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時代とともに歩んだアーティスト集団・ニブロールの14年

時代とともに歩んだアーティスト集団・ニブロールの14年をdel.icio.usに追加 このエントリーをはてなブックマークに追加 時代とともに歩んだアーティスト集団・ニブロールの14年をlivedoorクリップに追加 時代とともに歩んだアーティスト集団・ニブロールの14年をlivedoorクリップに追加 (2011/06/15)

ミクニヤナイハラプロジェクトでは演劇を、off-nibrollでは美術を、Nibroll About Streetではファッション、と様々なプロジェクトを抱え、それぞれの分野のディレクターが集まって、世界を股にかけ八面六臂の活躍をするダンスカンパニー。それがニブロールである。今や日本のコンテンポラリーダンスには欠かせない存在となった彼らが、3年半ぶり、待望の東京公演『THIS IS WEATHER NEWS』を、6月24日から7月3日まで上演する。昨年のあいちトリエンナーレ2010で初演した本作を、震災で揺れ動く東京で今どう再演するのか。全員が集合しての本格的なリハーサルが始まったばかりの緊張感漂う稽古場を訪ねて、ニブロールのメンバーである矢内原美邦(振付家・ダンサー)、高橋啓祐(映像ディレクター)、スカンク(音楽家)、矢内原充志(ファッションデザイナー)、伊藤剛(制作)の5人にお話をうかがった。

(インタビュー・テキスト:前田愛実 撮影:小林宏彰)

PROFILE

Nibroll|ニブロール
1997年結成。振付家・矢内原美邦を中心に、映像作家、音楽家、ファッションデザイナー、ジャーナリスト、建築家など、作品ごとに各分野で活躍するさまざまなアーティストが参加するカンパニー。舞台を中心に活動しながら、美術館での作品発表など、既成の枠にとらわれず新たな「アート」としての表現を追求し、欧米やアジアなどでも注目を集めている。
+++++Nibroll+++++

ダンス、映像、音楽、アート…様々なジャンルが融合したニブロールの舞台

時代とともに歩んだアーティスト集団・ニブロールの14年
矢内原美邦

─旗揚げ当初から、多彩な才能の集合体であるニブロールは注目を浴びていましたね。皆さん、どのような経緯で集まったのでしょうか?

美邦:最初は、映画の学校で出会った仲間で作りました。けれど舞台はなかなかお金にならないですし、去っていってしまった人もいます。結局、人生を賭けて舞台芸術に向き合っていく覚悟がある人が残りました。映像学校の出身は、今では私と高橋だけです。


─他の皆さんはどんなきっかけで加わったんでしょう?

美邦:衣装の矢内原充志は弟です。当初は予算もなかったので、すごく安いお金でやってもらっていたんですが、フランスのアヴィニョン演劇祭で上演を行ったとき、舞台芸術のいろいろな可能性を見つけてくれた。それ以降、「ダンスに関わって表現をするのもいいな」という気持ちになってもらえたんじゃないかと思います。

充志:現地ではニブロールの本番を観ていたんですが、25回くらいの公演で、同じ演目なのに毎回微妙に違っている。舞台の世界では当たり前でも、プロダクツの世界にいる者としてはすごく新鮮で、ダンスでしかできない表現があると感じました。

─その後、充志さんは衣装を作るにあたり、ダンスの影響を受けたのでしょうか?

充志:相当影響を受けていると思うんですが、どのあたりがそうなのかは全くわかりません。ニブロールの衣装は、桑沢デザイン研究所を卒業して1、2年目の頃、構造とか色とか素材とか、デザイナーとしての基礎知識を学んだホヤホヤの頃に始めました。だからまだ大して「自分の表現」という独自のものはありませんでしたね。

─高橋さんは、割と唐突にダンスに関わるようになったと思いますが、もともと興味は?

高橋:全くなかったです。観たこともなかったし、ダンスっていうジャンル自体も知らなかった。もともとは映画を作りたくて、単純にスクリーンと客席があり、毎回繰り返されるものを観ることが、僕の中では映像というものでしたね。でも舞台では出演者がおり、スクリーンをどこに置くのかを考えるところから仕事が始まる。それに映像自体は同じでも、毎回何かしらの要素によって印象が変わる。こうした部分を新鮮に感じていたんです。

伊藤:僕は2000年の秋から参加しました。まだ会社員で、仕事とは別にアートイベントをやっていた頃に美邦が観に来て「コンテンポラリーダンスをやってるんですけど、私もイベントに出たいです」って言ってきたのが最初の出会いですね。その後『東京第一市営プール』(1999)を観る機会があったんですが、ダンスも舞台も観た経験があまりなかったため衝撃的でした。どう解釈していいのか分からず、でも観終わった後にノイズみたいに残るものがあって、それが何なのかが気になった。美邦が同世代の表現者だということにも興味がわいて、誘われるまま、右も左もよく分からないながら制作を始めました。


時代とともに歩んだアーティスト集団・ニブロールの14年
©あいちトリエンナーレ2010

─スカンクさんは?

時代とともに歩んだアーティスト集団・ニブロールの14年
スカンク

スカンク:昔から舞台やパフォーマンスに興味があって、ちょこちょこ舞台の音楽を担当させてもらっていましたが、活動がどんどんダンス、パフォーマンスの音楽に偏っていた頃にニブロールと出会いました。ニブロールには、舞台という枠の中に映像、ダンス、衣装、音楽などが存在していて、すごく興味を持ちましたね。それからは普通にファンとして公演を観に行っていたんですが、ミクニヤナイハラプロジェクトの『3年2組』(2005)の音楽を担当してくれないかと誘われ、その後ニブロールに参加しました。


─スカンクさんがいろいろなカンパニーでダンス音楽を担当しているのは知っていたので、ニブロールへの参加にはびっくりしました。他のカンパニーとは何が違いますか?

スカンク:それまではソロのダンスが多かったんですが、ニブロールには出演者がたくさんいることが新鮮でしたね。ソロの場合だと、ダンサー自身にアプローチして、ダンスと向かい合うように作ることが多かったんです。でもダンサーが大勢いると、ダンサーの間に空間ができる。だから、ダンサーではなくて、その空間じたいにアプローチする音楽が作れるんじゃないかと発想しました。そうすることで、ダンサーたちと音楽の間により親密な関係を築ける作品ができるんじゃないか、とか…いろいろな可能性を感じましたね。

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