ハナレグミとnever young beachが歌で伝える、日常の愛し方

2017年のアルバム『SHINJITERU』以降、新たなフェーズに突入したハナレグミこと永積 崇と、5月8日リリースの新作アルバム『STORY』で新境地を切り開いたnever young beachの安部勇磨。はっぴいえんどのフォーキーな遺伝子を継承しながら、永積はソウルやファンク、安部は2000年以降のUSインディーを経由して、それぞれが独自の音楽世界を紡ぎ出しているシンガーにしてソングライターだ。

しかし、世代や音楽性、その熟成度といった違いを超えたところで、2人が響かせる歌にはどこか共通するものがあるように感じる。それは一体何なのか? 3月31日神戸・ワールド記念ホールと4月14日東京・両国国技館にて開催される新たなインドアフェス『Q(キュー)』への出演が共に予定されている両者が相まみえた今回の対談では、2人の歌に対する眼差しが交わるクロスポイントを探った。

“家族の風景”でハナレグミの存在を知って。当時聴いていた音楽にはない、あたたかくて優しい空気に衝撃を受けた。(安部)

—お二方が会うのは今回が初めてではないんですよね?

永積:そうですね。SUPER BUTTER DOGのかつてのメンバーで、コーラスを担当していたMegが安部ちゃんのボイストレーナーを務めていて。僕自身は以前からnever young beach(以下、ネバヤン)を聴いていたんですけど、Megに会った時に初めて安部ちゃんの話を聞かされたので、その後、どちらも出演していた『フジロック』の時に連絡を取り合って、そこで初めて会いました。

—Megさんが安部くんのボイストレーナーとは、すごい繋がりですね。

安部:Megさんとは冨田ラボさんのライブでご一緒して。Megさんはコーラスで参加されていて、僕も1曲歌わせてもらったんですけど、Megさんから「アンタ、体が曲がってるね。こんなんじゃ歌えなくなるよ」って。

永積:はははは。言われちゃった?

安部:はい。それでボイストレーニングを受けるようになり、そこで永積さんのお話を色々うかがいました。「アイツは自転車乗ってて、体が強いよ。アンタも体を鍛えなさい」って言われたり(笑)。永積さんが僕たちのことも知ってくださっているということだったので、Megさんに繋いでいただき、『フジロック』で初めてお会いしました。

左から:永積 崇(ハナレグミ)、安部勇磨(never young beach)

—永積さんは作品を聴かれて、ネバヤンにどんな印象をお持ちですか?

永積:パッと聴いて、楽しかった。僕は音楽を聴く時、その音楽の脈絡より音の根幹部分に興味があって、ネバヤンは、頭で考えず、すっと体に入ってくるところが自分にとって珍しい体験だなと思いました。

ただ、彼らに対して、よく言われている「懐かしさ」はよく分からなくて。むしろ、自分と同じようなことを考えているような気がしたし、安部くんは毎日どんなことを考えているんだろう? と興味をそそられましたね。

Spotifyで“なんかさ”を聴く

—かたや、安部くんが永積さんの音楽を初めて聴いたのは?

安部:中高生の頃ですね。友達がハナレグミの“家族の風景”を弾き語りで歌っていて、その存在を初めて知って。アルバムを聴いてみたら、当時、僕が聴いていた音楽にはない独自の言葉、サウンドで、あたたかくて優しい空気感を表現していて、かなりの衝撃を受けたんです。しかも、ライブでは作品とはまた違った永積さんのパワーが感じられて、これは一体どういうことなんだ!? って。

永積:それで『フジロック』で会ってすぐ、溜まりに溜まってた機材の話を爆発的にしてきたもんね(笑)。

安部:ははは。Megさんにも「なんで永積さんの声はあんなに倍音があって、伸びるんですか? マイクは何を使っているんですかね?」って質問したんですけど、「安部ちゃん、それはマイクの違いでも何でもなくて、アイツ自体が鳴ってるのよ」って言われて、そこから歌に対する意識もさらに変わりましたし、永積さんに対しても色んなことを訊いてみたくなってしまって(笑)。

架空の話を書くのも、目の前の現実を書くのも苦手。さっきまでそこにいた人たちの気配とか、白昼夢みたいな瞬間から広がる物語を書いている。(ハナレグミ)

—では、安部くんが今永積さんに対して、一番訊きたい質問は?

