園子温×井上三太対談 前代未聞の映画『TOKYO TRIBE』

近未来の「トーキョー」を舞台に「トライブ(族)」たちが繰り広げる抗争を描いた、井上三太の漫画『TOKYO TRIBE2』(1997年-2005年)。1990年代ストリートカルチャーを盛り込み、累計250万部を超えるなど一世を風靡したこの作品が遂に実写映画化された。メガホンを取ったのは、近年ますます話題作・問題作を連発する鬼才・園子温。鈴木亮平や染谷将太、窪塚洋介、竹内力といった豪華キャストに加えて、オーディションを勝ち抜いて大役を射止めたYOUNG DAISをはじめとした一流のラッパーたちが多数登場する本作は、全編にわたってヒップホップミュージックが流れ、さらにセリフがラップで語られるという、前代未聞のバトルラップミュージカルだ。園子温はストリートのリアルをどのように映画に持ち込み、いかにして極上のアクションエンターテイメントを作り上げたのか? 本作で俳優としてのデビューも果たした原作者の井上三太とのスペシャル対談をお届けする。

日本映画はこれまでストリート文化を描くことをすごく苦手にしてきたんじゃないかと思うんですよね。でも園さんだったら、原作に対して強烈なレイプをしてくれるんじゃないかと。(井上)

―原作となった『TOKYO TRIBE』シリーズは三太さんのライフワークともいえる作品だと思いますが、今回、映画化が決まってどう思われましたか?

井上:映画化で危惧してたのは、もしヒップホップが好きな監督さんが撮るとなると、その人のヒップホップ観が出てしまって、マズイ方向にいくかもしれないなということだったんです。

―それは三太さんが思い描く世界とずれてしまうということですか?

井上:それもあるし、日本映画の歴史で、ディスコやクラブみたいなストリート文化を描くのは、すごく苦手にしてきた分野じゃないかと思っていて、自分の作品がお寒い映画になるのはちょっと嫌だなと思っていました。でも映画化の話が進んだとき、プロデューサーさんから真っ先に名前が挙がったのが園さんだったんです。園さんは特にヒップホップにお詳しいわけじゃないけど、音楽がお好きな方だし、なによりストリートに対する感覚があるし、原作に対して強烈なレイプをしてくれるんじゃないかと思いましたね。

井上三太
井上三太

―園監督にとっては、ヒップホップはどういう存在なんですか?

:全然わからないですよ。でも勉強したらダサいので、知識が必要な部分は詳しい人に丸投げしてやってもらえればいいと思って。

―「ダサい」というのは?

:対象との距離ってすごく大切なんですよね。例えば、マフィア映画はマフィアをリスペクトしてる人が撮ると、ものすごくダサい映画になるんです。フランシス・フォード・コッポラ監督って、実はマフィアのことがすごく嫌いで、『ゴッドファーザー』を撮るときに、「マフィアを撮ることになったんですけど、どうしたらいいですかね?」ってお母さんに手紙で相談したらしくて。そしたら「あんたはお金ないんだから、やるしかないでしょ!」って言われて撮ることになったっていう。それに『仁義なき戦い』を撮った深作欣二監督だって、ヤクザに何の思い入れもないし、むしろふざけて描こうとしてたっていうんですよ。一方で、Vシネの映画って、思い入れたっぷりにヤクザを描くからダサくなるんです。

園子温
園子温

―距離があるからこそ、客観的にいろいろな描き方ができるんですね。

:だから、僕がヒップホップを頑張って愛して、広角レンズ使ってすっごい寄りの画でPVみたいに撮って「カッコイイよね~!」ってなっちゃったらダメだと思うんです。そもそもヒップホップのやつらはすでにキャリアがあるんだから、僕が一夜漬けで頑張ろうとしてもしょうがない。だから、「知ーらない!」ってままでずっと撮ってましたね。

ヒップホップのど真ん中にいるL.A.のやつが悔しがってるって……ざまあみろだ!(笑)(園)

―三太さんは、かなりヒップホップカルチャーにお詳しいと思うのですが、映画『TOKYO TRIBE』におけるヒップホップの描かれ方をどう感じましたか?

