「器用貧乏を武器にする」。WEAVERを輝かせる仕掛けの真相

今年でメジャーデビュー10周年を迎える3人組ピアノロックバンド、WEAVERが3月6日、通算7枚目のアルバム『流星コーリング』をリリースした。

本作は、同日出版された河邉徹(Dr)による新作小説『流星コーリング』をモチーフにしたもの。広島のとある高校に通う、2組の男女の淡い恋を描いたSF仕立ての青春ストーリーを、11の楽曲に詰め込んだコンセプチュアルな内容に仕上がっている。先行リリースされた4曲にはそれぞれリリックビデオが制作され、蓄光アーティストとのコラボレーションや、ストップモーションを駆使した手作りっぽい映像、大量の書籍で歌詞を紡ぐ試み、水で歌詞を表現する映像など、どの作品にも並々ならぬこだわりを感じさせる。

それら映像に加え、アルバムの特設サイトを始め、アートワークやバンドのロゴデザインなど、今回トータルのクリエイティブディレクションを行なったのは電通の大瀧篤。指ではなく声で紙相撲力士を動かす新スポーツ「トントンボイス相撲」や、穴の空いたラケットでプレイし空振りをすると褒められる「ブラックホール卓球」など、ユニークな企画を考案してきた異色の広告マンである彼は今回、WEAVERのどんな側面を引き出そうと思ったのだろうか。

目の前の人のためにモノ作りをして、それが役に立てば、世に広まっていくんじゃないかという考えでやっている。

—大瀧さんは、もともと理系の専攻だったそうですね。

大瀧:そうなんです。大学院に在籍していたときの研究テーマは「AIで人材育成をする」というものでした。例えば「交渉能力」といった、人が実践を重ねないと磨けないスキルをAIを相手に対戦することで人材育成をするシステムの開発と研究。あとは、小型人工衛星や無人で動くローバーなどを制作し、ロケットで打ち上げる世界大会に毎年のように参加していて最後は優勝することもできました。

とにかく「モノ作り」が好きだったんですけど、そのうちに疑問が湧いてきて。単にモノを作るだけでなく、それを世界の誰かのもとに届けるというプロセスまでしっかりやらないと、作った意味もないんじゃないかと。技術のみを突き詰めるのではなく、それをどう活用して、どう伝えるかを考える仕事に興味を持ち始めたんです。「モノ作り」で優秀なメンバーは、僕の周りにもたくさんいましたし。

それで研究室を出て、外を見回してみたら、ちょうど電通がARを使ったアプリや新しいメディアの開発などを進めていて。モノ作りをしつつ、それを広めていく試みをし始めた時期だったんです。なので、広告業界に興味があったというのとは、少し違う理由で電通に入ったんですよね。

大瀧篤

—これまでどのようなものを作ってきたのですか?

大瀧:反響が大きかったのは、指ではなく声で紙相撲力士を動かす新スポーツ「トントンボイス相撲」です。僕の母親は病院や福祉施設で働いていて、双子の弟も病院でリハビリの専門家である作業療法士をしていることもあり、僕自身も小さい頃から医療や福祉に興味があったんです。母や弟と一緒にやれることはないかと職場に見学しに行ったりもしていました。そんな中、あるプロジェクトで介護老人保健施設に訪れたのですが、その際に高齢者の方たちが「声のリハビリ」に苦労しているという話を聞いて。

—「声のリハビリ」ですか?

大瀧:高齢になって、人とあまり話さなくなると、喉の筋肉が弱ってお餅が詰まりやすくなったり、話がしにくくなって余計に人と話さなくなりがちなんだそうです。そうすると、ますます声を出すのが嫌になって、1日中テレビばかり見るような状態になってしまう。とはいえ、本を読んだり歌ったりするリハビリって、そういうことが苦手な人には苦痛でしかないんですよね。なので、別の方法で楽しく声を出してもらう方法はないかを考えて提案することにしまして。それで一緒に動いていたチームメンバーと見つけた光明が2つありました。

ひとつはお年寄りの方々に相撲好きな人が多かったこと。ふたつ目はその施設には要介護度が1から4まで様々な方がいましたが、「言葉を発する」だけなら誰でもできるということ。だったら紙相撲を声で動かすようにしたらどうだろうと。それで完成したのが「トントンボイス相撲」だったんですよね。私が所属する「世界ゆるスポーツ協会」という団体があるのですが、今ではそこの人気スポーツになっています。老若男女障害のありなし関係なく楽しめるスポーツをゼロから作っているチームです。

トントンボイス相撲PV

—反響はいかがでしたか?

