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起業してまで成し遂げたいこと 森大地インタビュー

起業してまで成し遂げたいこと 森大地インタビュー

金子厚武
撮影:柏井万作
2012/09/12
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CDのあり方やライブの意味、SNSとの関わり方など、今まさに変化の真っただ中にあると言われる音楽シーンの中で、度々ピックアップされるのがプレーイングマネージャーの存在である。PIZZA OF DEATHの横山健、ROSE RECORDSの曽我部恵一、残響recordの河野章宏など、自ら音楽活動をしながら、レーベル運営も行う彼らは、リスナーとミュージシャンの双方から高い信頼を獲得している。そして、今インディシーンで最も注目を集めているプレーイングマネージャーの一人が、森大地である。自らのバンドAureoleを率いつつ、2010年に立ち上げたkilk recordsは、独自の審美眼を持ったアーティストセレクトで、虚弱。やbronbabaといった日本人のバンドを輩出し、また海外アーティストの作品も数多く発表するなど、精力的な活動を展開している。メンバーの急病という困難を乗り越えたAureoleの3作目『Reincarnation』を完成させた森に、バンドとレーベルの理念について、じっくりと語ってもらった。

日本の音楽史を変えたいぐらいの思いもあって。そのためには自分でやっちゃうしかない、そういう感じですね。

―森さんの中で、アーティストとしての自分とレーベルの代表としての自分っていうのは、どういうバランスになっているのですか?

森大地
森大地

:まず言えるのは、僕はkilk recordsを始める前は普通の仕事をしながらバンドをやっていて、みんなと同じように夜遅くまで仕事をして、その後の時間とか、休みの日を利用してバンドをやってたんです。それが今は、普通の仕事をしてた時間にレーベルをやってる感じなので、そういう意味では、働きながらバンドをやってる人と変わらないんじゃないかって気はするんですよね。


―ちなみに、レーベルを始める前はどんな仕事をしていらしたんですか?

:結構色々やってました。楽器屋の店員もやりましたし、普通の営業職もやったし、コンビニ店員のバイト、トラックの運転手もやりましたしね。でも、その当時から自分の生活の中心はバンドだと思っていたので、働いてる時間も「早くバンドの時間になんないかな」って考えていました。もちろん、仕事は仕事で一生懸命やってたつもりなんですけど(笑)。

―それが今や、株式会社としてkilk recordsを運営しているわけですよね。レーベルを始めたきっかけはなんだったのですか?

:日本には、自分の好きな音楽が根付く土壌がないと思ったんですよね。たとえばポストロックとかエレクトロニカと呼ばれる音楽の中でも、ごく一部は有名になったりしますけど、もうちょっと内向的で、精神的な音楽を作っている人たちがビッグヒットするような土壌はないと思うんです。

―森さんは、そういった状況を変えていきたいと思っているんですね。

:「自分の好きなものを、少人数にでも聴いてもらえればいい」みたいな考え方もいいと思いますが、僕はもっと大勢の人に広めていきたくて、大げさに言えば、日本の音楽史を変えたいぐらいの思いもあって。そのためには自分でやっちゃうしかない、そういう感じですね。

―kilk recordsはコンセプトとして「精神に溶け込む、人生を変えてしまうほどの音楽との出会い」というのを掲げられてるじゃないですか? 森さんがそれほどの熱量を持って音楽に接しているのも、きっと人生を変えてしまうほどの音楽との出会いが実際にあったからなんじゃないかと思うんですけど、いかがですか?

:そうですね……僕はわりとロマンチックなところがあると思ってて (笑)、何かがあって悲しかったり、キュンとしたり、そういうときに音楽を聴くとホントにたまらないんですよね。何度も音楽に助けられてきたし、喜びを盛り上げてくれたこともあるし、単純にドライブを楽しく演出してくれたりもするし、軽いのから重いのまで色々あって……ホントにNO MUSIC,NO LIFEで(笑)。

―何かひとつとの出会いが大きかったというより、常に何かしら音楽が近くにあったと。

:中学のときは普通にみんなが聴いてるようなものを聴いてたし、音楽をやろうと思ったきっかけもBOØWYだったりしますからね。ただ、昔はインターネットとかなかったから、雑誌とかで情報を調べて、自分でどんどん開拓していくタイプではありました。誰かから聞いて知るっていうよりも、自分が教えてあげる側でしたね。

―自分で見つけてきて紹介するっていうのは、まさに今のレーベル業に通じる部分ですね。

:確かに、そうかもしれないですね。

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イベント情報

viBirth × CINRA presents
『exPoP!!!!! volume66』

2012年9月27日(木)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京都 渋谷 O-nest
出演:
Aureole
and more
料金:無料(2ドリンク別)

リリース情報

Aureole<br>
『Reincarnation』(CD)
Aureole
『Reincarnation』(CD)

2012年9月12日発売
価格:2,200円(税込)
KLK-2022

1. Live Again
2. Spirit Wander Field
3. Dark Adaptation
4. Pass The Past
5. Tales
6. Dell
7. Suicide
8. Destination
9. Scare
10. Leave

CINRA.STOREで取扱中の商品

Aureole<br>
『Reincarnation』[MP3]
Aureole
『Reincarnation』[MP3]

価格:1,500円(税込)
kilk records主宰・森大地を擁する6人組!

プロフィール

Aureole

2007年結成。森大地(Vo,Gt&Prog)、岡崎竜太(B)、中村敬治(G)、中澤卓巳(Dr)、saiko(Syn&Flute)、佐藤香(Vibs&Glocken)の6人組バンド。ポストロック、エレクトロ、クラシカル、ミニマル、プログレ、サイケ、民族音楽などを通過した奥深いサウンドと「歌モノ」としての側面、この二つの要素が矛盾することなく融合を果たしている。2009年にNature Blissよりデビューアルバム『Nostaldom』をリリース。青木裕(downy,unkie)をゲストに迎えたこの作品は、各方面から多くの支持を得た。2010年にはVoの森大地が主宰するレーベル、kilk recordsより2ndアルバム『Imaginary Truth』を発表。「今後の日本の音楽シーンのキーマン」と称され、一層の注目を集めた。尚、両作品とも全国のTSUTAYAでレンタルCDとしても取扱いを行っている。ライブ活動も精力的に行っており、kilk records主催のフェス「DEEP MOAT FESTIVAL」や「skim kilk sounds」ではNATSUMEN、LOSTAGE、unkie、no.9 orchestra、sgt.らと共演。

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