井上:園さんは、「この有名ラッパーが出るからカッコ良く撮る」というのではなくて、園さんの世界にラッパーを引き入れて、みんなをその魔宮の中でグチャグチャにしちゃった感じですよね。でも、それこそ僕が望んでたことだったんです。

『TOKYO TRIBE』 ©2014 INOUE SANTA /

『TOKYO TRIBE』 ©2014 INOUE SANTA /
『TOKYO TRIBE』 ©2014 INOUE SANTA / "TOKYO TRIBE" FILM PARTNERS

―というと?

井上:つまり、ニューヨークで生まれたヒップホップを、日本人たちがいいなって思ってやり始めて、日本人なりのヒップホップができてきた歴史がある。でも、そういう人たちが全米のビルボードでランクインしてるのかというと、入ってきてないですよね。

―確かにそうですね。

井上:一方で、園さんの活動というのは確実に世界に出ていってます。日本人だけじゃなくて、海外の人が園さんの映画を観て世界規模で驚くわけでしょう? まさにそれこそがヒップホップの定義というか、B-BOYのBがブレイクという意味からきてるとすると、ヒップホップというのは本来、いろんな常識を壊していくっていうことなんです。ということは、L.A.やニューヨークのヒップホップを勉強して、時差なく日本でヒップホップをやってる人というのが、一番ヒップホップじゃないわけなんですよ。ニューヨークの人からしたら、「僕たちの文化を良く勉強したね。でもこれは僕たちのほうが上手いから」ってなるでしょ?

井上三太

―本家を超えることはできてないと。

井上:でも園さんのやったことっていうのは、日本のラッパーを使いながら、本場に持って行ったときに、黒人にも白人にも「何だこれは!?」ってショックを与えるはずなんです。


:それで言うと、今回、ムカデっていう役名で出てる北村昭博くんに聞いた話なんですけど、彼はL.A.に住んでいて、向こうのバーで飲んでたら、黒人たちが『TOKYO TORIBE』がどうのこうのって言ってきたらしいんです。北村くんが「もしかしたらそれは、日本の映画のことか?」って言ったら、「そうだ、ふざけた話だぜ。なんかラップミュージカルらしいじゃないか。俺たちL.A.の人間こそが最初にやるはずなのに、ジャップに先にやられちまった。なんてこった!」って噂をしてたって言うんですよね。ヒップホップのど真ん中にいるL.A.のやつが悔しがってるって……ざまあみろだ!(笑)

井上:素晴らしい話じゃないですか! 僕も原作者として嬉しいですよ。原作を自分の彼女に喩えるなら、僕のおちんちんにフィットする女性器になってたのに、ものすごい勢いでコンドームなしで野太いポコチン突っ込んでもらって、あとで僕が入れたときに、「あれっ? お前、誰かとヤッタだろ!」っていう、ものすごいジェラシーとともに、イイ男に抱かれたなぁっていう……。何言ってるんでしょうね(笑)。

左から:園子温、井上三太

園さんの「俺がストリートなんだ!」って発言が、ヒップホップの世界でいろいろな人が言ってきた「俺がヒップホップだ」とか「俺がストリートだ」っていうセリフと奇しくも符合するんです。(井上)

―でも、園監督はどうやって本物のラッパーたちを自分の映画の世界観に巻き込んでいったんですか?

