チャットモンチーの素顔と尊さをDAWA、imai、MINORxUが語る

チャットモンチーのラストアルバム『誕生』のリリースに向けてCINRA.NETでは複数の特集記事を掲載する(特集記事一覧)。今回は、かねてよりメンバーと親交の深い3人を招き鼎談を実施した。参加してもらったのは、2012年にgroup_inouとしてチャットモンチーと対バンしたことをきっかけに交流を重ねてきたimai、メジャーデビュー当初からチャットモンチーのファンであり福岡晃子(Ba)の友人でもあるFLAKE RECORDSオーナーの「DAWA」こと和田貴博、過去2度にわたりチャットモンチーのドキュメンタリー作品をディレクションした映像作家のMINORxU。この3人だからこそ語ることができるメンバーの実像、バンドとしての比類なき魅力と功績、ラストアルバムを聴いた率直な感想をここに記録する。

今でも脱退の話をした日のことはすごく覚えています。(MINORxU)

—まずはそれぞれのチャットモンチー(以下、チャット)との出会いから教えてください。DAWAさんからお願いできますか?

DAWA:メジャーデビューのタイミングで“ハナノユメ”(2005年11月リリース、メジャー1stミニアルバム『chatmonchy has come』のリード曲)がFM802のヘビロテで流れていて、それを聴いたのが最初でした。曲がよかったからファンになったという感じですね。

チャットモンチー“ハナノユメ”を聴く(Spotifyを開く

—FLAKE RECORDSとしての繋がりは?

DAWA:最初は本人たちとの接点は特になかったんですけど、ライブに行ったときに挨拶をさせてもらう機会があって、そのあと(元ドラマーの高橋久美子を含む)3人とも店に来てくれたりして。基本的に僕がライブを観に行ってワーワー言って帰るだけなんですけど(笑)、あっこ(福岡晃子)とは気づいたら友人になってましたね。

左から:DAWA、imai、MINORxU
左から:DAWA、imai、MINORxU

—imaiさんは?

imai:最初は対バンですね。2012年7月にチャットとgroup_inouの2マンがあったんです。チャットが2人組になった頃で、こっちも2人組ということで。僕、実はそれまでリスナーとしてチャットの曲を全然聴いたことがなかったんです。テレビや街で流れている曲を知ってるくらいで。ただ、ぼんやりと「歌詞がすごいな」とは思ってたんですよ。

それで対バンすることになって、当日までにちゃんと聴いておこうと思ってベストアルバムをTSUTAYAで借りたんです。で、聴いたらめちゃくちゃ好きになって、気持ちが最高の状態で対バン当日を迎えたみたいな(笑)。

—2人になったばかりのチャットのライブって、マインドがパンクスというか、ある種のすごみみたいなものを発していましたよね。

imai:そうですね。僕らも2人組で特殊な感じで曲を作っていたので、こう言うとおこがましいですけど、2人組のチャットにシンパシーを感じたというか。

基本的にはメインボーカルの人が作った曲をみんなで膨らませていくバンドが多いと思うんですけど、2人組だと関係性がイーブンになるんですよね。チャットも2人組になって、特にそうなったと思うんです。僕らも2人で曲を作っていたし、そういうところもあって、仲よくさせてもらうようになったのかなと思います。

imai
imai

—MINORxUさんは?

MINORxU:僕は普段から音源を聴いていて好きだったんですよね。で、新宿MARZであったDAWAくん主催のイベントにCOMEBACK MY DAUGHTERS(以下、カムバック)が出てたときに、あっこちゃんが遊びに来ていて。僕がカムバックのドキュンタリーDVD(2009年6月リリース、『KEEP THE FLAME / EXPerience TOUR FINAL』)を撮ったということを、DAWAくんがあっこちゃんに話して、紹介してくれたんです。

DAWA:あっこはカムバックのことが好きやったんよね。

MINORxU:そうそう。そのときすでに僕が撮ったカムバックのドキュンタリーも見てくれていて。その数か月後に「チャットのドキュンタリーを撮ってもらえませんか?」という連絡が来たんです。それが1本目のドキュメンタリー(2011年12月にリリースされたライブ映像作品『鳴るほど』のディスク2として収録された『全国ツアー“YOU MORE 前線”ドキュメンタリー』。後に映画版『鳴るほど』としても公開された)で。