大瀧:上々でした。海外からも問い合わせが結構あり、国内でもイベント開催の依頼を沢山受けて日本中の百貨店を行脚したこともありました。今ではアミューズメント施設「VSパーク」では常設コンテンツとして毎日稼働していますし、バンダイナムコグループの「メガハウス」さんからは商品化の話も頂いて「さけべ!トントンボイス相撲」が誕生しています。安価に全国で手に入れることができますよ。最近では、ちょうど『刃牙』(板垣恵介)という漫画の新シリーズ「バキ道」にお相撲さんが登場することもあり「さけべ!トントンボイス相撲」の「バキ道」ver.というコラボ商品を作るまでに至ったんです。

—それはすごいですね。

大瀧:もともと「トントンボイス相撲」は、福祉施設で出会ったおばあちゃんのために作ったものだったんです。それが日本中に広がって、僕自身も大好きな漫画家さんとコラボするまでに至った。このプロジェクトに限らず、僕の場合は目の前の「この人」のためにモノ作りをして、それがちゃんと役に立つことができれば、世に広まっていくんじゃないかという考えでやっていて。

例えば、「ライター」は腕をなくした負傷兵が片手でタバコを吸えるようにと作られたもの。「曲がるストロー」は寝たきりの友人に好きなものを飲めるようにと発明されたもの。それが、今では世界中に普及しています。エクストリームで作っていたものが、メインストリームで役に立つという現象が起きていて、僕もそこに強く共感するんです。広告というと基本的には期間が決まっているキャンペーンが多いので「一過性のプロジェクト」となるケースが多いんですけど。この「さけべ!トントンボイス相撲」のように、次の展開へ繋がって成長していくモノ作りは特に大事にしていきたいと考えています。入社前に描いていた「作って→世に届けて→成長して」のループを回し続けている感じも嬉しい。

—そういった視座を持つ大瀧さんにとって、今回クリエイティブディレクターを務められたWEAVERの『流星コーリング』はどんなプロジェクトになったと思いますか。

大瀧:『流星コーリング』は、今年でメジャーデビュー10周年を迎えるWEAVERが、1年間をかけて取り組んできたプロジェクトです。ドラマーの河邉(徹)さんが書いた同名小説が起点になって、それを元に制作された同名アルバムとティザームービー、先行配信された4曲のリリックビデオ制作、それに伴うライブ演出、そしてその特設サイトのデザインなどを、まるっとディレクションすることになりました。

アートワークももちろんディレクションしていて、例えば特設サイトでは、先行曲が小説の章のように並んでいて、それぞれにパズルのピースのようなアイコンを用いています。全曲揃ったときに、パズルが完成するという仕掛けになっていますね。

WEAVERは「器用貧乏」と見られてしまうのが課題だった。

—では、河邊さんの同名小説とアルバムとの連動はどのように考えていったんですか。

大瀧:『流星コーリング』の新曲が発売されるのと同時に、小説の1話分をセットで発表していくことで連動感を出しています。また、hontoさんで公開した電子書籍には連動する楽曲データを埋め込んでいるので、物語を読み進めると楽曲が流れる仕組みになっています。これら書籍周りの全てを担当くださったKADOKAWAさんと密に連携をして、プロジェクトを推進していきました。

また、河邉さんが小説デビューしたことをファンに知ってもらうため、マンスリーライブの会場で「小説家 河邉徹」の名刺を配りました。この名刺には穴が空いていて、小説が出版されたときに栞として使えるようにしてあるんです。また名刺の裏には物語の印象的な一節を加えることで、物語の世界観にも触れてもらう工夫をしています。

あとは、そのライブ演出の一環で河邉さんによる小説の即興執筆も行なったのですが、これは田丸雅智というショートショート作家に相談をして、即興で小説を書くためのコツを伝授してもらいました。すぐマスターしてしまう河邉さんにも驚かされましたね(笑)。

マンスリーライブ会場で配布した「小説家 河邉徹」の名刺

—大瀧さんは、WEAVERというグループについてはどのような印象を持っていましたか?

