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Charaにとって、愛ってなんですか?歌い続けた25年間の愛の遍歴

Charaにとって、愛ってなんですか?歌い続けた25年間の愛の遍歴

Chara『Naked & Sweet』
インタビュー・テキスト
永堀アツオ
撮影:森山将人 編集:山元翔一

私は愛する人のために歌う女だから。

―振り返ってみて、初期はどんな愛の形を歌っていたと感じます?

Chara:ベスト盤(『Naked & Sweet』)のDisc1でいうと、少女の理想みたいなものかな。まだ愛の経験が少ないから、自分のイメージが頼りで、自分を信じることが全て。言ってみれば、希望ね。未知のものってワクワク感がたまらないよね。「すごいんだろうね、愛って」と思ってた。

それに、結婚に対しても憧れが強かったし、まだ無償の愛も知らない。まだ「この人だ!」っていう人が見つかってない時期。でも、旦那に出会ったときは、「この人の子どもを産むんだ」っていう衝撃があったんです。

Chara

―出会いのきっかけになった、“Break These Chain”(1991年)も失恋した19歳のころに作った曲ですよね。

Chara:そうだね。その曲を岩井俊二監督が気に入ってくれて、浅野忠信主演の映画『FRIED DRAGON FISH』(1993年公開)のエンディング主題歌に使ってくれて。

―結婚に対してはどんな理想を描いていました?

Chara:うちの父と母は欧米化されてないから、子どもの前でハグしたり、「愛してるよ」って言う親ではなかったのね。大人になれば、愛にはいろんな形があるんだっていうことがわかるけど、そのころは、映画やドラマの中の外国の恋人同士のような、あたたかい雰囲気の夫婦だったら微笑ましいのにって思っていて。オープンな感じを取り入れたいという理想はあったかな。

洋楽を聴きはじめたのも、そういう憧れがあるのかもね。「好きだ」とか「尊い」っていう雰囲気が歌に滲んでいるからさ。そういうのって、当時の日本のポップスの歌詞ではまだ少なくて。私はそういう洋楽にある雰囲気を、日本語の歌詞で歌っていきたいと思ってた。

―愛をちゃんと言葉で伝えるということ?

Chara:そうです。自分でも日常生活の中でできているかって言われたら完璧にはできてないけどね。

―当時はよく「愛されるより愛したい」と言っていましたよね。

Chara:それはゴダール(ジャン=リュック・ゴダール。フランスの映画監督)の影響もあるのかな。娼婦の映画とかを見ちゃうと、「与える喜び、かっこいい!」ってすぐに影響を受けちゃうから。私に娼婦はできないけど。

―映画『スワロウテイル』(1996年公開、岩井俊二監督作品)でCharaさんが演じたグリコは娼婦でしたよね。

Chara:そうそう。グリコと私の共通点は女ということしかないと思ってたけど、娼婦に興味があったから、あの役をやりたいって思ったのかもしれない。私は愛する人のために歌う女だから、人生で娼婦を経験することができない。でも、役の中ならそれを経験してみることができるかなって。要は、「見返りを求めるのが愛じゃない」って当時から思っていたんだよね。小さくても大人びたところがある子どもだった気がする。

家族も、男も、全部背負ってきてる。それが歌なんだよね。

―『Naked & Sweet』のDisc1の最後には、“Tiny Tiny Tiny”(1995年)という曲が収録されています。

Chara:Disc1は全部、独身のころの曲なんだけど、この曲は娘がお腹にいたときに作って。妊娠9か月くらいのときに書いた出発の曲で、「私たち」って歌ってるんだよね。それまでは、「私、私、私。私だけ」っていう感じだったんだから、変化が見えるわね。

―結婚、長女SUMIREちゃんの出産を経て、歌詞も変わりました?

Chara:それまでは、「人がやってることはやらないほうがいいじゃん」と思って、私らしい言葉や表現をなるべく入れるようにしてたのね。でも、子どもって簡単な言葉から覚えていくじゃない? だからその辺に落ちてるような簡単な言葉が、「やばい、強い」って思うようになって。子どもにはすごくシンプルな言葉で伝えようとするし、実際、そうするとちゃんと伝わるのね。これは無視できないなと。普通の言葉の持つ深さに気づいたので、使う言葉の幅が広くなったのを覚えています。

―Disc1には、失恋した自分をママが慰めてくれる“PRIVATE BEACH”(1993年)という曲もありますよね。それがDisc2ではご自身がママになって。

Chara:だから、いまその曲を歌うと、当時の自分を思い出すこともあるし、自分の娘が失恋してるのを慰めてるような気持ちにもなるし、全部を歌ってる感じ。(背中にものを背負うような仕草を見せて)48年間の全部。歌に人生が出るっていうのはそういうことだと思うんだよね。

Chara

―なにを背負ってます?

