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今は映像業界を目指すチャンス。3人の監督が語ったリアルな現場話

TMS東京映画映像学校
テキスト・編集
タナカヒロシ
撮影:伊藤弘典
今は映像業界を目指すチャンス。3人の監督が語ったリアルな現場話

素人でも撮影や編集が容易になり、映像制作は昔と比べて身近になっているが、「映像の仕事」と言われると、いまいち想像がつかない人も多いのではないだろうか。

2020年9月12日、TMS東京映画映像学校が主催するトークイベント『これからの時代の映像業界の働き方~次世代映画監督に聞いてみた~』が行なわれ、YouTubeで生配信された。出演したのは現役バリバリの映画監督として活躍する古厩智之、榊原有佑、ササハラハヤトの3人。司会者や視聴者からの質問に答える形で、それぞれが監督になった経緯や監督としての心がけ、そして新型コロナウイルスの影響や今後の見通しなどについて、リアルな現場の様子を混じえながらトークを繰り広げた。

大学中退や仕事をやめて上京も。作ること、見てもらうことで開けた映画監督の道

イベントではTMS東京映画映像学校の校長で映像プロデューサーの松澤和行が司会進行を務め、映像制作の仕事を志す若者たちが気になるであろう質問が次々と投げかけられた。まず最初の質問となったのは、どうやって映画監督になったのか。

これからの時代の映像業界の働き方~次世代映画監督に聞いてみた~

3人のなかで最も長いキャリアを持つ古厩は、はじめは大学の法学部で学んでいたものの、「つまらなかった」ため中退。両親に頭を下げて日本大学芸術学部を受験し直すも、第一志望だった映画科は不合格となり、放送科に入学。その後、映画科に転科して、ようやくスタート地点に立ったそうだ。

「監督になるという強い意志があったわけではなかったが、学校という映画を作れる環境が楽しかった」と当時を振り返った古厩だが、在学中に撮った短編が1992年の『ぴあフィルムフェスティバル』でグランプリを受賞。それによってスカラシップを獲得し、1995年に『この窓は君のもの』で本格的に監督としてデビューした。

古厩智之(ふるまや ともゆき)<br>1968年11月14日生まれ、長野県出身。日本大学在学中に撮影した『灼熱のドッジボール』が、1992年のぴあフィルムフェスティバルでグランプリを受賞。スカラシップを獲得して制作された『この窓は君のもの』で長編デビューを果たし、第35回日本映画監督協会新人賞を史上最年少で受賞。以降、『ロボコン』、『ホームレス中学生』、『武士道シックスティーン』など数多くの映画、テレビドラマなどで監督を務める。2020年7月には最新作『のぼる小寺さん』が公開。
古厩智之(ふるまや ともゆき)
1968年11月14日生まれ、長野県出身。日本大学在学中に撮影した『灼熱のドッジボール』が、1992年のぴあフィルムフェスティバルでグランプリを受賞。スカラシップを獲得して制作された『この窓は君のもの』で長編デビューを果たし、第35回日本映画監督協会新人賞を史上最年少で受賞。以降、『ロボコン』、『ホームレス中学生』、『武士道シックスティーン』など数多くの映画、テレビドラマなどで監督を務める。2020年7月には最新作『のぼる小寺さん』が公開。

榊原も古厩に負けず劣らずな遠回りをしている。もともと理学療法士として病院に勤務していたが、ネット動画の流行をきっかけに映像を作りたいと思い立ち、上京してTMS東京映画映像学校の前身であるUTB映像アカデミーに入学したそうだ。

卒業後は制作会社に勤めたものの1年で独立。当初はディレクターとして映像制作の仕事をしていたが、CM制作をした際のプロデューサーから「映画を作らない?」と声をかけられ、自ら脚本を書いて持って行ったことで実現。その初監督作となった短編『平穏な日々、奇蹟の陽』は『Short Short Film Festival & Asia 2014』にノミネート、さらに主演の有村架純がベストアクトレスアワードを受賞したことで注目を集め、映画監督としてのキャリアを歩み始めた。