大瀧:WEAVERというバンド名には、「音楽を紡ぐ人」という意味が込められているじゃないですか(WEAVE=編む、織る)。それを10年間、様々な形で試しながら音楽を探求してきたのが彼らだと思うんです。それによって自分たちの「振り幅」を広げ、音楽的に成熟してきたわけですが、ここから先の10年は「音楽で社会や世の中を紡いでいく存在」へとひとつステージを上げようという話をしたんです。

WEAVERって3人ともビックリするくらい多彩で柔軟、ある意味なんでもできる人たちなんですよね。でもそれが、悪くいうと「器用貧乏」と見られてしまうところがずっと課題だったと思うんですよ。メンバー本人たちからも、課題感としてそう聞いていました。僕はそこを、例えば超キャッチーな曲を作るとか、キャラにギャップを持たせるとか、そういう方法で「矯正」していくというよりも、もう10年も続けてきていることなのでその「器用さ」を強みにしていくほうがいいと思ったんです。

—「弱点」こそ個性であり、武器だと。

大瀧:まさしくそうです。とにかく器用で柔軟なんだったら、「ピアノトリオ」という最小限の単位でいろんなところへ行けばいいじゃんと。誰も見たことのない化学反応を起こし続けると、それが結果的に彼らのオリジナリティになっていく。コアな部分は変えずに、外側の形はどんどん変えまくっていくのもひとつの方法じゃないかと思ったんですよね。それって、どこかに強烈なクセがあるバンドにはなかなかできない。WEAVERだからこそ可能なんじゃないかなと。

コラボ相手も、今回は出版業界だったけど、例えばファッション業界だったり、飲食業界だったり、科学技術業界だったり、いくらでも選ぶことができる。我々はそれを「WEAVING PROJECT」と銘打って、今後の展開を考えていくことにしました。

—今回、ロゴも一新したんですよね。

大瀧:はい。「WEAVER」という文字には「WE」が入っているので、「様々なWE(私たち)を作っていくバンド」という思いを込めることにしました。「E」の3本の横線は、メンバー3人を表すため3原色をベースに色や形を変えている。で、「W」の一部をグレーにして「X」をたたせているのですが、これはあらゆるコラボレーションへの意志を表しています。ここに色んな要素を入れ、掛け合わせて「WE」を大きくしていこうという意味。それが大きなテーマとなって、その第一弾が『流星コーリング』というわけです。アルバムや楽曲ジャケット含め、アートディレクターの今井祐介と担当しました。

WEAVERの新ロゴ
WEAVERの新ロゴをあしらったグッズたち

テクノロジーを駆使したアイデアでも、見たときのイメージはアナログ。基本的に、全てのビデオをそういう発想で作った。

—これまでに4曲のリリックビデオが公開されていますが、どのようなところにこだわりましたか?

大瀧:まず今回は「小説」から始まったプロジェクトなので、とにかく「言葉」にこだわりました。「誰も見たことのないようなリリックビデオを作ろう」と。なぜなら映像作品にはなにかしら「新しさ」がないと、ファンしか見に来ない。でも、例えばすごくアーティスティックなアイデアを入れることで、アートやクリエイティブが好きな人にも見てもらえる。今回は小説ということで「朗読会」を開催して、花澤香菜さんに読んでもらったんですけど、そうすることで彼女のファンの方にも届けようと思ったんです。「最後の夜と流星」のリリックビデオでも、サビ前に花澤さんの朗読音声の一部をインサートする工夫をしていて。ファンの方が「この声もしかして!?」「鳥肌立った!」と気づいて話題にしてくれていました。

—どのビデオも、どこか手作りっぽい懐かしさがありますよね。

大瀧:僕は最初にも話したようにテクノロジーが好きなんですけど、例えばPerfumeのようなバキバキのテクノロジーを導入するのは、WEAVERの持ち味を考えたときに少し違うなと思ったんです。もう少し「手触り」を感じさせるような「温かいテクノロジー」にしようと。それは今回の共通ルールとして、全作一緒にプランニングをしているメンバーの三浦慎也、高橋鴻介とも意識を合わせて企画していきました。

例えば“透明少女”では、水滴で文字を作っていくという映像を作っているのですが、あれは特殊な撥水効果を利用したり、レーザーカッターで文字が動く水路を作っています。結構テクノロジーを駆使したアイデアなんですけど、見たときのイメージはすごくアナログですよね。基本的に、全てのビデオがそういう発想で作られています。歌詞を人生ゲームのように配置して、切り絵が動いているような“Loop the night”の映像も、見た目はかなりアナログな仕上がりですが、実はかなりシミュレーションを重ねて作り上げたものなんです。

—“最後の夜と流星”は、ライブ配信というユニークなものでした。

大瀧:最初の立ち上げの曲なので、今回のコンセプトがシンプルかつダイレクトに伝わるよう、「言葉の流星」をテーマにした映像作品にしました。メンバーにはYouTubeのスタジオで実際にライブをしてもらい、私たちは和代人平さんという「蓄光アート」の第一人者と事前に仕込んでおいた素材を、リアルタイムで合成していきました。

WEAVERも、OK Goのように「次はなにしてくれるんだろう」と思って見てしまう存在になってほしいなと思っています。

—「蓄光アート」とはどういうものですか?