井上:それで言うと、僕が伝え聞いてるいい話があるんです。この映画をヒップホップ色に染めたいっていう男がいて、彼の働きがあったから本物のラッパーが大勢集まってきたんですけど、やっぱり彼の持っているヒップホップに対する情熱というものが、当初監督とぶつかったんですよね。その血気盛んな彼が、「監督、ストリートわかってんですか?」って話をしたときに、監督が「俺がストリートなんだ!」って言ったらしいんです。

園子温

:「ストリートって言うけど、お前らクラブとか洋服屋とかレコード屋にいるのは、それはインサイドじゃないか!」って(笑)。まあ、「俺がストリートなんだ!」っていうのも、売り言葉に買い言葉というか、対抗するために反射的に言っただけで、それほど高い意識だったわけじゃないんですけどね。

井上:でも、園さんは東京ガガガ(1990年代前半に園子温が主宰した路上パフォーマンス集団)もやってたし、『恋の罪』なんかでも渋谷の円山町のようないろいろな文化のある街で映画を撮ってきてますからね。それにラッパーとの共通点で言うと、園さんはそもそも詩人だし、ミュージシャンでありバンドマンでもあるわけで。

『TOKYO TRIBE』 ©2014 INOUE SANTA /
『TOKYO TRIBE』 ©2014 INOUE SANTA / "TOKYO TRIBE" FILM PARTNERS

―ラッパーも、リリックという意味では言葉にこだわりがあるわけですもんね。

井上:そのセリフが、ヒップホップの世界でKRS-One(アメリカのラッパー。ハードコアラップや社会派ラップの先駆けとも言われる)とかいろいろな人が言ってきた「俺がヒップホップだ」とか「俺がストリートだ」っていうセリフと奇しくも符合するんです。それで、そのヒップホップの兄ちゃんが園さんに心酔して、結果的にお互いのいいマリアージュが起こったわけなんですよ。だから、園さんがヒップホップをわかっている云々という問題じゃなくて、ヒップホップのギャングみたいな若者が園さんと出会って、一喝されて、園ワールドに飛び込んで遊んだことでこういう映画になった。そこは嬉しかったですね。日本のヒップホップをレペゼンするために作ってる映画じゃないけど、ヒップポップを悪いようにはしてないんです。

『TOKYO TRIBE』も、ある種のドキュメンタリーだと思ってやってます。だから、現場が騒然となって、血まみれの抗争が起きたらそれはそれで撮っちゃえばいいし、あとは野となれ山となれっていうね。(園)

―園監督は本物のラッパーが出ることで、これまでの映画と違うことはありましたか?

:昔は俳優じゃない人を使った映画ばっかり撮ってたときもあったんですよ。『BAD FILM』っていうストリート映画では、新宿のアルタ前で200人くらいで乱闘したり、ハチ公前で街宣車に乗って、日本愛国党に向けて「チンポ! マンコ!」って演説やって大問題になったり。そこに警察が来るのも期待して、お巡りが来たら、「やった! 撮っちゃえ撮っちゃえ!」ってね。何もかも取り込むのが僕のストリート感覚だし、それをやってきた人間からすれば何も怖くないし、むしろ楽しいなっていう。

『TOKYO TRIBE』メイキング風景
『TOKYO TRIBE』メイキング風景

―何でも取り込めるというところが、映画の面白さでもありますよね。

井上:『TOKYO TRIBE』の撮影現場に行ったら、本物のワルもいるからある種カオスでしたね。だけど、黒人文化ではかつて「ニガーはみんな映画に出たい」って言われていて、どれだけ偉くなっても映画に出たやつが一番カッコイイっていう発想があったように、今回もいろんなラッパーたちがこの映画に出たかったと思うんです。ちなみに、これまでにも本物のロッカーたちがたくさん集まった『狂い咲きサンダーロード』(石井聰互監督 / 1980年)や、本物の不良を集めた『ガキ帝国』(井筒和幸 / 1981年)、『ウォリアーズ』(ウォルター・ヒル / 1979年)といった、数多くの不良映画がありましたよね?

