと。

地元のサッカークラブで活動するエマ役を演じたのは、同作で映画デビューを果たしたカヤ・トフト・ローホルト。トマス／アウネーテ役にミケル・ボー・フォルスゴーがキャスティング。トマス／アウネーテ役は男性でもあり女性でもあることを示したかったというライマン監督は、男性の身体から自身の女性性を見出すことができるような身体性を持った人を探すことが重要だったため、当初からトランスジェンダーの役者の起用は考えたことがなかったと語っている。

今回の発表とあわせて日本版ポスタービジュアルが公開。エマ、エマの母、トマス／アウネーテたちの家族写真が使用されているほか、「突然告げられた両親の離婚。そして、パパは女性になった――」「これが、わたしたちの＜普通で完璧＞な家族のカタチ。」というコピーが添えられている。