安部:最近、歌詞の書き方について色々と考えていて、書き方を変えるというか、自分なりにチャレンジしていかなきゃなと思っているんですけど、永積さんは歌詞を想像で書かれているのか、それとも実体験を何らかの形で反映させているのか。どういう書き方をされているんですか?

永積:空想みたいなこと、例えば、架空の人の話や行ったことがない場所の話とか、そういうものは書けないな。一方で、僕の場合は目の前で今まさに起こっている現実を書くのも苦手だったりして、例えば、さっきまでそこにいた人たちの気配とか、日々生活していると白昼夢みたいな瞬間があるじゃない? そういうところから広がる物語を書いているというか。

安部:白昼夢というと、ちょっと時間が経ったり、距離があるものとか?

永積:そう、自分との距離ができるまで時間が欲しいということなのかも。

左から:永積 崇(ハナレグミ)、安部勇磨(never young beach)

安部:こんなこと訊くのは野暮なんですけど、曲と歌詞どちらが先に思い付きますか?

永積:もともと、SUPER BUTTER DOGは、曲、アレンジが先だったんだけど、そこに歌詞のアイデアをぶつけていくのがだんだん大変になっていったので、ハナレグミをやる時は先に歌詞を書こうと思った。でも、最近はまた曲が先にできることが多くなってきてるかな。

安部:先に上がった曲に歌詞を付けるのは大変じゃないですか?

永積:大変だね(笑)。そもそも歌詞はめちゃくちゃ時間がかかるし、先にできた曲に言葉を付ける場合、メロディが持つ世界と思っていることを言葉でどう繋げるか。僕の場合は歌詞を書いているうちに、その言葉に合わせてメロディが変わっていっちゃうことも多かったりするんだけどね。安部ちゃんの場合はどうなの?

安部:僕は曲が先にできると何を歌えばいいのか悩んでしまうんですよ。だから、日々思い付いたことをメモにいっぱい書き留めておいて、それを改めてノートに書き出しておくんです。そして、できた曲にどの言葉が当てはまるのか、そのノートを見ながら色んなパターンを試して、歌詞ができたら、弾き語って試して、また手を加える。その繰り返しなんですけど、曲はぱっとできるのに、作詞はとにかく悩むんですよ。

見続けた対象の色味がふと変わって見えたり、好きな人の顔を眺めていたら、一瞬別人に見えたり。そういう瞬間の感動を書こうとしている。(ハナレグミ)

永積:今どんなことが気になって、何を書こうとしているの?

安部:アルバムを3枚作ってきて、自分が安心できる言葉だったり、好きなムードの言葉が分かってきたんですね。でも、そういうことを無視して、自分が使ったことのない言葉を用いることで、自分にとって新しい何かが見つかるんじゃないかなって。

永積:自分自身とセッションするように、使い慣れていない言葉を使うことで自分にどんな反響が生まれるのかを試してるということなのかな?

安部:そうです。「恥ずかしい言葉だけど意外と言えたな」とか「自分が気にするほど人は気にしないのかな」とか「この言葉使いはないかなと思ってたけど、歌ってみたら意外と気持ちいいじゃん」とか。そういうトライアルを行える段階にようやく入りました。

永積:安部くんは何を歌っても許される声だと思うけどね。例えば、そうだな……「先に脱げよ」とか(笑)。

安部:はははは。僕は素晴らしい言葉の使い手たちがこれまで生み出してきた歌詞に影響されて育ってきたので、そういう方々が使っていない言葉を扱えるようにならないとダメだなって。それが今の自分の課題だなと思いつつ、ハナレグミの歌詞を読むと永積さんが使っている言葉を自分の歌詞に使いたくなっちゃうんですよ。

永積:使ってください(笑)。

安部:永積さんの言葉はものすごくシンプルなのに色んな状況が思い浮かぶし、人の心に刺さる言葉でもあるんだけど、同時に日常に溶け込むものでもあるっていう。さらにそれが永積さんのメロディや声と合わさって、また変化するっていう。だから、永積さんが使っている言葉を俺も使いたいと思うんですけど、最近はそういう気持ちを抑えて、自分の言葉を開拓しなければって。

永積:自分がバンドを始めた頃の自分にもフリッパーズ・ギターやORIGINAL LOVE、BO GUMBOSとか、そういったバンドの影響は少なからずあったから、その気持ちは分かるよ。そうした先人たちの影響を自分の曲にトレースする作業も時には大切だし、もちろん、自分だけの言葉を探そうという気持ちも持っているべきだと思うし。