大瀧:「蓄光シート」という、例えばペンライトなどで光をあてると、そこに光が溜まって発光するシートがあって。数分で、じわーっと消えていってしまうんですけど、しばらくの間は光の形が残るんです。それを利用したのが「蓄光アート」ですね。流星という美しさと「儚さ」を感じる表現が必要で、かつWEAVRの持つ雰囲気ともにピッタリだと思ったので、CGではなくわざわざこの手触りのある手法にこだわりました。今回は和代さんに流星を描いてもらったり、シートの前にモデルさんを立たせて、ストロボを焚いて影絵のようなデザインを作ったりしました。

そうやって集めた素材を、ライブのときにリアルタイムでエフェクトをかけて合成していきました。なので、スタジオでライブを観ている人たちは、彼らの生演奏を楽しみつつ、ステージ両側のモニターに映る、「言葉の流星」が飛び交っている映像を観ることができる。パソコンの前で配信動画を見ている人は、そのエフェクトされた映像を見ているわけです。その場でできていくミュージックビデオを、リアルタイムで見ているような感じですね。

—生感や臨場感をそのまま作品にしていくのは面白いですね。

大瀧:海外の人も結構見てくれたようで。WEAVERはこれまでアニメの主題歌を担当してきたこともあって、海外のアニメファンからも注目されている。つまりグローバルで戦えるポテンシャルも持っているわけです。それは今回、最初から見込んでいた部分でもあったので、アーティストが出てきて歌って、普通に歌詞が出ているだけだともったいないと思ったんですよね。かといって歌詞を英訳するだけでも弱い。だったら言語を視覚的に見ても楽しめる映像にしようと。

実際、これまでのWEAVERのミュージックビデオとは、明らかに違うコメントがあって。今まで届いていなかった人たちにも知ってもらえるキッカケが作れているんじゃないか、と。まだ第一段階ですが、種まきは順調にできている気がしますね。

—映像によるインパクトは国境を超えますからね。その辺りで、WEAVERとそのスタッフがロールモデルとしてるアーティストはいますか?

大瀧:例えばOK Goってそういう存在だと思うんですよ。もちろん楽曲もいいですけど、毎回面白い試みを映像でしている。567台のプリンタと共演した“Obsession”、ホンダの「ユニカブ」とドローンを用いた“I Won't Let You Down”などどれも非常に面白くて。「次はなにをしてくれるんだろう?」と思って見てしまいますよね。海外の人から見たWEAVERも、そんな存在になってほしいなと思っています。僕たちのアプローチは前例がないことを目指しているので常に実験しながら進めることになります。つまり労力も時間もかかるんですけど、「こんなの見たことない!」って思ってもらえることを、最優先事項として持ち続けたいですね。

まずWEAVERが見たことのない映像を作り、それが世の中から評価されるのが一番美しい形なのかなと思います。

—ここまで大きく見せ方を変えると、従来のファンの反響も気になりますよね。

大瀧:嬉しかったのは、彼らのファンの方にも「相変わらず丁寧な映像だな」とか「何度も見たくなる」「いったいどうやって作ったんだ?」みたいな反応をもらえたことです。

—今までとはまったく違う、新しい試みにチャレンジしていながら、WEAVERがもともと持っていた本質、アティチュードの部分が変わらず残っていて、そこを従来のファンが感じ取ってくれているのはありがたいですよね。

大瀧:本当にそう思います。HYの仲宗根泉さんをフィーチャーした“栞”では、TAKI PRODUCTSさんに協力してもらい、今までにない歌詞の見せ方ができたと思います。具体的には、自分が今読んでいるところが分かる、ちょっと変わったデザインの栞『どこまで読んだか、覚えてくれるしおり』を活用して、それを既存の本に挟んでいるんですね。

例えば「栞」の歌詞に“夏がくれた日々は”というラインがあるんですけど、そこでは有島武郎の著書『カインの末裔』にある「具体的な証拠は少しも上らないで夏がくれた。」の部分に栞を挟んだ映像を、一瞬インサートしてる。そうすると、この曲の歌詞と、この本は全く関連性がないのに、「夏がくれた」の部分が響き合って、歌詞のように見えるんですよ。そういう効果を出すために、大量の本を用意して、栞を挟み込んでいきました。

—ビデオを見ましたが、これは相当な手間暇がかかっていますね……!

