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フラワーカンパニーズが無観客の横アリに立つ理由 今こそ夢の続きを

フラワーカンパニーズが無観客の横アリに立つ理由 今こそ夢の続きを

『フラカンの横浜アリーナ -リモートライヴ編- ~生き続けてる事は最大のメッセージ!~』
インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:沼田学 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)

8月27日、フラワーカンパニーズが、横浜アリーナにて無観客配信ライブ『フラカンの横浜アリーナ -リモートライヴ編- ~生き続けてる事は最大のメッセージ!~』を開催する。横浜アリーナというバンド史上最大キャパでのワンマン公演を、無観客生配信で開催しよう、というこのアクロバティックな企画は、一体、どのようにして生まれたのだろうか。2015年に行われた日本武道館ワンマン公演に続くバンドの挑戦について、メンバーのインタビュー発言と共に考える。

フラワーカンパニーズ<br>左から:ミスター小西(Dr)、鈴木圭介(Vo)、竹安堅一(Gt)、グレートマエカワ(Ba)<br>名古屋が生んだ「日本一のライブバンド」フラワーカンパニーズ。通称フラカン。2020年8月27日、横浜アリーナにて無観客配信ライブ『フラカンの横浜アリーナ -リモートライヴ編- ~生き続けてる事は最大のメッセージ!~』を開催する。
フラワーカンパニーズ
左から:ミスター小西(Dr)、鈴木圭介(Vo)、竹安堅一(Gt)、グレートマエカワ(Ba)
名古屋が生んだ「日本一のライブバンド」フラワーカンパニーズ。通称フラカン。2020年8月27日、横浜アリーナにて無観客配信ライブ『フラカンの横浜アリーナ -リモートライヴ編- ~生き続けてる事は最大のメッセージ!~』を開催する。

全国のライブハウスを駆け回ってきた日本屈指のライブバンドは、コロナ禍でなにを思っていたのか?

8月27日、フラワーカンパニーズ(以下、フラカン)が、横浜アリーナで無観客配信ライブを開催する。このライブが告知されると共に公開されたバンドのリーダー、グレートマエカワによるコメントには、「5年前の日本武道館公演以来の挑戦」と綴られていた。

生粋のライブバンドとして知られ、バンド自身で自らのマネージメントを行いながら、2017年以降は自主レーベル「チキン・スキン・レコード」も運営しているフラカンにとって、特にライブ活動を自粛せざるをえなくなった新型コロナウイルスによる直接的な影響は、決して少なくなかっただろう。しかし、このある種「逆境」の中で彼らは、2015年に大成功を収めた日本武道館ワンマン公演以来の「祭り」を仕掛けてきた。

この横浜アリーナでの配信ライブ開催に至るまでのいきさつを探るため、まずは自粛期間中のそれぞれの心境を聞いた。

―自粛期間、皆さんはどんなことを考えながら、どのように過ごされていましたか?

マエカワ(Ba):正直、参ってた。全国の仲のいいイベンターやライブハウスの人たちと連絡は取っていたけど、答えがなにもない状況だからね。参ってしまったり、諦めてしまっている人たちもいたし、報道でライブハウスやバンドマンが叩かれるのも、腹が立ったし……。

エンターテイメントって、今までみんなすごく大事にしてきたはずだし、音楽に助けられた人たちだってたくさんいるはずなのに、一度こういうことが起こっただけで、それが全部「無」になってしまうような恐怖感があったし、その恐怖感は、今でもまだあるね。

グレートマエカワ
グレートマエカワ

マエカワ:あと、俺たちはあれだけツアーの毎日を送っていたわけだから、ライブがないと100連休くらいしている感じになるんだよ。みんなは「ツアー、大変ですね」って言ってくれるけど、俺たちにしたら普通のことで、5~6時間、車に乗ることも全然苦じゃなかった。で、いざそれがなくなると、「働いてねぇなぁ」「こんなに家にいてもいいのかな?」っていう後ろめたさも出てきてしまって。

竹安(Gt):そうだよね。夜6時になって酒を飲みはじめても、後ろめたい気持ちになってくるんだよね(苦笑)。ライブのあとの酒は沁みるし開放感があるんだけど、この自粛期間は、「飲んでていいのかな?」って。