—安部くんが指摘している永積さんが歌詞で用いている言葉の独自性について、例えば、ハナレグミの現時点での最新作『SHINJITERU』には、磁性を除去する機械がモチーフになった“消磁器”という曲があります。一般的には知られていない機械に着目できたのは、常日頃から意識的にユニークな題材を探しているからなのか、それとも無意識的な、自然なものなのか。

永積:うーん、そこまで意識的なものではないかな(笑)。独自の視点……まぁ、でも、自分は作詞家とは言えないと思っていて、できるのはとにかく自分を見続けること。安部くんの歌詞も自分を見通そうとしているところが近い気がするし、僕の場合、「自分はどこから来た誰なのか? 何で音楽をやっているのか?」と日々苛まれる瞬間があって、そんななかピックアップする言葉があるという感じかな。

例えば、見続けた対象の色味がふと変わって見えたりとか、誰か好きな人の顔をずっと眺めていたら、一瞬、別人の顔に見えたりとか、そういう瞬間の感動を書こうとしているというか。かつて、SUPER BUTTER DOGを見つけてくれたS-KENさんに言われたことなんだけど、当時、自分は歌詞を3、4編くらいしか書いたことがなくて、憧れている人は沢山いたんだけど、自分は何者にもなれていなくて、すごい悩んだの。で、その時、あまりに沢山のことが言いたくて、感覚的に広い歌詞を書いたら、「宇宙みたいなことを書きたいなら目の前の一番小さいものを書いてみたら? そうすることで宇宙に辿り着くよ」ってアドバイスされたんですよ。自分は今もそれを実践しているのかもしれない。

安部:うわー、めっちゃいい話。

永積:ただ、隣の芝生はいつも青く見えるもので、俺から見ると、安部くんには安部くんの宇宙というか、個性があるように感じるんだけどね。ネバヤンの新作を聴かせてもらって、1曲目の“Let's do fun”に出てくる<意味なんか探すな / あったら すぐさま チョップで撃退>って一節とか、どういうことなんだろうって思ったのね。

でも、最初は分からなかったパンチラインが自分のなかで腑に落ちる瞬間に曲の全貌がバーッと広がっていったり、安部ちゃんが歌う<意味なんか探すな>という一節と今回のアルバムで音数を少なくしているところに密接な何かを感じたし、それは単に安部ちゃんの音楽観にとどまらず、自分にも関わってくるものだと思った。

今は人と人の距離が近すぎる。気持ちを通わせないと人間は生きていけないけど、不必要なダメージを受けないように、近すぎず遠すぎず距離を置いてる。(ハナレグミ)

—ネバヤンの新作アルバム『STORY』はミニマムな音と言葉の「間」にただ楽しいだけではない感情やメッセージが込められているように思いました。

安部:そうですね。今の世の中、みんな大変そうじゃないですか。人の揚げ足を取ったり、誰かの一挙手一投足に執着して文句を言ったり、そりゃ辛くもなりますよ。雨が降るから晴れの日があるように、もうちょっと雨が降ったら雨が降ったでそれも楽しめるような気持ちの持ちようでいるべきなんじゃないかなって。

ただ、それはあくまで自分の考えですし、作品で説教臭いことを言うつもりもないので、「自分はこう思うよ」っていう伝え方で曲に込めたつもりです。

永積:安部くんがママのスナックを開いてよ。俺行くからさ(笑)。

安部:はははは。でも、永積さんはそういうこと考えたりしませんか?

永積:もちろん、それは思うよ。だから、そういうところにはなるべく関わらないようにしてるし、携帯電話もいまだにガラケーだったりするからね。今は人と人の距離があまりに近すぎると思うんですよ。もちろん、肌を触れ合わせたり、気持ちを通わせないと人間は生きていけないから、身近なところではコンタクトするけど、不必要なところからダメージを受けないように、近すぎず遠すぎず距離を置いているっていう。