榊原有佑(さかきばら ゆうすけ)<br>1986年6月30日生まれ、愛知県出身。理学療法士として三重大学附属病院に勤務後、映像制作を志して上京。UTB映像アカデミーで映像制作を学び、制作会社を経て独立。2012年より映画制作会社and picturesに所属し、2013年に短編『平穏な日々、奇蹟の陽』で初監督を務める。2016年にJリーグ・FC東京のドキュメンタリー映画『BAILE TOKYO』で長編デビュー。2018年には原案・監督・脚本・編集を務めた『栞』が北京国際映画祭に正式出品、KINOTAYO現代日本映画祭でイデム最優秀映像賞を受賞。2019年には短編『島のシーグラス』が『Short Short Film Festival & Asia 2019』で「ひかりTVアワード」を受賞。
榊原有佑(さかきばら ゆうすけ)
1986年6月30日生まれ、愛知県出身。理学療法士として三重大学附属病院に勤務後、映像制作を志して上京。UTB映像アカデミーで映像制作を学び、制作会社を経て独立。2012年より映画制作会社and picturesに所属し、2013年に短編『平穏な日々、奇蹟の陽』で初監督を務める。2016年にJリーグ・FC東京のドキュメンタリー映画『BAILE TOKYO』で長編デビュー。2018年には原案・監督・脚本・編集を務めた『栞』が北京国際映画祭に正式出品、KINOTAYO現代日本映画祭でイデム最優秀映像賞を受賞。2019年には短編『島のシーグラス』が『Short Short Film Festival & Asia 2019』で「ひかりTVアワード」を受賞。

一方で、ストレートに映画監督の道にたどり着いたのが、高校生の頃から自主映画を制作していたというササハラ。短期間だけ就職していた時期もあったとは言うものの、変わらず自主映画を作り続けているうちに、作品を見た人から「お金を出すから撮りませんか?」と言われたそうだ。

「本当に少ないお金だったんですけど、僕にとってはそれが初めての仕事で、そこからはどこの会社にも入らず運良くやれているんです」と当時を振り返ったササハラ。以降はフリーランスの映画監督・動画クリエイターとして活躍し、地元・熊本の町を巻き込んだ映画作りを行なうなど、次世代を担う映画監督として期待されている。

ササハラハヤト(ささはら はやと)<br>1992年1月2日生まれ、熊本県出身。高校生の頃から自主映画を制作。テレビドラマ制作、CM制作、映画祭運営を経て2017年に独立し、映画監督・動画クリエイターとして活躍。2018年、故郷である熊本県芦北町を舞台とした映画『ふたりの空』を監督。地元企業や個人の協賛を得て、町全体を巻き込むプロジェクト「新時代の映画作り」を発足させ、ロケ地を生配信で決定したり、地元高校生と協力して映画ボランティアチームを立ち上げたりするなど、映画を通した地域活性や交流を実現する。『第5回新人監督映画祭』に入選。
ササハラハヤト(ささはら はやと)
1992年1月2日生まれ、熊本県出身。高校生の頃から自主映画を制作。テレビドラマ制作、CM制作、映画祭運営を経て2017年に独立し、映画監督・動画クリエイターとして活躍。2018年、故郷である熊本県芦北町を舞台とした映画『ふたりの空』を監督。地元企業や個人の協賛を得て、町全体を巻き込むプロジェクト「新時代の映画作り」を発足させ、ロケ地を生配信で決定したり、地元高校生と協力して映画ボランティアチームを立ち上げたりするなど、映画を通した地域活性や交流を実現する。『第5回新人監督映画祭』に入選。

3人の回答を受け、松澤が見出した共通点は「なにかしら作ったうえで、それが認められた」ということ。それぞれ監督にたどり着いたストーリーは異なるものの、まずは映画を作れる環境に身を置くこと、そして作ったものを見てもらうことが、いかに大切であるかがわかる3人のエピソードだった。