:石井監督は『狂い咲きサンダーロード』のほかに『爆裂都市 BURST CITY』(1982年)でも本物の暴走族使ったりしていて、ドキュメンタリーの側面がありますよね。『TOKYO TRIBE』も、ある種のドキュメンタリーだと思ってやってます。だから、現場が騒然となって、血まみれの抗争が起きたらそれはそれで撮っちゃえばいいし、あとは野となれ山となれっていうね。

井上:ハハハハ(笑)。

―でも、ドキュメンタリーの側面がありながらも、ラップバトルをミュージカル風に使ったのには驚きました。

:ドキュメンタリータッチの中で、いきなりラップが始まることで映画が引き締まると思ったんだよね。どんなに無茶苦茶になっても、曲が始まった途端に元に戻るっていう。

井上:まさにこの映画ならではの発明でしたね。

 

―リリックもラッパー本人たちが書いたらしいですね。

:そうそう。こういう感じって伝えて、あとは彼らに任せました。本物のラッパーを使ったのは、何より「匂い」があるからなんですよね。演技が下手とか上手いを超えて、匂ってる感じ、スメルが欲しかったんです。練マザファッカー(劇中でも同名ラッパーとして登場)なんか強烈に匂ってますから。しかも、実際に現場に入ったら不良ぶっている俳優たちより本物の不良たちの方が礼儀正しかったですよ。


(Chim↑Pomが育てた)天才ハイスクール!!!!のような新しいアートの感覚とアニメや漫画を通過した新世代がオリジナルなグラフィティをやったからこそ、逆にグローバルな風景になったんじゃないか。(井上)

―ドキュメンタリーということで言うと、1990年代に東京を舞台に描かれた原作を映画化するにあたり、監督ならではの東京観は盛り込まれたりしましたか?

:僕は東京への思い入れとかは全然ないんですよ。90年代はどん底の生活をしていましたから、もうとにかくすべてが悪夢の時代で、思い出さないようにしてるんです。そもそも僕はこの漫画に1990年代を感じなかったので、再現する意味もあまり感じなかったですね。

井上:僕の原作では、はじめに「あなたの知らない東京」と言っていて、まるで『スター・ウォーズ』が始まったときみたいに、いつの時代かわからないようにしてるんです。それっていうのは、例えば『TOKYO TRIBE 3』で拳銃を描いたんですけど、「日本では拳銃は使えないじゃないですか」って言われたときに、「あなたの知らない東京って言ったでしょ?」と返せるような言い逃れを用意しておくことで、デタラメなファンタジーを作るためでもあったんです。でも一方で、リアルに東京を描きたい気持ちもあったから、資料として東京の写真もたくさんも撮ってたんですよね。

井上三太『TOKYO TRIBE 2』©2014 SANTA INOUE『TOKYO TRIBE 2』全12巻  祥伝社刊
井上三太『TOKYO TRIBE 2』©2014 SANTA INOUE『TOKYO TRIBE 2』全12巻 祥伝社刊

:だから、三太さんの漫画は面白いんだけど、こんな風景は現実のどこにもないから、最初僕には映画化は無理だなと思ったんです。じゃあどうしたらいいんだろうって考えて、ストーリーのほうはラップミュージカルにすることで解決できると思ったんですよね。もうひとつ、舞台はどうしようと思って、はじめは台湾かどこかアジアに飛んで撮りたかったんだけど、プロデューサーのOKが出なかったので全部オールセットで街ごと作りました。そのふたつが決まったときに、この映画は勝ち目があるなって思いましたね。

―東京っぽいんだけどどこか無国籍な感もあって、独特の雰囲気を出していました。

:オープンセットにグラフィティアーティストの面々を取りそろえてストリートっぽく仕立てるのが普通の日本映画なんだろうけど、それこそモノマネになるので、そこは違う世界にしたいなって思って。それで、Chim↑Pom(チンポム)っていう芸術集団が育てた「天才ハイスクール!!!!」の生徒たちに壁を描いてもらったんです。