MINORxU
MINORxU

MINORxUが監督を務めたミュージックビデオ

—チャットはドラマティックな歩み方をしてきたバンドだと思うんですけど、ある意味では一番困難を迎えていた時期を映像で収めたわけですよね。

MINORxU:そうですね。最初は3人ののほほんとした姿を撮るドキュメンタリーになるかなと思ったんですけど、僕が撮ってるツアーの途中で(高橋)久美子ちゃんが脱退するという話になって。今でも脱退の話をした日のことはすごく覚えています。

—差し支えのない範囲でそのときの状況をもう少し詳しく教えてもらえますか?

MINORxU:大阪のライブの日だったんですけど、リハ後に楽屋でメンバーとスタッフだけで話をするということで、そのときはカメラもまわしていなくて。話し合いが終わったあと、シリアスな感じになっていたんですよね。ライブが終わって車でホテルに帰るときも、みんなあんまりしゃべってなくて。あっこちゃんだけはわざとテンションを上げるような感じで、僕ととりとめのない話をして。

そのあと、あっこちゃんはラジオの出演があったからいなかったんですけど、久美子ちゃんとご飯に行こうって話になったとき、後にも先にもないんですけど、えっちゃん(橋本絵莉子)が「私も行く!」って言ったんです。それで3人でご飯に行って、店でも脱退についての話はしなかったんですけど、ちょっとなにか起こってるなとは思ってました。

—2本目のドキュメンタリー映画『ふたりじゃない』(2013年)の撮影中も橋本さんの妊娠が発覚するなど、MINORxUさんは大きな出来事に立ち会っていますよね。

MINORxU:そうですね。メンバーにも俺がいるといろんなことが起こるって言われます(笑)。

本気で「今日もこいつと一番バンドをやりたい」と思ってるバンドって、実はそんなに多くないと思っていて。(imai)

—改めて、DAWAさんはチャットの音楽性のどんなところに惹かれたと思いますか?

DAWA:分析は全然できなくて、「なぜかすごくハマった」という感じなんですよね。正直、ギターロックバンドとしてのチャットが好きだったというのはあるんですよ。あの3人が鳴らすギターロックにマジックを感じていて。

—正直、打ち込みはしないでほしいと思っていた。

DAWA:そうですね……。でも、2人になったときは本当にビックリしました。あっこがドラムを叩きだすという。意味わからないと思いましたね(笑)。サポートメンバーを入れるとかではなく、2人だけで成立することをやり始めたのは、ライブを観ていてもすごく面白かったです。

DAWA
DAWA

2人体制でのライブ映像

MINORxU:あっこちゃんが洋楽にアンテナを張っているのも大きいですよね。あの時代は海外にギターとドラムだけのバンドって結構いたから、すぐに2人でやるという決意を持てたと思うんですよ。

DAWA:当時、2人組のバンドは海外には結構おったね。

—Blood Red Shoesとか。

MINORxU:MATES OF STATEとかもそうだし。

—MATES OF STATEは当時のチャットのインタビューでも挙がってましたね。

MINORxU:そういうバンドを知らなかったら、急に2人でやらないと思う。

DAWA:日本のシーンだけを見ていたらやらないよね。でも、そこも意識的というよりは感覚的なんですよね。3人のときも、2人のときも、勘のいいバンドだった。

2人体制になって初めて発表された楽曲

左から:DAWA、imai、MINORxU
左から:DAWA、imai、MINORxU

imai:僕は3人時代のチャットの音源をあとから聴いて、どれだけ尊いバンドマジックがあったのかを知ったんですよね。今、僕はソロでやってるので誰が言ってんねんって感じなんですけど(笑)(group_inouは現在活動休止中)。

—いやいや(笑)。

imai:本気で「今日もこいつと一番バンドをやりたい」と思ってるバンドって、実はそんなに多くないと思っていて。やっぱりどこかで続けるためだけに活動しているバンドもいる。でも、それで長く活動が続いても全然意味がないと思うんですよ。1年目でもヤバいバンドはヤバいし、20年やっててもダサいバンドはダサいので。フレッシュさを保てなかったら意味がない。

