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ポップ・ジーニアス トクマルシューゴインタビュー
幻想的かつポップな作風で世界各国の幅広いファン層を魅了するトクマルシューゴが、このほどミニ・アルバム『Rum Hee』をリリースする。前作『EXIT』のもつ開放感をさらに突き詰めた今作は、明るい輝きに満ちた一枚に仕上がっている。本人はどのような思いで日々音楽を作っているのか。その心情に迫った。
(文・インタビュー:松本香織 撮影協力:HI.SCORE Kitchen)
100種類以上の楽器/非楽器を操り、レコーディングからミックスまで全てをひとりでこなす。デビュー作『Night Piece』(2004)、2ndアルバム『L.S.T.』(2005)、3rdアルバム『EXIT』(2007)の海外リリースによって、一躍世界で最も注目される若手日本人アーティストのひとりとなったポップ・ジーニアス。 国内外で旺盛なライブ活動を展開し、08年に行った初のUSツアーでは全4公演すべてがソールドアウト。フジロックフェスティバル08'にも2日連続で出演した。
SHUGO TOKUMARU
独りでやっていると、自分の考えしか出てこない。
─今回のアルバム『Rum Hee』には、色々なアーティストが参加していますね。
トクマル:はい。みんな昔から一緒に演奏してきている仲間です。今までアルバムは独りで作ろうと思っていたんですけど、エンジニアも含め、一度外部の人を入れて試しておかないと、その次が中途半端な作品になりそうな予感がして。とりあえず実験的にやってみようと思ったんですね。

─トクマルさんは、ふだんすべてを独りでこなしているから、下手すると引きこもり生活にどっぷり……じゃないかと。
トクマル:すでにどっぷり。
─とはいえ、ライブではバンドを組んだりもしているし、1stアルバム『Night Piece』を他のアーティストがリミックスした『NPRMX』という企画盤も出しているし、いい具合に外の風を取り入れてやっているように見えますけどね。仲間と一緒にやるときでは何がいちばん違います?
トクマル:やっぱり人と話せて楽しい、想像力の糧になる、というのが強くありますね。独りでやっていると、自分の考えしか出てこない。それが面白いとも思うけど、それだけじゃ怖いという面もあって。だからできるだけ外に出るようにしてるんです。
─その外に向かって開けた感じが今回のアルバムには出ているんじゃないですか?
トクマル:だと思いますね。
─『Rum Hee』というタイトルにはどのような意味合いが?
トクマル:初めに曲を作ったとき、仮でその言葉をのせてメロディを歌っていたんです。そこに当てはまる代わりの英語なり日本語なりを思いつかなかったので、何となくそのままで。
─歌詞はあいかわらず夢日記からとっているんですよね。
トクマル:そうです、うん。
─本番の歌詞を作り上げるまでに、そうとう書き直しを重ねているんじゃないかと。
トクマル:夢をそのまま書けば、無秩序な、本当に訳の分からないものになるので、書き留めている時点で日本語になるよう、若干の修正を入れています。
─いまひとつ分からないのがトクマルさんにとっての歌詞の位置づけなんです。メッセージソングの場合は、アーティスト本人にとっても歌詞は重要なんだと分かる。でも、トクマルさんの場合、何かを伝えるよりも音の響き、つまり、耳に心地よい音素材を生み出すことを重視しているようにも思えます。
トクマル:伝えたいことがあるわけではないから、歌詞があまり重要ではない音楽と思われがちで。でも、日本語は重要だと思っているんです。ぜんぜん伝わらなくてもいいんだけど、曲のイメージが自分の中であって−たとえば「夜」ということばが歌詞に入っているだけでも「ああ夜なんだな」と思ったりするし。まあ、 面白い歌詞を作っているわけでもないから、曖昧な感じですよね。そういうのが好きなだけなんですけど。


