『TOKYO TRIBE』メイキング風景

井上:その話もすごくいいと思いましたね。Chim↑Pomや天才ハイスクール!!!!のような新しいアートの感覚とアニメや漫画を通過した新世代が、オリジナルなグラフィティをやったからこそ、アメリカを意識してるようでそうは見えないような無国籍な街づくりをすることができたし、逆にグローバルな風景になったんじゃないかなと思います。

映画界はホントに閉塞的で、年末の賞レースのために映画を撮ってる馬鹿がいっぱいいるので、そういうけしからん人たちのためのアンチテーゼですね。(園)

―三太さんは、レンコンシェフという役で出演もされていますよね。

井上:今回はカメオ出演じゃなくて、役者として真面目に男優開眼をしたいと思って、「染谷将太に続け!」という思いで、園ワールドに入り込んでいきました。ただね、僕の会社のスタッフに感想を聞いたら、映画自体の話はたくさんするんだけど、役者としての僕の話が出てこないんですよ! プロデューサーは褒めてくれたから、僕としては手応えがあったんですが、「で、誰か出てただろ?」って、自分の口から聞くのは野暮じゃないですか……。それに、ほんの0.01秒だけど、予告篇にも出てくるんですよ。YouTubeでそこを一時停止しようとすると、何度やっても、次のでんでんさんのカットで止まっちゃうんだけど。

『TOKYO TRIBE』 ©2014 INOUE SANTA /
『TOKYO TRIBE』 ©2014 INOUE SANTA / "TOKYO TRIBE" FILM PARTNERS

:ハハハハ(笑)。

井上:でも、予告編作った人にすごく優しさを感じました。

:チラシにもちゃんと載ってるしね。

井上:ありがたいです。だから、そこまで出てるのに、何でまだTwitterで話題になっていかないんだろう? って(笑)。古屋兎丸さんが、園さんの『愛のむきだし』(2009年)で役者として出てたので、すごくジェラシーなんですよね。

―ちなみに、今お話に出てきた染谷将太さんが演じるMC SHOWは、映画ならではのキャラクターですね。

:だって原作は12巻もあるんですよ! それを2時間で語るにはナレーションが必要でしょ。でも普通のナレーションはカッコ悪いなと思って、ラップミュージカルなんだから、天使みたいな謎の流れ者の少年がラップで全体を解説するようにしようと。

『TOKYO TRIBE』 ©2014 INOUE SANTA /
『TOKYO TRIBE』 ©2014 INOUE SANTA / "TOKYO TRIBE" FILM PARTNERS

―一方で、園監督は自分の体験や自分の身についたものを撮っている印象があって、今回はエンターテイメント性の強い作品ですけど、その中にも園監督の個人的な情念みたいのをどこかに出されてるんじゃないかと思ったりもしたのですが、いかがですか?

:いちいち個人の苦しみを映画にぶちまけるっていうほど、僕は映画を使い倒してるわけじゃないんですよね。ついつい出ちゃってることもあるのかもしれないけど、出したくて出してるんじゃなくて、むしろなるべく出さないようにしてるつもりです。それに僕は今、1990年代と違って平和ですし、猫ちゃんといつも戯れてますから。心情を吐露するとしたら、「猫カワイイ」くらいのものですよ(笑)。でも今回は絶対やりたかったことがいっぱいあって、例えば、美術の林田裕至さんとは20年くらい前から「僕らの『爆裂都市』をやりたいよね」って話をしてたから、今回実現できたのはすごく嬉しいです。

左から:園子温、井上三太

―『地獄でなぜ悪い』に続いて、エンターテイメント性が増してるという点はどうですか?