僕がチャットと知り合ったのは『変身』(2012年)をリリースしたタイミングでしたけど、1人メンバーが脱退した事実をフレッシュなパワーに変えてアルバムを1枚作るって、本当にすごいことで。音数は絶対に足りてないんだけど、そのときにしか生まれないバンドのワクワク感とかキラキラ感が入っていた。アルバムを作るたびに生まれ変わって続けられているバンドって、なかなかいないと思うんです。今回のラストアルバムも攻めてるなと思いましたし。2人になってからも常になにか新しいことができないかを探し続けていた、そのマインドに感動しちゃいますね。

左から:DAWA、imai、MINORxU
左から:DAWA、imai、MINORxU

MINORxU:だから、ドキュメンタリーを撮っても画になるバンドだなと思うんです。チャットのように被写体として魅力のあるバンドってなかなかいなくて。チャットのドキュメンタリーを撮ってからは、自分からバンドに「撮らせてほしい」ってオファーをするハードルが上がってしまったんですよ。

僕はそんなに仕掛けて撮るタイプではなく、バンドのそのままを撮りたいから、チャットくらいタフなバンドじゃないと、って思っちゃうんですよね。あと3人とも、話し甲斐があると言ったら変ですけど、話していて面白いんです。

影響力のメーターがあったとしたら、チャットよりCDの枚数では売れてるバンドよりも、全然高いと思う。(MINORxU)

—もはや女性メンバーだけで構成されたバンドを「ガールズバンド」とカテゴライズすることも無粋な時代になったと思います。でもチャットは、本人たちが望むと望まざるにかかわらす、2000年代以降の日本のバンドシーンにおけるガールズバンドの象徴であり続けたのも確かで。そして、今、この時代に「NEOかわいい」と謳い、多様性を容認するヒューマニズムをメッセージとして提示しているCHAIというロックバンドが現れ、チャットが解散するというのは、ひとつの時代の節目を感じるんですね。DAWAさんはCHAIのことも初期から応援していると思うんですけど、そのあたりでなにか思うことはありますか?

CHAIは、チャットモンチーのトリビュートアルバム『CHATMONCHY Tribute ~My CHATMONCHY~』(2018年3月リリース)にも参加している

DAWA:言われて思ったんですけど、CHAIを好きになった感覚はチャットを好きになった感覚と似てるかもしれないですね。ガールズバンドもたくさん出てきているし、聴くんですけど、CHAIのようにズバッとハマるバンドは久しぶりだったので。僕はバンドというものに憧れすぎている部分があって。僕もバンドをやってたんですけど、続けられなかったから。「ミュージシャン」ではなく「バンド」というものに憧れている。

MINORxU:それは僕も同じです。バンドをやっていたけど、続かなくて。だから、基本的に僕がバンドのドキュメンタリーを撮るときはバンドマジックに惹かれるんですよ。バンドの人間関係のなかで起こる奇跡みたいなものを撮りたいと思ってる。

DAWA:ソロアーティストとサポートメンバーだとまた違うしね。

MINORxU:そう、チャットはバンドマジックがあるバンドだった。それで僕の興味と合致したんです。それはDAWAくんも同じだと思う。バンドをやってない人のほうがチャットに憧れてる人が多いと思う。

左から:DAWA、imai、MINORxU
左から:DAWA、imai、MINORxU

DAWA:影響力もすごいじゃないですか。コピーするのも3ピース時代は取っつきやすいですよね。ギターとベースとドラムだけだし。

MINORxU:影響力のメーターがあったとしたら、チャットよりCDの枚数では売れてるバンドよりも、全然高いと思う。たとえばハイスタ(Hi-STANDARD)より数字的に売れたバンドはいるけど、ハイスタの影響を受けたバンドってものすごく多いじゃないですか。チャットもそういうバンドだなって思いますね。

imai:「完結」が発表される2日前に、日本の音楽が好きなカナダの友達と偶然会って。そのときに日本のガールズバンドの話になったんですけど、そいつが「カナダにいる日本の音楽好きの友達も、新しく出てくる日本の女の子のバンドはみんなチャットみたいだって言う。そんなバンドはいない」と言ってましたね。

このバンドのすごいところって、あっこちゃんの信じる力の強さと、それに応えようとするえっちゃんとの関係性にあるんだなって。(MINORxU)

—あくまで個人的に見て、橋本さんと福岡さんはそれぞれどんな人ですか?