安部:やっぱりそうですよね。僕が尊敬するミュージシャンは距離を置いて、これといった決定的なことは敢えて言葉にせず、皆さん背中で語ってくださいますもんね。

永積:じゃあ、その背中の歌を書いてよ(笑)。

安部:はははは。そういう距離感があるからこそ、こちらは自分で感じなきゃいけないし、そうやって自分なりに汲み取ることで育つものがあると思うんです。でも、今はその距離感が近すぎて、いきなり核心にいこうとするし、その距離の詰め方がおかしいなって。

だから、僕もある程度の距離を取らなきゃなって思うんですけど、いい距離感が保てている人が世の中から減っていってる気がするので、距離を取っているだけでは伝わらなくなってしまうんじゃないかっていう懸念もあったりするんです。

—ハナレグミとネバヤンの新作における共通点は、その距離感が生み出す「間」が生かされているところなのかな、と。その「間」が余韻、ムードとなり、聴き手が想像力を遊ばせるスペースにもなりますし、それこそが音楽の一番大切な部分ですよね。でも、効率やスピードが重視されている昨今、「間」が無駄なものとして切り捨てられ、余韻を楽しむ前に情報で埋めつくされて、息苦しさが募っている気がしますし、そういう日常があるからこそ、逆にハナレグミとネバヤンの音楽は聴く人をホッとさせるのかなって。

安部:そう。だからこそ、永積さんの音楽はアナログというか、あたたかく響くし、自分の音楽もそうだといいなと思いますね。

永積:俺はね、音楽によって、みんなの日々の目まぐるしいスピードとのギャップを生み出したり、日々なんとなく流れていってしまうものが突き刺さったらいいのになって思っているんだけどね。

新作のデモを録るのにふざけて全然進まなくても、その時のことが還元されて新しい歌が生まれたり。そういう不毛さが楽しいし、それがないと僕は音楽ができない。(安部)

—今回のアルバムにも収録されている『うつらない / 歩いてみたら』を昨年10月にアナログ10インチシングルとサブスクリプション配信のみという極端な形でリリースしたのもネバヤンが意識的に発したひとつの鋭いメッセージであるように思いました。

安部:そうですね。CDを聴くのもいいですし……レコードは針を落とすのが面倒臭かったりもするんですけど、そうした面倒臭さがむしろ音楽に対する愛着を産んだり、味わいを増すというか。例えば「レコードで音楽聴きたいな」って思い立って、プレイヤーのところに行くまでの間に何かを思い付いたり、思い出したり、何かが起こるかもしれないじゃないですか? でも、そういう間もなくリモコンを操作して済ませてしまうことで何かが起こる可能性はなくなってしまう。だから、レコードによって音楽を聴くという行為を問い直したかったんですよ。

今、レコードが再評価されているとはいえ、日本では買う人が少ないレコードを敢えて出すことで、聴きたい人がレコードプレイヤーを買うことにも繋がるし、そうやって何かを起こせば、その周りも連鎖的に動くというか、気持ちが動いたり、循環するんじゃないかって。

Spotifyで“うつらない”を聴く

—音楽をはじめ、文化的な行為というのは、そもそもが無駄というか、その無駄を楽しむ気持ちの豊かさや自由な広がりが前提に成り立っているものですからね。

安部:今は音楽が家で簡単に作れるようになっていますし、長いスパンで考えたら、バンドはなくなっていくのかなって思いますもん。だって、バンドは意見の異なる人間が4人も5人も集まって、スタジオで音を出したりしているわけで、ものすごい手間がかかりますからね。だから、今の時代において、バンドはアナログなものになってきているんだなって思いますし、全世界的にヒップホップや打ち込みの音楽に勢いがあって、バンドに元気がないのもそういうことが関係しているんじゃないかなって。

永積:それでも安部ちゃんがバンドを続けている原動力って何?

安部:僕はみんなで会って、不毛なことをするのが楽しいんですよね。新作のためのデモを録るのに、ふざけて全然進まなかったとしても、その時のことが自分に還元されて、新しい歌が生まれたり。そういう不毛さが楽しいというか、それがないと僕は音楽ができないですね。かたや、ハナレグミは永積さんお一人じゃないですか? お一人っていうのはいかがですか?

永積:寂しい(笑)。

安部:はははは。

左から:安部勇磨(never young beach)、永積 崇(ハナレグミ)

永積:だから、よく泣いてるよ。バンドをやっていた時は人間関係が面倒臭いと思ったりもしてたのに(笑)。

安部:バンドと一人、どちらがいいですか?