Chara:家族も、男も、全部背負ってきてる。それが歌なんだよね。いろんな人生を背負って生きている先輩の歌を聴くと、めっちゃ沁みますよ。金子マリさんとかね。「女の人生だ」っていうのがわかる。歌には絶対に出るよね、人生が。

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リリース情報

Chara『Naked & Sweet』初回限定盤
Chara
『Naked & Sweet』初回限定盤(3CD+DVD)

2016年11月16日(水)発売
価格:5,400円(税込)
KSCL-30028~30031

[CD1]
1. No Toy
2. Break These Chain
3. Heaven
4. Sweet
5. No Promise
6. 愛の自爆装置
7. 恋をした
8. PRIVATE BEACH
9. Violet Blue
10. あたしなんで抱きしめたいんだろう?
11. 罪深く愛してよ
12. いや
13. Happy Toy
14. Tiny Tiny Tiny
[CD2]
1. Swallowtail Butterfly ~あいのうた~ / YEN TOWN BAND
2. Sunday Park / YEN TOWN BAND
3. 上海ベイベ / YEN TOWN BAND
4. ミルク
5. Junior Sweet
6. しましまのバンビ
7. タイムマシーン
8. やさしい気持ち
9. 光と私
10. Duca
11. あたしはここよ
12. 大切をきずくもの
13. 月と甘い涙
14. レモンキャンディ
15. キャラメルミルク
16. スカート
[CD3]
1. 初恋
2. みえるわ
3. 世界
4. ラブラドール
5. 片想い
6. kiss
7. ボクのことを知って
8. FANTASY
9. call me
10. あいしたいな
11. 才能の杖
12. 蝶々結び
13. せつなくてごめんね
14. 恋文
15. hug
[DVD]
『1994.11.11.Chara「Happy Toy Tour」in 武道館』

Chara『Naked & Sweet』通常盤
Chara
『Naked & Sweet』通常盤(3CD)

2016年11月16日(水)発売
価格:3,996円(税込)
KSCL-30032~30034

[CD1]
1. No Toy
2. Break These Chain
3. Heaven
4. Sweet
5. No Promise
6. 愛の自爆装置
7. 恋をした
8. PRIVATE BEACH
9. Violet Blue
10. あたしなんで抱きしめたいんだろう?
11. 罪深く愛してよ
12. いや
13. Happy Toy
14. Tiny Tiny Tiny
[CD2]
1. Swallowtail Butterfly ~あいのうた~ / YEN TOWN BAND
2. Sunday Park / YEN TOWN BAND
3. 上海ベイベ / YEN TOWN BAND
4. ミルク
5. Junior Sweet
6. しましまのバンビ
7. タイムマシーン
8. やさしい気持ち
9. 光と私
10. Duca
11. あたしはここよ
12. 大切をきずくもの
13. 月と甘い涙
14. レモンキャンディ
15. キャラメルミルク
16. スカート
[CD3]
1. 初恋
2. みえるわ
3. 世界
4. ラブラドール
5. 片想い
6. kiss
7. ボクのことを知って
8. FANTASY
9. call me
10. あいしたいな
11. 才能の杖
12. 蝶々結び
13. せつなくてごめんね
14. 恋文
15. hug

イベント情報

Chara
『Chara 25th Anniversary LIVE』

2017年1月22日(日)
会場:東京都 昭和女子大学人見記念講堂

プロフィール

Chara
Chara(ちゃら)

1991年9月21日にシングル「Heaven」でデビュー。オリジナリティ溢れる楽曲と独特な存在感で人気を得る。1997年のアルバム「Junior Sweet」は100万枚を超えるセールスを記録し、ライフスタイルをも含めた“新しい女性像”としての支持も獲得。一貫して「愛」をテーマに曲を創り、歌い続け、今年デビュー25周年を迎える。

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