大瀧:紡ぎ切るために非常に緻密かつ地道なシミュレーションをしました。この曲で一番嬉しかったコメントは、「ここまで全ての箇所に意味があるミュージックビデオは初めてかも」「本好きにとってたまらないMV」というものでした。こういう試みを続けていくと、新たな文脈も見えてくるんじゃないかと思っていますね。

本がめくられる中で、「栞」が歌詞を浮き彫りにしていく

—最初におっしゃっていた、「まずはひとりに向けて作る」という意味では、今回はまず誰のことを強く考えましたか?

大瀧:今、純粋に僕が喜ばせたい相手はメンバーですね。彼らがもっと輝けるようにと思ってやっているので、僕にとっての「X」はまずWEAVERの3人。彼らが見たことのない映像を作り、世の中から評価されるのが一番美しい形なのかなと思いますし。

その次がファンの方たち。ライブには必ず顔を出すようにして、ファンはどんな人たちなのか、3人のどんなところを見たがっているのか、そういうことを頭に叩き込みました。今は、完全にファンの皆さんの顔が浮かぶようになりましたね。「今度こういうことを行なったら、どんな風に喜んでくれるか、どんな顔をするのかな」と想像しながら作れています。

—こういうプロジェクトって、アーティスト本人が置き去りになってしまうと、どうしても「やらされている」感が出てしまうし、そこをファンは敏感に気づきますからね。大瀧さんが、まずメンバーに向けてプロジェクトを考えているというのが、ちゃんとメンバーに伝わっているからこそ、彼らも楽しんでやっているのだなと思いました。

大瀧:そうだとしたら嬉しいですね。“透明彼女”のビデオを作っているときは、メンバーも撮影現場に遊びに来てくれて。ちょっと手伝ってもらったりもしたんですよ。そうすると「一緒に作っている」実感を、より強く持っていただけるのじゃないかと思ったので。チームでもの作りをするときは、「分断しない」ということはとても大切なんです。

—さっきもおっしゃっていたように、今後も大瀧さんはWEAVERとのコラボを続けていく予定ですか?

大瀧:そうですね。今回のプロジェクトを「点」で終わらせるのはもったいないので、これからも共に成長していけたらと思っています。WEAVERの中の「WE」の最初のひとつが今回の流星コーリングプロジェクト。その中には、KADOKAWAさんや花澤さん、HYの仲宗根泉さん、トラックメイカーのMaozonさん、蓄光アートの和代さんはじめ沢山の方とのコラボレーションが生まれました。次は、彼らのこれまでのフィールドとは違うところ、なるべく遠いところで「WE」を作ってみたい。そのほうが彼らのステージも上がっていくと思うので。そこに挑戦していきたいし、今後もそばで一緒にできたら嬉しいです。

直近では「朗読音楽会」という新しい試みをKADOKAWAさん主催で行ったのですが、手応えがありました。花澤香菜さんはじめ声優さんに朗読してもらいながら、物語に合わせてWEAVERが楽曲を演奏するイベントです。こういった挑戦を発展させて、型にとらわれない新しい文化やエンターテイメントを彼らの器用さ柔軟性から生み出していけたらベストだと思っています。それが、音楽で社会を紡いでいく新ステージのWEAVERになっていくと考えているからです。ツアーもあるので、それが落ち着いたらまたプロジェクトの準備を行いたいですね。

リリース情報
WEAVER
『流星コーリング』(CD)

2019年3月6日(水)発売
価格:3,024円(税込)
AZCS-1076

1. Overture ~I'm Calling You~
2. 流れ星の声
3. 最後の夜と流星
4. Interlude Ⅰ
5. 栞 feat.仲宗根泉(HY)
6. Interlude Ⅱ
7. Loop the night
8. Nighty Night
9. 透明少女
10. I would die for you
11. 流星コーリング ~Prologue~ feat.花澤香菜

WEAVER
『[ID 2]』初回盤(CD+DVD)