MINORxU:えっちゃんは、みんなが思ってる以上に「えっちゃん」なんですよ(笑)。どこを切り取っても、えっちゃんはえっちゃんでしかない。

DAWA:そうやね(笑)。

MINORxU:あっこちゃんについて印象に残ってるのは、1本目のドキュメンタリーを撮ってるときに、当時の僕はそれまで1本しか映像作品を撮ったことがなかったので、「いい作品ができるかな?」って弱音を吐いたんですよね。そのときにあっこちゃんが「MINORxUさんならいい作品ができるよ!」って言ってくれて。その言葉がすごく力強くて勇気づけられたんです。

そのときに「ああ、チャットって、あっこちゃんがえっちゃんにこういう言葉を掛け続けているんだな」と思ったんですよね。その言葉がドキュメンタリーのヒントにもなったし。このバンドのすごいところって、あっこちゃんの信じる力の強さと、それに応えようとするえっちゃんとの関係性にあるんだなって。

左から:福岡晃子、橋本絵莉子
左から:福岡晃子、橋本絵莉子

imai:僕が最初に2人に会ったときは、パブリックイメージもあるかもしれないけど、えっちゃんは天才肌で、あっこちゃんはそれをサポートできるしっかりした人なのかなと思ったんです。でも、group_inouもそうでしたけど、2人組って、突き詰めると外から見えているイメージよりもっとマーブルなんですよ。もっと言うと、1人の人間もマーブルだと思う。いい人、悪い人、怖い人なんてその顔を向ける人によって違うし。で、知れば知るほど2人ともすごいんです。

僕はgroup_inouを活動休止してソロになってから、人生がすごく楽しいし、音楽も最高に調子がいいので。(imai)

—みなさんは「完結」の発表をどう受け止めましたか?

DAWA:あっこから「今、電話いい?」って意味深なLINEが来て、「今は無理」って返したら翌日解散が発表されて。「昨日のLINEって、このこと?」って訊いたら「発表前に言っておこうと思って」と。

率直にそのとき思ったのは、チャットモンチーという名前にもう負けてしまうようになったというか、しんどくなったんかなって。「やり切った」という感じのことも言っていたし。僕としてはバンドを続ける美学もあると思ったから「解散しないで10年くらい休んでもいいんじゃない?」って言ったんですけど。「最近、チャットって活動してなくない?」と思われるくらいでいいんじゃないかなって。

DAWA
DAWA

—imaiさんは、率直にどう思いました?

imai:いろいろ自分の環境と近すぎて、理解できる部分もすごくあります。ひとつ思うのは、僕はgroup_inouを活動休止してソロになってから、人生がすごく楽しいし、音楽も最高に調子がいいので、これから2人にもいいことがいっぱいあるといいなって。

imai
imai

—MINORxUさんはどうでしょう?

MINORxU:わりと「2人が決めたことなんだから」って、フラットに受け止めてる自分がいますね。えっちゃんがPeople In The Boxの波多野(裕文)くんとユニット「橋本絵莉子波多野裕文」を組んだとき、フリーペーパーが発行されていて(「季節のお便り Vol.1 橋本絵莉子篇」)、えっちゃんが文章を寄稿していたんですね。そこにはお母さんとしての自分とミュージシャンとしての自分の葛藤が書いてあって。

僕もちょうど子どもが生まれたのもあって、共感できるところがすごくあって。えっちゃんと比べることなんてできないけど、子どもが生まれてからはどうしても自分の意識が子どもに集中するから、自分からなにかを発信することがすごく少なくなったんです。だから、チャットが完結するというのもフラットに受け止められたところがある。チャットに費やすエネルギーって相当デカいと思うから、100%を注げないとえっちゃんは嫌だと思うんですよ。そういう葛藤があったうえでの決断なのかなって。

MINORxU
MINORxU

天才なので、解散することも人の心を動かすメロディーや歌詞に変換できるんですよね。俺だったらできない。(imai)

—ラストアルバム『誕生』を一足先に聴いていただきましたが、どのように受け止めましたか?

