古い映画館舞台に若者の焦燥感描く舞台『フリック』、米の戯曲が日本初演

舞台『フリック』が10月30日まで東京・初台の新国立劇場 小劇場で上演されている。

『フリック』は、2014年に『ピュリツァー賞』を受賞したアメリカの劇作家アニー・ベイカーによる戯曲。マサチューセッツ州ウースター郡の古い映画館を舞台に、映写係になることを夢見て働くサムや映画狂のエイヴリーがデジタル化に向かう時代の流れに直面し、様々な悩みを抱えながらも懸命に生きようとする様を描く。

日本初演となる今回エイヴリー役を演じているのは木村了。サム役を菅原永二が演じるほか、ソニン、村岡哲至もキャストに名を連ねている。演出はマキノノゾミが担当。

なお、上演に先立って行なわれた出演者の囲み取材や舞台の模様を捉えた映像が公開中。木村がアフリカ系アメリカ人のエイヴリーを演じるにあたって日焼けサロンに8回通ったエピソードなどが明かされている。

木村了のコメント

僕の演じるエイヴリーは黒人で映画オタクで、人とコミュニケーションをとるのが苦手。
その彼が映画館のアルバイトでどう成長していくのか?という所がこの作品の肝になります。
役作りのために日サロに8回も通いました!でも演出のマキノさんはまだ満足してくれなくて…(笑)。
家で鏡を見るたびに「おぉっ…」ってなります。翻訳がとてもきめ細かいこともあって、日本のお客様にもクスッとしていただける場面が多いと思います。楽しんでいただきたいです。

ソニンのコメント

私が演じるローズは白人の24歳。彼女もある意味コミュニケーションが得意じゃないところがあって、強がってはいるけれど実は愛情に飢えているキャラクター。役作りとしては、初めて鼻ピアスをつけてます。
髪も緑色。白人か黒人か、という人種の問題もこの作品の大きなテーマなので、忠実にやりたいと思っています。
ほぼ3人芝居なのでセリフの量がすごいのですが……プレッシャーと闘いながら頑張ります!

菅原永二のコメント

僕の役、サムも白人で35歳。いわゆる“プアホワイト”で、学歴も無く貧しい。田舎暮らしで夢も希望も無いけれど、それでも日々に幸せを感じている、平凡な人物です。僕は腕に大きくタトゥーを入れていますが…了君の日焼けと違ってペイントです(笑)。翻訳モノですが、とても分かりやすい等身大の作品です。

イベント情報

『フリック』

2016年10月13日(木)~10月30日(日)全18公演 会場:東京都 初台 新国立劇場 小劇場
作:アニー・ベイカー 翻訳:平川大作 演出:マキノノゾミ 出演: 木村了 ソニン 村岡哲至 菅原永二 料金:A席6,480円 B席3,240円
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