:原作を連載してたのはファッション誌(1986年創刊のストリートファッション誌『Boon』)でしょ? だから一般の人というよりも、感度の高い人が選んで読むものじゃないですか。でもこの映画って、たぶんラップにも何も興味ないおばちゃんたちとか、オシャレやストリートファッションとかに興味のない人もいっぱい観ると思うんです。そういう人たちにも、例えばMC SHOWみたいな解説で観やすくしたり、女の子の裸のおっぱいを出したり、メラ(鈴木亮平)の肉体美に「あ~ん、素敵♡」って思う子もいるだろうし、導入部をたくさん作っています。いろんなものを出し切っちゃうっていうのも、映画では大切なんですよね。

―多くの人に映画を観てもらいたいっていうのは、最近の園監督の作品全体に感じることで、それ自体が映画というジャンルへの大きなメッセージになってるんじゃないかとも思います。

:今、映画界はホントに閉塞的で、年末の賞レースのために映画を撮ってる馬鹿がいっぱいいるので、そういうけしからん人たちのためのアンチテーゼですね。映画で認められようとすると、テーマを重厚にしたり、感動させようとかいろいろやっちゃうんだけど、『TOKYO TRIBE』はとにかく面白けりゃいいっていうものにしたんです。だから、これは「野心のなさ」がデカイ映画ですよ。下心や野心がない、ピュアな映画だと思いますね。

イベント情報
『木下理樹×園子温presents ART-SCHOOL×園子温BAND(Revolution Q)映画「ラブ&ピース』

2014年9月30日(火)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:東京都 恵比寿 LIQUIDROOM
出演:
ART-SCHOOL
Revolution Q(園子温[Vo]、奥野瑛太(内藤愁役)[Gt]、長谷川大(デッド役)[Ba]、谷本幸優(ネガ役)[Dr]、IZUMI(ジェーン役)[Key])
料金:前売3,800円

作品情報
『TOKYO TRIBE』

2014年8月30日(土)から新宿バルト9ほか全国ロードショー
原作:井上三太『TOKYO TRIBE2』(祥伝社)
監督・脚本:園子温
音楽:BCDMG
主題歌:YOUNG DAIS, SIMON, Y'S & AI“HOPE - TOKYO TRIBE ANTHEM”
出演:
鈴木亮平
YOUNG DAIS
清野菜名
佐藤隆太
大東駿介
石田卓也
市川由衣
叶美香
中川翔子
染谷将太
でんでん
窪塚洋介
竹内力
ベルナール・アッカ
丞威
高山善廣
松浦新
石井勇気
坂口茉琴
佐々木心音
中野英雄
MC 漢
D.O
ANARCHY
SIMON
ほか
配給:日活

リリース情報
V.A.
『TOKYO TRIBE - ORIGINAL MOTION PICTURE SOUNDTRACK』(CD)

2014年8月20日(水)発売
価格:2,654円(税込)
ワーナーミュージック・ジャパン / WPCL-11962

プロフィール
園子温 (その しおん)

愛知県出身。1987年、『男の花道』でPFFグランプリを受賞。PFFスカラシップ作品『自転車吐息』(90年)は、ベルリン国際映画祭のほか、30を超える映画祭で上映された。以後、衝撃作を続々と誕生させ、各国で多数の賞を受賞。『愛のむきだし』(09年)で、第59回ベルリン国際映画祭カリガリ賞、国際批評家連盟賞を受賞。『冷たい熱帯魚』(11)、『恋の罪』(11年)、『ヒミズ』(12年)、『地獄でなぜ悪い』(13年)なども各地の国際映画祭で上映され、大きな話題となった。今、最も新作が期待されている、日本を代表する映画監督のひとり。

井上三太(いのうえ さんた)

1989年「まぁだぁ」でヤングサンデー新人賞を受賞しデビュー。1993年に描き下ろしで出版された『TOKYO TRIBE』から始まる“TTシリーズ”は、自身のライフワークになっており、代表作『TOKYO TRIBE 2』は海外での人気も高く、香港・台湾・アメリカ・フランス・スペイン・イタリアでも出版されている。94年に単行本化された『隣人13号』は2005年に映画化。また、2002年には自身のフラッグシップストアSANTASTIC!を渋谷にオープンするなど、幅広く活躍している。最新作「もて介」(秋田書店)単行本第一巻が発売中。



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