大音量のUnderworldサウンドで味わう、満天のプラネタリウム

プラネタリウムという名の「エンターテイメント」を作り出したコニカミノルタプラネタリウム

池袋サンシャインシティにある「コニカミノルタプラネタリウム“満天” in Sunshine City」の新たなプログラム、『Dancing in the UNIVERSE』が11月3日からスタートした。なんと、UKダンスミュージックシーンのカリスマ的存在であるUnderworldの代表曲の起用が実現。“Born Slippy(Nuxx)”など彼らの代表曲が流れることにより、これまでのプラネタリウムにはなかった高次元のエンターテイメント作品に仕上がっている。

これまでも、プラネタリウム“満天”ではサカナクションやSuperflyとのコラボを実現するとともに、スカイツリータウンにある姉妹館のプラネタリウム“天空”では、秦基博やPENTATONIXといった、洋邦問わない数々のアーティストの楽曲を積極的に起用。また、「星空と音楽の融合」を目的としたライブイベント『LIVE in the DARK』では安藤裕子やSchroeder-Headzが出演するなど、大きな話題を集めている。

ただ星空を見上げて癒されるだけではない、「プラネタリウム」という新しい「エンターテイメント」を生み出し続けるコニカミノルタプラネタリウム。今回は、“満天”で上映中の『Dancing in the UNIVERSE』のレポートとともに、その魅力に迫る。

大音量のUnderworldで感じる壮大な宇宙

ドーム型の館内に入ると、リクライニングシートが映画館のように整然と並ぶ。その中央には“満天”が2015年のリニューアル時に導入した、最新鋭の光学式投映機『Infinium Σ(インフィニウム シグマ)』が設置され、シートに腰掛け上半身を背もたれに預けると、まるで寝転がりながら、満天の星々を見上げているような気分に浸れる。

 
 

館内が暗転するやいなや、いきなり“Born Slippy(Nuxx)”が大音量で流れ出し、オレンジ色に燃える太陽や、青く輝く地球が目の前に大きく映し出された。まるで心臓のようにリズムを刻む、その天体の周りを様々な幾何学模様が鮮やかに飛び交い、リズムに合わせて刻々と変化し続けている。そこにアカデミックな天体や宇宙空間を再現する従来のプラネタリウムのイメージとは全く違う、まるでカレイドスコープを覗き込んだようなサイケデリックでアブストラクトな映像世界を、視界いっぱいに映し出しているのだ。

 
 

再び暗転し“Low Burn”が流れ出すと、ようやく我々が普段見慣れた星空がドームに映し出される。目を凝らせば、今にも降ってきそうなほどの無数の星々や惑星、月、アンドロメダ星雲、天の川などが確認でき、まるで野外フェスやキャンプ場で、夜中に星を眺めているような気分だ。

気づけば私たちは宇宙空間を漂っていた。公転する月を引き連れ自転をしながら太陽の周りを回る地球や、その地球と同じ仲間の火星や土星、木星といった惑星、つまり太陽系の姿を俯瞰で眺めていた。「太陽は、リズムの源」とナレーションが語る。そう、私たちは一時も止まることなく動き続けている。惑星を引き連れた太陽も、2億5000万年かけて天の川銀河の中を一周しているという。ちなみに太陽系が誕生してから現在までに、およそ20周していると推測されているそうだ。

“Nylon Strung”のリズムに乗りながら、私たちはさらに宇宙の奥へと進んでいく。すると、私たちが住む天の川銀河と同じく、他の銀河たちが無数に点在していることが示される。およそ2兆個存在すると推定されている銀河の中には、ひょっとしたら太陽と同じような恒星があり、その周りを地球と同じような惑星が回り、そこには我々と同じような生命体が住んでいるかもしれない。そんな気分を改めて味わった。

 
 

ここでは『Infinium Σ』の特徴である「全開放機能」を駆使し、ドーム天頂だけでなく床や壁面にも星々を投映し、さながらダンスフロアに輝くミラーボールのような演出が施されていた。

最後は“Two Month Off”をバックに、私たちを「宇宙の果て」まで誘う。「宇宙の果て」といっても、それは人類が観測可能な領域までのこと。その先にはきっと、広大な空間がまだまだ広がっているのだろう。

 
 

もはや「若いカップルのデートスポット」だけではないプラネタリウム

本作『Dancing in the UNIVERSE』で解説される天文知識は、ほとんどが小学生の頃に習う基礎的内容だ。しかし、『Infinium Σ』を用いた360度ドーム映像と空間演出、さらには、ほぼフル尺で流れるUnderworldのエレクトロミュージックを融合することによって、気が遠くなるほど広大な宇宙のスケールとリズムを、ありありと「体感」することができるのだ。これは、教科書を読んだだけでは決して得られない、まさに宇宙の新体験だ。

本編の映像はもちろん、館内の設備もオペレーションも洗練された「コニカミノルタプラネタリウム“満天” in Sunshine City」。プラネタリウムというと今や、「若い恋人同士がデートに使う定番スポット」というイメージがあるかもしれない。しかし、会社帰りのサラリーマンやOLが、一人でふらりと、あるいは友人同士で気軽に楽しめるであろう『Dancing in the UNIVERSE』は、プラネタリウムを通して新たな新境地を切り開いてきたコニカミノルタプラネタリウムの真骨頂といえるだろう。

イベント情報
『Dancing in the UNIVERSE』

2017年11月3日(金・祝)~2018年9月24日(月)
会場:東京都 池袋 コニカミノルタプラネタリウム“満天” in Sunshine City



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