DAWA:難しいですね……7曲っていうのも勝手に引っかかって。「少なくないか?」って思ったし……まだ自分のなかで消化できてないですね。

DAWA
DAWA

imai:僕はすごいなと思いました。音楽を作ってる身からしたら、キャリアが10年以上になってくると、勢いだけじゃなくて、なにか出来事に反応して曲を作るようになるんですね。たとえば僕だったら、超楽しいイベントに出ていいライブができたら、次の日に3曲くらい作れちゃう。

チャットって、そういうところが特に強いバンドだと思うんです。『変身』も2人になった状況をポジティブに捉えて作ったと思うし、このアルバムも解散することがダイレクトに反映されてると思って。天才なので、解散することも人の心を動かすメロディーや歌詞に変換できるんですよね。俺だったらできないわって思います。

『誕生』収録曲

—打ち込みをベースに作られたアルバムですけど、ものすごく人間的な打ち込みだなと思ったんですね。それはある種の拙さも含めて。

imai:そう、そこもすごいんですよね。チャットモンチー・メカの編成を始めるときにあっこちゃんから電話がかかってきて「打ち込みってどうしたらいいのかな?」って相談をされたんです。僕も独自の方法論で打ち込みをやってるので、あんまり上手に教えてあげられなくて。

でも、そのときにチャットはDTMも独学でやったほうがユニークな音楽が生まれると思ったんです。実際、そうなってるし、打ち込みといっても今の流行りの音みたいになってないし。拙さもあるんですけど、やっぱり1音1音の説得力がすごいんですよね。

imai
imai

—MINORxUさんはどう聴きましたか?

MINORxU:僕は音源をもらってすぐに電車のなかで聴いたんですけど、泣きそうになりましたね。音楽的に攻めてると思ったし、歌詞はえっちゃんのお母さん的な視点が強く出てるのが印象的で。特に“the key”でウルッときて、“砂鉄”で涙腺が崩壊しました。

—久美子さんが作詞した“砂鉄”はすごい曲ですよね。久美子さんが作詞をしたことも含めて、ラストアルバムだからこそ生まれた曲だと思います。

imai:エグいですよね。平易な言葉だけを使ってるのに、こんなに刺さる歌詞ないです。

MINORxU:この歌詞って、さっき言った、えっちゃんがフリーペーパーに書いた文章に対する久美子ちゃんからのアンサーだと思うんですよ。だから、あのえっちゃんの文章を読むとより歌詞が響くんです。

チャットの「バンドマジック」のすべてが凝縮されてる歌詞だなと思います。僕、『ふたりじゃない』の冒頭であっこちゃんが言っていたことがすごく好きで。「バンドをやってなかったら、えっちゃんの言ってることの半分も理解できないと思う」って。そういうことも久美子ちゃんが書いたこの曲の歌詞に入ってるんですよね。

左から:imai、MINORxU
左から:imai、MINORxU

チャットモンチー『誕生』ジャケット
チャットモンチー『誕生』ジャケット(Amazonで見る

「ありがとう」としか言えないですね。(DAWA)

—最後に、チャットモンチーの2人にメッセージをお願いします。

DAWA:「ありがとう」としか言えないですね。こんなに大好きになったバンドをやっていた人たちなので。ずっと音源を聴いてきて、バンドの変化も見てきて……1人のリスナーとしてどの時代も同じように大好きだったとは正直言えないんですけど。