永積:どっちもいいね。実際、ハナレグミの作業では、1回のライブのためにサポートミュージシャンに集まってもらってもバンドになれるように意識しているし、アレンジに関してもアコギとメロディ、テンポ、リズムパターンをなんとなく伝えた後はそれぞれのミュージシャンに任せて、出てきた音に対して、「それいいね。じゃあ、こっちはこうしようかな」って。

安部:それはバンドですよね。

永積:だから、時間はかかってしまうんだけど、安部ちゃんが言ってるように、その時間や状況を含め、自分やその空間がどうなっていくのかを追求するのが面白くてバンド形態で演奏しているのであって、その際に生まれるアイデアの土台として、普段、色んな音楽を聴いたり、知識や経験を身につけているような気がする。だから、憧れはもちろんあるんだけど、憧れのあの人のあの曲に似せて曲を作ってみようとは思わないよね。だって、それを形にしてみたところで、何の感動もないでしょ。

安部:そういう探求をサポートメンバーの力を借りながら、一人でやられているからこそ、寂しさを感じる、と。

永積:うん、やっぱり、孤独だよね。でも、いつだったか、リリー・フランキーさんにその話をしたら、「お前は(他の機体を格納できる)サンダーバード2号に戻りたいだろうけど、その2号はどこにもないよ」って言われたんですよ(笑)。

安部:自分もいつかソロでもやってみたいなと思ったりもするんですけど、寂しがり屋だからなー(笑)。

永積:安部ちゃんはバンドの方が似合ってる気がするけどね。

安部:でも、たまに疲れますけどね。より良い音楽を作りたいがためとはいえ、これは自分の意見の押しつけなんじゃないか? と悩んだりもするし、そうやってメンバーとのやり取りに悩みながら音を出せるのがバンドのいいところでもあり、そんな感じでブレブレですよ(笑)。

音楽を作り続けるのは、昔の作品を活き活きさせることでもある。そのためには新しいところに飛び込んで、今取り組むべきことに取り組むしかない(ハナレグミ)

—そう言いつつ、ネバヤンの新作アルバムは、必要な音しか鳴ってない非常にストイックな作風によって新境地が切り開かれていますね。

安部:そうですね。これまでギター3本のアンサンブルを聴かせる作品を出してきて、手癖で弾いたギターで曲を作っていてもちゃんと作っている感じがしなくなっているというか、自分のなかでの新鮮味がどんどんなくなっていて、これじゃあ、昔の作品に勝てないなって。

あと、色んな音楽を聴いてきて、ここ最近、僕が好きな人というのは、シンバルをバーンと叩いて迫力を出している音楽ではなかったりするんですね。だから、ドラムはスネア、ハイハット、バスドラムの3点だけ。ベースも余計なことをせず、ギターのフレーズも考えたものだけ。あとはサビや女声コーラスでアクセントを付けるようにして、バンドとしては筋肉ひとつで戦ってみようよっていうアルバムですね。

永積:でも、そこまで音を抜くとなるとなかなか勇気がいるよね。

安部:それこそ「間」ですよね。その「間」を出したかったというか、僕らが次にいけるところはそこなのかなって。もっともっと繊細に、緻密に考えて、日本語の綺麗な響きだったり、海外にはない感覚を入れられたらいいなって。永積さんも一音一音に厳しかったりするんですか?

永積:自分にも今の安部ちゃんみたいに細かいところに徹底してこだわった時期はあったよ。でも、人それぞれ段階があるし、音楽を作り続ける理由というのは、昔作った作品を活き活きさせることでもあるというか、そのためには新しいところに飛び込んで、今取り組むべきことに取り組むしかないんだよね。

だから、安部ちゃんは今やるべきことに向かっているなら、それでいいんだと思う。新しいところに飛び込むのは勇気も気力も体力も必要だったりするけど、そうすることで過去に自分がやってきたことからエネルギーをもらう瞬間がきっとあるはずだよ。

左から:安部勇磨(never young beach)、永積 崇(ハナレグミ)
リリース情報
never young beach
『STORY』初回限定盤 A(CD+Blu-ray)

2019年5月8日(水)発売
価格:4,860円(税込)
VIZL-1581

[CD]
1. Let's do fun
2. STORY
3. 春を待って
4. うつらない
5. 春らんまん
6. いつも雨
7. 歩いてみたら
8. 思うまま
9. 魂のむかうさき
10. Opening

