【CINRA Inspiring Awards】エリイ賞は、ヒロセガイ/京島駅『生まれる部屋』が受賞

メイン画像:ヒロセガイ、京島駅『生まれる部屋』

CINRAによる新たなアワード『CINRA Inspiring Awards』。その受賞作品、9件を発表しました。

『CINRA Inspiring Awards』はジャンル問わず、これからの時代を照らす作品の創造性や芸術性を讃えるアワード。初回となる今回は、9名の審査員によって選出されました。特設サイトはこちら。

【エリイ賞】受賞作品

審査員のひとり、エリイさん(Chim↑Pom from Smappa!Group)によって選出されたのは、アーティストのヒロセガイさん/京島駅による『生まれる部屋』。東京都墨田区京島にある、元米屋を改修したアートスペース/共同体・京島駅の室内に、巨大な穴が掘られ、床下には8羽の烏骨鶏、室内の池には鯉を配した空間が現出。そこでは人や生活が影響し合い、作品のかたちが変わり続けます。

審査員・エリイのコメント

再開発が進むスカイツリーの麓にそこはある。あなたも訪ねてみてほしい。初めて訪ねたその日から、心の中に京島駅のスペースがあって、自分が住む街と重ねて穴を掘ったり、チャイを飲んだり、一つの単位の基準になっている。

受賞作品概要

〈烏骨鶏の鳴き声+藁+土=凹凸の土壁。烏骨鶏が卵を産み、みんなを起こす ⇄ネパールのシェフが餌をやり掃除をする=日常。東京の下町で、窓から見える僕たちの未来。ーヒロセガイ〉

タイトルは「生まれる部屋」。ただ、ヒロセガイの作品としては京島駅そのものであって、人や生活が影響しながら仕上がっていくため、完成形やタイトルは変化していく。烏骨鶏の鳴き声を和らげるため、隣の部屋を掘った土と烏骨鶏がいる床の藁を混ぜて発酵させたものをブロック状にして、壁をかたちづくっているという。

ヒロセガイ、京島駅『生まれる部屋』
ヒロセガイ、京島駅『生まれる部屋』
ヒロセガイ、京島駅『生まれる部屋』

審査員プロフィール

エリイ(芸術家)

武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。2005年に6人でChim↑Pomを結成。社会問題やそのシステムに対して独自の視点から現代のリアルを提示、都市論を展開する。著書に『はい、こんにちは―Chim↑Pomエリイの生活と意見―』(新潮社)。

『CINRA Inspiring Awards』に寄せて、主催・CINRAより

CINRA, Inc.は、創設以来約20年にわたり、芸術文化の領域に根差し、メディアを通じて多くの表現者の作品や声を届けてきました。審査員の皆様のご協力を得て、「これからの時代を形づくる」多様で多彩な作品を社会に伝えていくアワードを開催いたします。

わたしたちは、「CINRA Inspiring Awards」を通して、次の時代を予感させる新たな表現がより広く人々に届くことを願っています。

『CINRA Inspiring Awards』審査員(五十音順、敬称略)

エリイ(芸術家)

金原ひとみ(作家)

コムアイ(アーティスト・歌手)

岨手由貴子(映画監督)

遠山正道(株式会社スマイルズ 代表)

穂村弘(歌人)

真鍋大度(アーティスト、プログラマ、コンポーザ)

林士平(漫画編集者)

山戸結希(映画監督)



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CINRA Inspiring Awardsは、これからの時代を照らす作品の創造性や芸術性を讃えるアワード。芸術文化をルーツとするCINRAが、媒介者として次世代の表現者を応援できたら。そんな思いに力を貸してくださる審査員のかたがたに、作品を選出していただいた。

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