MINORxU:あっこちゃんもDAWAくんがガチファンだということを理解して受け止めてるしね。個人的な話になっちゃいますけど、チャットは3人時代からすごくプロフェッショナルで、僕が3人から学んだのはプロフェッショナルとしての姿勢で。チャットと出会って僕の仕事に対する感覚がだいぶ変化しました。それほど学ぶことが多かったんです。だから感謝の気持ちが大きい。あとはどんな形であれ音楽を続けてほしいし、またそれぞれの作品を聴きたいというのが僕からのメッセージです。

imai:僕は自分の好きなアーティストにはずっと遊ぶように音楽を作ってほしいと思っていて。責任感なんてなくていいと思ってる。極端な話、結成した翌日に解散したっていい。だからこそ、お客さんにとってもその瞬間にそのバンドと出会えたことが奇跡なわけで。

お客さんはミュージシャンが遊んでいて楽しそうに音楽をやってることに対価を払うのが一番いい行為だと思うし、その純度が高ければ高いほどいいと思うんです。だから、メンバーがまたチャットとして遊びたくなったら遊べばいいと思います。長い季節が1回終わった結果として解散するということでもいいと思うんですよ。あとは、僕もありがとうって言いたいですね。

左から:DAWA、imai、MINORxU
左から:DAWA、imai、MINORxU

リリース情報
チャットモンチー
『誕生』初回生産限定盤(CD)

2018年6月27日(水)発売
価格:3,240円(税込)
KSCL-30062/3
※ 三方背ケース、ハードカバーブック仕様

1. CHATMONCHY MECHA
2. たったさっきから3000年までの話
3. the key
4. クッキング・ララ feat. DJみそしるとMCごはん
5. 裸足の街のスター
6. 砂鉄
7. びろうど

チャットモンチー
『誕生』通常盤(CD)

2018年6月27日(水)発売
価格:2,592円(税込)
KSCL-30064

1. CHATMONCHY MECHA
2. たったさっきから3000年までの話
3. the key
4. クッキング・ララ feat. DJみそしるとMCごはん
5. 裸足の街のスター
6. 砂鉄
7. びろうど

チャットモンチー
『たったさっきから3000年までの話』(7インチアナログ)

2018年6月6日(水)発売
価格:1,512円(税込)
KSKL-8534

イベント情報
『チャットモンチー完結展』

2018年6月27日(水)~7月10日(火)
会場:東京都 渋谷 GALLERY X BY PARCO
時間:11:00~20:00(最終日は18:00まで)
料金:500円

プロフィール
imai (いまい)

2003年結成、group_inouのTRACK担当。これまでに4枚のアルバムを発表。その音楽性はエレクトロミュージックやヒップホップ、ハードコア、ポップス等の要素やアティテュードを内包しながら、どこにも属さないサウンドとグルーヴを確立している。4thアルバム『MAP』収録“EYE”のMVが『文化庁メディアアート芸術祭新人賞』『アジアデジタルアート大賞展優秀賞』を受賞。音楽シーンだけに留まらず、グラフィックから映像作品に至るまで、各界のクリエイターと呼応した自由で多彩な活動にも注目が集まる。2016年に活動休止を発表。2017年より本格的にソロ活動を開始。2017年7月17日に『PSEP』をリリースした。

MINORxU (みのる)

映像像作家、Videographer。1978年東京生まれ。多摩美術大学卒業。チャットモンチー“majority blues”のミュージックビデオや、ツアードキュメンタリー『鳴るほど』(2011年)、『ふたりじゃない』(2013年)の監督を務める。その他、Gotch、HARUHI、Ken Yokoyama、LOSTAGE、My Hair is Bad、SLANG、WANIMAなどの映像作品を手がける。

和田貴博 (わだ たかひろ)

1973年生まれ、大阪府出身。大阪・南堀江のレコードショップFLAKE RECORDS代表。愛称は「DAWA(ダワ)」。シフトレコードなどのショップスタッフを経て2006年に独立、開業。新譜の洋楽レコードをメインに、交流のある邦楽アーティストの新譜も取り扱う。店内にある商品のポップ原稿を全て自らで手がけ、自主レーベル「FLAKE SOUNDS」を主催し、さらに自主イベント『TONE FLAKES』のオーガナイズに、イベントDJまで仕事は多岐に渡る。FLAKE RECORDSは関西の音楽発信の場としても注目され、海外でも「あなたが死ぬ前までに訪れるべき魅力的な世界のレコード店 27選」にも選出されている。



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