最初はここまで長引くとは思っていなかったから、家でできることを楽しんではいたけど、さすがに俺もだんだんとやる気がしなくなってくるというか、「もう、どうでもいいや」っていう気持ちになってきちゃって。それでも横アリのこととか、新曲を作ったりとか、目標が出てきたら少しずつ元に戻ってきたんだけど。

竹安堅一
竹安堅一

小西(Dr):僕は、いかに自分が楽しいことだけで人生をやってきたのかを、改めて実感しました。これまでライブばかりの毎日だったけど、それによって、自分のメンタル的な面も技術的な面も、保たれてきていたものが大きかったんです。だから、ライブができなくなった途端に「これはまずいぞ」となったんですよね。

練習用のドラムを組んで叩こうとするんだけど、子どもも学校が休みになって家の様子も変わったし、結局、本物のドラムを使ってメンバーと合わせないと、どうにもならないし。それでも、もう一度スティックの降り下ろしみたいな地味なことから、家でやりはじめました。今まで逃げてきたことに、ひとりになったときに直面したっていう感じでしたね。

ミスター小西
ミスター小西

鈴木(Vo):僕は、エッセイ本(左右社より刊行の『深夜ポンコツ』)の作業が5月の中旬まであったから、そこまではやることが結構あったんだけど、それが終わって、やることがなくなっちゃって。そこからはもう見事に情報に踊らされた。情報番組やワイドショーを見て、感染者数を見てガックリきたり。あんな情報、どこまであてになるのか今となってはわからないけど、「今日は何人だ、今日は何人だ……」って、人数ばかり気にしていた。

曲を作ろうとも思うんだけど、結局、家じゃそんなにできないんだよ。バンドで合わせないと、全然頭の中が回転しない。家で、ひとりで曲を作っていても、全然面白くないんだよね。「なんで、こんな曲を作っているんだろう?」って。俺はそもそもギター弾くのも別に好きじゃないし、曲を作るのも歌詞を作るのも全然好きじゃないんだよ。バンドやるのは好きだけどさ、曲を作る作業は全然好きじゃない。

鈴木圭介
鈴木圭介

鈴木:でも、「この期間になにかを残さなきゃ」っていう焦りだけはあった。そうしないと無駄な時間になってしまう……そんな、受験生の夏休みみたいな気分。単行本は出したけど、それ以外の達成感がなにもなかったなぁ。やっぱり、バンドで合わせることができるようになるまでは、上手いことギアが入った感じはなかった。最近になって、みんなで音を合わせて、新曲が形になりはじめると、「無駄じゃなかったな」と思えるんだけどね。

―メンバー間のコミュニケーションは頻繁に取られていたんですか?

竹安:いや、それはそんなにないけど、Zoomで顔を合わせてしゃべるのは新鮮だったよね?

マエカワ:そうだね。別に頻繁にやりとりしていたわけではないんだけど、メンバーと話してこんなに嬉しくなるなんてバンド結成当初もなかったから、それはそれで発見ではあったけど(笑)。

鈴木:いつもだったら、普段はなるべく会いたくないんだから(笑)。

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イベント情報

『フラカンの横浜アリーナ -リモートライヴ編- ~生き続けてる事は最大のメッセージ!~』

2020年8月27日(木)
OPEN18:30 / START19:00

料金:一般3,300円(税込)
※auスマートパスプレミアム会員は2,300円(税込)(uP!!!のみ)
※受付期間:2020年8月6日(木)18:00~ 2020年8月30日(日)19:00

プロフィール

フラワーカンパニーズ
フラワーカンパニーズ

名古屋が生んだ「日本一のライブバンド」フラワーカンパニーズ。通称フラカン。鈴木圭介(Vo)、グレートマエカワ(Ba)、竹安堅一(Gt)、ミスター小西(Dr)の4人組。1989年、地元の同級生によって結成。1995年にソニー・ミュージック内のレーベル・Antinos Recordsよりメジャーデビュー。インディーズレーベル・TRASH RECORDSからSony Music Associated Recordsを経て、2017年、自分たちのレーベル、チキン・スキン・レコードを設立。メンバーチェンジも活動休止も一切ないまま活動を続け、2020年4月23日には結成31周年を迎えた。2020年8月27日、横浜アリーナにて無観客配信ライブ『フラカンの横浜アリーナ -リモートライヴ編- ~生き続けてる事は最大のメッセージ!~』を開催する。

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