[Blu-ray]
・『Documentary of“STORY”』
・『10inch Vinyl <うつらない/歩いてみたら>Release TOUR-NAGOYA- 2018.12.1』
1. うつらない
2. なんかさ
3. どうでもいいけど
4. あまり行かない喫茶店で
5. CITY LIGHTS
6. 夢で逢えたら
7. SURELY
8. お別れの歌
9. Pink Jungle House
10. いつも雨

never young beach
『STORY』初回限定盤 B(CD+DVD)

2019年5月8日(水)発売
価格:4,320円(税込)
VIZL-1582

1. Let's do fun
2. STORY
3. 春を待って
4. うつらない
5. 春らんまん
6. いつも雨
7. 歩いてみたら
8. 思うまま
9. 魂のむかうさき
10. Opening

[DVD]
・『Documentary of“STORY”』
・『10inch Vinyl <うつらない/歩いてみたら>Release TOUR-NAGOYA- 2018.12.1』
1. うつらない
2. なんかさ
3. どうでもいいけど
4. あまり行かない喫茶店で
5. CITY LIGHTS
6. 夢で逢えたら
7. SURELY
8. お別れの歌
9. Pink Jungle House
10. いつも雨

never young beach
『STORY』通常盤(CD)

2019年5月8日(水)発売
価格:3,024円(税込)
VICL-65184

1. Let's do fun
2. STORY
3. 春を待って
4. うつらない
5. 春らんまん
6. いつも雨
7. 歩いてみたら
8. 思うまま
9. 魂のむかうさき
10. Opening

never young beach
『STORY』アナログ盤(LP 12inch 重量盤)

2019年5月8日(水)発売
価格:3,780円(税込)
VIJL-60203

1. Let's do fun
2. STORY
3. 春を待って
4. うつらない
5. 春らんまん
6. いつも雨
7. 歩いてみたら
8. 思うまま
9. 魂のむかうさき
10. Opening

リリース情報
ハナレグミ
『SHINJITERU』

2017年10月25日(水)発売
価格:3,240円(税込)
VICL-64847

1. 線画
2. ブルーベリーガム
3. 君に星が降る
4. 深呼吸
5. My California
6. ののちゃん
7. 消磁器
8. 秘密のランデブー
9. Primal Dancer
10. 太陽の月
11. YES YOU YES ME

イベント情報
『never young beach HALL TOUR 2019 “STORY”』

2019年5月10日(金)
会場:北海道 札幌 道新ホール

2019年5月12日(日)
会場:大阪府 グランキューブ大阪

2019年5月15日(水)
会場:新潟県 新潟市音楽文化会館

2019年5月17日(金)
会場:愛知県 名古屋市公会堂

2019年5月24日(金)
会場:福岡県 博多 福岡国際会議場 メインホール

2019年5月29日(水)
会場:東京都 渋谷 NHKホール

イベント情報
『Q』

2019年3月31日(日)
会場:兵庫県 神戸ワールド記念ホール

2019年4月14日(日)
会場:東京都 両国国技館

出演:
GODIEGO
Cornelius
クラムボン
ハナレグミ
ペトロールズ
never young beach

イベント情報
『ハナレグミ with U-zhaan「タカシタブラタカシ」』

2019年5月29日(水)
会場:京都府 金剛能楽堂

2019年5月30日(木)
会場:兵庫県 神戸・旧グッゲンハイム邸

2019年5月31日(金)
会場:大阪府 千日前ユニバース

プロフィール
ハナレグミ
ハナレグミ

永積 崇。1997年にSUPER BUTTER DOGでメジャーデビューし、2002年よりハナレグミ名義での活動をスタートさせる。是枝裕和監督映画『海よりもまだ深く』の主題歌として“深呼吸”を提供。2017年には7枚目のフルアルバム『SHINJITERU』をリリースし、2018年にはフジファブリックとのスペシャルユニット「ハナレフジ」としての活動も展開した。

never young beach (ねばー やんぐ びーち)

安部勇磨(Vo,Gt)、阿南智史(Gt)、巽啓伍(Ba)、鈴木健人(Dr)によるロックバンド。2014年春に宅録ユニットとして活動開始。2014年8月に阿南、巽、鈴木が加入、2018年にオリジナルメンバーの松島が脱退し、現在の編成に。5月8日に3rdアルバム『STORY』をリリースする。

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