『ウルトラマン』シリーズで知られる奇才・実相寺昭雄の魅力に迫る企画展

特撮テレビ番組『ウルトラマン』シリーズの監督として知られる実相寺昭雄の魅力に迫る企画展『実相寺昭雄 展 ウルトラマンからオペラ「魔笛」まで』が、7月16日から神奈川・川崎市市民ミュージアムで開催される。

早稲田大学を卒業後ラジオ東京（現TBS）に入社した実相寺は、当初演出部に配属されたが、円谷一に誘われ映画部へ異動。『ウルトラマン』シリーズ中でも特に傑作とされる「故郷は地球」「ジャミラ登場」などの監督を手掛けたことで高い評価を受ける。映画監督としても長編デビュー作『無常』で1970年の『ロカルノ国際映画祭 金豹賞』を受賞したほか、『帝都物語』『D坂の殺人事件』『姑獲鳥の夏』といった名作を生み出すなど、長年にわたり活躍。2005年にはモーツァルトのオペラ『魔笛』を演出し、奇想天外な舞台が話題を呼ぶなどしていたが、2006年に69歳で逝去した。

同展では、実相寺の没後に川崎市へ寄贈された台本、スケッチ、写真などの資料を展示。そのほか、映画・映像作品に関連する資料と映像、前述のオペラ『魔笛』などの音楽・舞台資料、さらに数多くの愛用品や書画などから、実相寺の世界を多面的に紹介する。また、同館の映像ホールで、実相寺が監督を務めた映像作品を上映し、日本の映像表現に独自の世界を切り開いた作品群の魅力に迫る。

（画像上：実相寺昭雄自筆原画　シーボーズ『ウルトラマンの東京』　（筑摩書房　2003年刊）より、画像下：実相寺昭雄肖像　提供：實相寺知佐子）

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