2019年3月6日(水)発売
価格:3,996円(税込)
AZZS-82

[CD]
1. くちづけDiamond
2. Beloved
3. Boys & Girls
4. KOKO
5. S.O.S.
6. Shake! Shake!
7. 海のある街
8. Another World
9. だから僕は僕を手放す
10. Photographs
11. 僕のすべて
12. Hello Future
13. Tonight
14. カーテンコール

[DVD]
MUSIC VIDEO集
1. くちづけDiamond
2. KOKO
3. Beloved
4. Boys & Girls
5. S.O.S.
6. Shake! Shake!
7. Another World
8. カーテンコール
※メンバー自身によるオーディオコメンタリー収録(副音声)

WEAVER
『[ID 2]』通常盤

2019年3月6日(水)発売
価格:3,024円(税込)
AZCS-1075

1. くちづけDiamond
2. Beloved
3. Boys & Girls
4. KOKO
5. S.O.S.
6. Shake! Shake!
7. 海のある街
8. Another World
9. だから僕は僕を手放す
10. Photographs
11. 僕のすべて
12. Hello Future
13. Tonight
14. カーテンコール

書籍発売情報
『流星コーリング』(KADOKAWA)

2019年3月6日(水)発売
著者:河邊徹
価格:1,700円(税込)
発行:KADOKAWA

ツアー情報
WEAVER 14th TOUR 2019「I'm Calling You~流星前夜~」

2019年3月23日(土)
会場:愛知県 DIAMOND HALL

2019年3月24日(日)
会場:大阪府 BIGCAT

2019年3月31日(日)
会場:東京都 マイナビBLITZ赤坂

『WEAVER "ID 2" TOUR 2019「I'm Calling You~流星ループ~」』

2019年7月7日(日)
会場:千葉県 KASHIWA PALOOZA

2019年7月13日(土)
会場:三重県 CLUB ROOTS

2019年7月14日(日)
会場:奈良県 奈良NEVER LAND

2019年7月27日(土)
会場:神奈川県 F.A.D YOKOHAMA

2019年8月3日(土)
会場:静岡県 LiveHouse 浜松 窓枠

2019年8月10日(土)
会場:香川県 DIME

2019年8月12日(月・振休)
会場:広島県 広島CLUB QUATTRO

2019年8月17日(土)
会場:長野県 NAGANO CLUB JUNK BOX

2019年8月18日(日)
会場:新潟県 GOLDEN PIGS RED STAGE

2019年9月1日(日)
会場:京都府 KYOTO MUSE

2019年9月7日(土)
会場:北海道 札幌KRAPS HALL

2019年9月14日(土)
会場:福岡県 DRUM Be-1

2019年9月15日(日)
会場:熊本県 熊本B.9 V2

2019年9月21日(土)
会場:宮城県 SENDAI CLUB JUNK BOX

2019年9月22日(日)
会場:福島県 郡山CLUB #9

プロフィール
大瀧篤 (おおたき あつし)

大学院にてAIを専門に研究し、2011年、電通に入社。チーフ・コミュニケーション・デザイナー/クリエーティブ・テクノロジスト。プロモーション領域のプランニング・プロデュースを経験の後、クリエーティブ試験合格を経てクリエーティブ部門へ。世界ゆるスポーツ協会ヘルスケア部門代表/スポーツクリエイターとして活動しつつ、電通Bチーム AI特任リサーチャーも兼任。世界三大広告賞のカンヌライオンズ、ワンショー、クリオ賞を始め、多数の受賞経験がある。2018年クリオ賞ヘルスケア部門の審査委員を務める。

WEAVER (うぃーばー)

2004年、神戸高校の同級生で結成。2007年に現在の編成となり、3ピースピアノバンドとして活動をスタートする。2009年にダウンロードシングル『白朝夢』でデビューし、これまでに5枚のミニアルバムと2枚のフルアルバムをリリース。2018年3月には河邊徹が小説家としてもデビューを果たした。



フィードバック 0

新たな発見や感動を得ることはできましたか?

  • HOME
  • Music
  • 「器用貧乏を武器にする」。WEAVERを輝かせる仕掛けの真相

Special Feature

Habitable World──これからの「文化的な生活」

気候変動や環境破壊の進行によって、人間の暮らしや生態系が脅威に晒されているなか、これからの「文化的な生活」のあり方とはどういうものなのだろうか?
すでに行動している人々に学びながら、これからの暮らしを考える。

記事一覧へ

JOB

これからの企業を彩る9つのバッヂ認証システム

グリーンカンパニー

グリーンカンパニーについて
グリーンカンパニーについて