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Salyu×小山田圭吾(CORNELIUS)対談

Salyu×小山田圭吾(CORNELIUS)対談をdel.icio.usに追加 このエントリーをはてなブックマークに追加 Salyu×小山田圭吾(CORNELIUS)対談をlivedoorクリップに追加 Salyu×小山田圭吾(CORNELIUS)対談をlivedoorクリップに追加 (2011/04/06)

人に感動を与えるような素晴らしい音楽やアートはたくさんあると思うが、その圧倒的な力によって勇気づけられるような作品には久しぶりに出会った。ポップシンガーのイメージが強いSalyuが、その背後に持っていたラジカルな側面を前面に押し出した新プロジェクト「salyu×salyu」の第1弾として、共同プロデューサーにCORNELIUSこと小山田圭吾を迎えて制作された『s(o)un(d)beams』。この作品が特に素晴らしいのは、ここ最近いろんな意味で「言葉」に注目が集まる音楽が多い中、それをあくまでサウンドとして捉え、何より「声」という楽器を操る「人」そのもののパワーに目を向けさせていること。小山田による曲ごとのリクエストに対し、様々な音域で、声色で、表情で応えるボーカリスト=Salyuのパワーは本当にすごいと思う。この作品をライブで体験できる日が、今から楽しみで仕方がない。

(インタビュー・テキスト:金子厚武 撮影:菱沼勇夫)

PROFILE

Salyu
2000年に映画『リリィ・シュシュのすべて』に登場するLily Chou-Chouとしてデビューした後、2004年にはSalyuとしてデビュー。小林武史プロデュースのもとPOPで多様な色彩を持つ圧倒的な「声」の存在感を示し、Bank Band with Salyuとして発表した『to U』でその歌声を世に広めた。2011年には新プロジェクト”salyu×salyu”を立ち上げ、第一弾としてCorneliusプロデュースによる作品『s(o)un(d)beams』をリリース。
Salyu.jp
Salyu.jp - s(o)un(d)beams


小山田圭吾
1989年にフリッパーズギターのメンバーとしてデビュー。バンド解散後、1993年にコーネリアスとして活動をスタート。1998年にマタドールレコード(米)と契約後、現在までアルバム3作を世界各国で発表。自身の活動以外にも、国内外多数のアーティストとのコラボレーションやリミックス、プロデュースなど幅広く活動している。
cornelius-sound.com

時間軸さえも表現のひとつとしてコントロールしていけるっていう状況が始まったのが『Merkmal』からなので、自分のアイデアをより自由に出せるようになったんです。(Salyu)

―今回のプロジェクトがスタートしたのは実は2年ぐらい前なんだそうですね。Salyuさんがベストアルバムの『Merkmal』を出した頃のお話だと思いますが、あの作品によって一区切りがついて、新たなチャレンジをしようと思ったのでしょうか?

Salyu×小山田圭吾(CORNELIUS)対談
Salyu

Salyu:ベストが節目っていうのもあったといえばあったんですけど…プロジェクトの中核として私を17歳から育ててくださった小林武史さんから「そろそろSalyuもセルフプロデュースを試みてもいいんじゃない?」っていう状況をいただいた時期だったんですね。自分で時間軸さえも表現のひとつとしてコントロールしていけるっていう状況が始まったのが『Merkmal』からなので、自分のアイデアをより自由に出せるようになったんです。


―では今回のプロジェクトで小山田さんにプロデュースを依頼した理由は?

Salyu:10年ほど前から小山田さんとどこかで表現がしたいという野心があったうえで、やりたいことが近年具体的に出てきたからです。それが何かっていうと、アルバムのコンセプトのひとつになっている「クロッシング・ハーモニー」っていうことを用いた楽曲の構築なんですけど。

―そもそもの「野心」っていうのはなぜ芽生えたんでしょう?

Salyu:肌で感じる尊敬ということもありましたし、小山田さんは音楽の本質をすごく突き詰めて制作をしている方なので、私もそこで学ぶことがたくさんあると思ったんです。


普段は封印してるようなことを解放して作ったら面白いだろうなって思ってて。(小山田)

―では小山田さんはSalyuさんの依頼をなぜ引き受けたのですか?

小山田:彼女がうちの事務所に来て、一緒にやろうって誘ってくれたんで…じゃあ、やってみようかなって(笑)。Salyuは最初からやりたいことが明確だったんですよね。「クロッシング・ハーモニー」もそうだし、「ボーカリーズ」的な、歌のない、声だけで情景を表現するようなことをやってみたいとか。

―もともとSlayuさんの曲はご存知だったんですか?

Salyu×小山田圭吾(CORNELIUS)対談
小山田圭吾

小山田:多分どこかのリハスタのテレビで流れてるのを見たぐらいだったんだけど、でもすごいいい声だなって印象があって。あと僕は、ボーカリスト然としたボーカリストと一緒に曲を作ったことがあんまりなかったんですよ。自分の曲だと自分で歌うわけだから、自分にできる範囲の中でしか音楽を作らないんだけど、もっと開かれた可能性を持ったボーカリストと一緒にやると、どういうことができるかなって好奇心もありました。


―なるほど。

小山田:だから普段は封印してるようなことを解放して作ったら面白いだろうなって思ってて、やってみたら実際に面白かったんで、そのままズルズル…気がついたら、こうやって取材を受けてるっていう(笑)。

―(笑)。

小山田:プロデューサーとしてアルバムの数曲だけに参加することはあったんですけど、アルバム全体を見ながら進めて行ったことってあんまりなかったんですよ。だから、半分ぐらい曲ができた段階で、どうせならアルバム1枚やってみようかなって。僕もプラスティック・オノ・バンドとか他のプロジェクトもいくつかやってたんだけど、それと同時進行できるプロジェクトだったんで、無事に1枚のアルバムができました。

―そうやって小山田さんにアルバム1枚丸々プロデュースしてもらうっていうのは、Salyuさんとしても願ったり叶ったりだったわけですよね?

Salyu:はい。私は初めからそう願ってましたからね。

2/4ページ:ボーカリストの自分には今後も期待するし、今でもある程度は愛情を抱ける。(Salyu)

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