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片桐仁と行く『アーティスト・ファイル2013』展

片桐仁と行く『アーティスト・ファイル2013』展

テキスト:橋本倫史 撮影:西田香織

片桐さんに聞く、お笑いとアートの関係とは?

8人の作家たちの展示を観終えた片桐さんに、感想を伺ってみましょう。

片桐:すごい楽しかったです。『アーティスト・ファイル2011』のときはわりと若い作家さんが多い印象でしたけど、今回は若いインスタレーションの作家さんもいれば、いかにも画家というベテランの作家さんもいて、見てるほうも幅広く考えさせられますよね。あと、偶然作家さん本人に会えたのも嬉しかったです。

今回、片桐さんと一緒に作品を見ている中で印象的だったのは、常に笑いが絶えなかったことで、美術館広報の方も「こんなに笑いながら見たのは初めてです」と言っていました。芸人として活動する一方、造形作家として活動し、昨年は個展も開催した片桐さんにとって、「笑い」と「アート」はどのように繋がっているものなんでしょうか?

片桐:僕の仕事柄もあるんですけど、アートを見るときに「笑えるか、笑えないか」ってことは気にしちゃうんですよね。たとえば志賀理江子さんの展示にしても、まず撮影した写真があって、それを大きなパネルにして、あの配置で並べてるわけですよね。それを順に見ていくと、パネルとパネルのあいだに、隠れキャラみたいに突然おばあさんが登場したりするじゃないですか(笑)。ああいうのは笑っちゃうんだよなあ。作家さんはそんな意図があって並べたわけじゃないのかもしれないですけど、作品の見方は1つじゃないわけですもんね。そういうのが実際に体験できるのは面白いです。

『片桐仁と行く『アーティスト・ファイル2013』展

現代美術作家たちの展示を観に行く。そう思うと少しかしこまってしまいますが、片桐さんの話を聞いていると、自然と肩の力が抜けていくような気がしてきます。

片桐:こないだ地方に出かけたとき、美術館に行ったんですよ。そうしたら地元のおばちゃんたちがワーワー言いながら見にきてたんですよ。ああいうのを見てると、「別にアートの意味なんてわかんなくてもいいのかな」とは思いますよね。「何だこれ!?」とか言いながら見るのだって、1つの楽しみ方ですよね。国立新美術館というとハードルが高く感じるかもしれないですけど、展覧会という場所にきて、それを体感することは楽しいと思いますけどね。

『片桐仁と行く『アーティスト・ファイル2013』展

体感というのは、舞台での活動を続けている片桐さんにとっても重要なキーワードです。現代において、その場に足を運んで体感することの楽しさとは、一体どういうところにあるのでしょうか。

片桐:舞台にしてもアートにしても、わざわざ足を運んで生で見るのって面倒くさいことだとは思うんですよ。ラーメンズの場合はお笑いということで、アートっぽいフリをしてくだらないことをしてますけど、それを現代美術と言われるとどうしてもハードルが高くなってしまうと思います。でも、やっぱり実物をその目で見ないことには本当のことはまったく伝わらないと思うんです。今、これだけ多くの情報が行き交う中、人の手を経て目の前で行われる生の表現というものが見直されつつあると思うので、展覧会にも舞台にもぜひ実際に足を運んで見てもらいたいですね。

『アーティスト・ファイル2013 - 現代の作家たち』

2013年1月23日(水)〜4月1日(月) ※火曜休館
会場:東京都 六本木 国立新美術館 企画展示室2E

出品作家:

ダレン・アーモンド
東亭順
ヂョン・ヨンドゥ
利部志穂
國安孝昌
ナリニ・マラニ
中澤英明
志賀理江子

料金:

当日 一般1,000円 大学生500円

国立新美術館
「アーティスト・ファイル2013 - 現代の作家たち」展

G2produce舞台『デキルカギリ』

2013年2月21日(木)〜3月3日(日)
会場:東京都 下北沢 本多劇場
作・演出:G2
出演:
山内圭哉
大和田美帆
片桐仁
菅原永二
吉本菜穂子
岩井秀人
中川智明
久ヶ沢徹
久保酎吉
料金:6,500円(全席指定)※未就学児童の入場不可

2013年3月9日(土)〜3月10日(日)
会場:大阪府 梅田 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
作・演出:G2
出演:
山内圭哉
大和田美帆
片桐仁
菅原永二
吉本菜穂子
岩井秀人
中川智明
久ヶ沢徹
久保酎吉
料金:6,500円(全席指定)※未就学児童の入場不可

G2produce舞台『デキルカギリ』ウェブサイト

橋本倫史

1982年東広島市生まれ。ライター。07年、リトルマガジン『HB』創刊、編集発行人を務める。『en-taxi』(扶桑社)、『マンスリーよしもとPLUS』(ヨシモトブックス)等に寄稿。向井秀徳初の著書『厚岸のおかず』(イースト・プレス)制作にも携わる。

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