「自分は何もできない。でも、それを知っていることが強み」(ササハラ)

数多くの質問のなかでも、特に興味深かったのは「自分はここが半端ない!」という監督としての長所について。映画監督というと斬新な発想力や類まれなリーダーシップなど、才能あふれる人物像を想像しがちだが、3人の回答から見えてきたのは、意外なほど謙虚な姿勢だった。

「僕は本当に何もできないんですよ」と答えたのはササハラ。「ビックリするくらい不器用で、すぐ投げ出しちゃうし、すぐ逃げるし」と自虐的に説明するが、「それを知っているから、できないことはまわりにお願いする」ようにしているとのこと。実際、絵コンテを描くことも苦手で、必要になった場合は絵が得意な後輩にお願いしているそうだ。

映画『ふたりの空』リモート舞台挨拶

榊原も「思いつかないんですよ」と前置きしつつ、いままで一度も営業したことがないが、知り合いからの紹介などで仕事が途切れないことを挙げた。本人は「ラッキーに恵まれた」と表現していたが、日頃の仕事ぶりが評価された結果だろう。

映画『栞』予告編

古厩が挙げたのは「時間内に撮る」こと。昔は撮影時間が押すことが当たり前で、20時間近くオーバーしたこともあったそうだが、ふと「これではいけない」と思い、巻くことを意識して撮影するようになったそうだ。その効果として、まれに撮影が押してしまったときも、まわりがやさしくしてくれるようになったとのこと。時間を守るのは当たり前のことだが、押して当然のような撮影現場も少なくないだけに、古厩が長く第一線で活躍していることと無関係とは言えないだろう。

映画『のぼる小寺さん』90秒予告

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学校情報

TMS 東京映画映像学校
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番組情報

『これからの時代の映像業界の働き方~次世代映画監督に聞いてみた~』
『これからの時代の映像業界の働き方~次世代映画監督に聞いてみた~』

2020年9月12日(土)19:00~21:00
料金:無料

プロフィール

古厩智之(ふるまや ともゆき)

1968年11月14日生まれ、長野県出身。日本大学在学中に撮影した『灼熱のドッジボール』が、1992年のぴあフィルムフェスティバルでグランプリを受賞。スカラシップを獲得して制作された『この窓は君のもの』で長編デビューを果たし、第35回日本映画監督協会新人賞を史上最年少で受賞。以降、『ロボコン』、『ホームレス中学生』、『武士道シックスティーン』など数多くの映画、テレビドラマなどで監督を務める。2020年7月には最新作『のぼる小寺さん』が公開。

榊原有佑(さかきばら ゆうすけ)

1986年6月30日生まれ、愛知県出身。理学療法士として三重大学附属病院に勤務後、映像制作を志して上京。UTB映像アカデミーで映像制作を学び、制作会社を経て独立。2012年より映画制作会社and picturesに所属し、2013年に短編『平穏な日々、奇蹟の陽』で初監督を務める。2016年にJリーグ・FC東京のドキュメンタリー映画『BAILE TOKYO』で長編デビュー。2018年には原案・監督・脚本・編集を務めた『栞』が北京国際映画祭に正式出品、KINOTAYO現代日本映画祭でイデム最優秀映像賞を受賞。2019年には短編『島のシーグラス』がShort Short Film Festival & Asia 2019で「ひかりTVアワード」を受賞。

ササハラハヤト(ささはら はやと)

1992年1月2日生まれ、熊本県出身。高校生の頃から自主映画を制作。テレビドラマ制作、CM制作、映画祭運営を経て2017年に独立し、映画監督・動画クリエイターとして活躍。2018年、故郷である熊本県芦北町を舞台とした映画『ふたりの空』を監督。地元企業や個人の協賛を得て、町全体を巻き込むプロジェクト「新時代の映画作り」を発足させ、ロケ地を生配信で決定したり、地元高校生と協力して映画ボランティアチームを立ち上げたりするなど、映画を通した地域活性や交流を実現する。第5回新人監督映画祭に入選。

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