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ザ対談小屋・東京カランコロン食堂!第2回:伊藤忠弘(カランコロン京都社長)
京都は「かわいい文化」なんです。(伊藤)

―ちなみに、伊藤社長は音楽もお好きなんですよね?

伊藤社長好きですね。「カランコロン」という名前も、言葉の持ってる軽やかなリズム感に惹かれてつけたところも大きいです。

―どの辺りの音楽がお好きなんですか?

伊藤社長60年代のブリティッシュロックや、スカが好きです。学生時代は、ジャマイカのスカから、2トーン、The Specialsなど、かなりレコードを買い集めてました。大学卒業後は、イベントが好きだったので、ぴあというチケットや雑誌の会社に就職して。

いちろー音楽通だったんですね! 大学生の頃って何年前ぐらいですか?

せんせい今38歳なので、17、8年前ですね。

伊藤忠弘(カランコロン京都社長)

いちろー周りにレコードを買いあさってる人は多かったんですか?

伊藤社長そこまでいなかったですね。でも京都は学生がすごく多くて、小さいクラブがあって。僕らが学生の頃はどちらかと言うと、ハウスやアシッド系のジャズがブームだったんですけど。

―僕は1976年生まれで37歳なんですけど、その頃京都の大学に通っていたので、伊藤社長と同じ時代を共有していたかもしれません。当時はメトロというクラブによく通っていて……。

伊藤社長ほんまですか? 僕、スカのレコードをいっぱい持ってたので、そこのイベントでスカのDJをやらしてもらってたりしましたよ(笑)。

―いちろーさんとせんせいは、昔からカランコロン京都のような雑貨を愛好する趣味があったんですか?

いちろーありましたね。雑貨を見るとすぐ欲しくなっちゃうんです。

せんせいかわいいものはすっごく好き。

いちろーうちのメンバーはみんなかわいいものが好きなんです。初期のメンバーはそうでもないけど、今のメンバーは雑貨や服の趣味が全員似てるよね?

せんせいうん、似てる。

いちろー誰かが新しい服をスタジオに着てきたりすると、「いいなあ!」って反応するし。メンバー間で「かわいい」という感覚を共有してるのかもしれない。

伊藤社長京都も「かわいい文化」なんですよ。かわいいものに遊び心が少し加えられてるというか。

いちろー「東京カランコロンは京都が似合いそう」ってよく言われるんですよね。たとえばモーモールルギャバンのような、ちょっと変態的だけどお洒落で、ユーモアのある京都のバンドシーンを引き合いに出されたりします。

―一言で「かわいい」って言ってもいろんな「かわいい」がありますよね? それこそ、きゃりーぱみゅぱみゅのような原宿のカルチャーもアイドルも、「かわいい文化」だと思うんです。でも、三人の言う「かわいい」は、そういうものとは違っていて。大雑把に「かわいい」と括るんじゃなくて、もっと深いところで通じ合ってるように思います。

いちろー

せんせいそうかもしれない。

―まず、伊藤社長が仰った「京都=かわいい文化」というのは、掘り下げて語っていただくと、どういう感覚なんでしょう?

伊藤社長まず共通してるのは、昔を愛する心。ゼロベースで何かを作るのではなくて、懐かしいものが持つ温かさを大事にした上で、何かを加えて新しさを出すんです。それをなぜ「かわいい」と表現するのかは、僕もわからないですけど(笑)。あと、京都は女性文化なんですよ。男性もそれを認めながら生きているので、「かわいい」という感覚を自然に受け入れる文化が発達しているんだと思います。

いちろー確かに京都のセンスは女性らしい気がします。

伊藤社長女性の好きなものや「かわいい」感覚を男だから全く理解できないと言ってたら、京都で商売をするのは難しい。あと、京都の旦那さんになることも、きっとできないと思います。

―なるほど。確かにそういうところはありそうです。

伊藤社長いちろーさんからは、男らしさや男気をすごく感じますが、女性的な部分やかわいらしさもスッとご自身に取り入れられるし、わかってらっしゃる。そこはすごくいいなと思いますね。

いちろーありがとうございます!(笑)

伊藤社長すいません、ちょっと偉そうなこと言いました(笑)。

―せんせいはどうですか?

せんせい懐かしいという感覚を大事にしてるわけではないんですけど、あったかさはわかるかもしれない。勝手なイメージですけど、ここ10年ぐらいに出てきた「かわいい」と言われてるものってあんまり温度がないんじゃないかなってことに今気付きました。

―確かに、今の「かわいい」は原色のイメージというか、クールなかわいさはあるけど、あったかさとは違う気がしますよね。

せんせいそれが悪いわけでは全然ないんですけど、どちらかと言うとあったかさを感じるかわいさが好きなのかも。刺繍もそうだけど、手作りのものとか。

―なるほど。いちろーさんはどうでしょう?

いちろー難しいなぁ……。「かわいい」と「かわいくない」の感覚って微妙だなといつも感じていて。だって言葉で説明できないじゃないですか? でも、メンバーやお客さん、伊藤さんともそうだと思うんですけど、センスが合ってるからお互いが好きなものが出来上がる。僕らがバンドで曲をアレンジして「それ、いいね!」ってなるのは、理屈や分析じゃなくて、そのときの一瞬の感覚なんです。同じものを「かわいい」と思えるのも、それと同じで、分析できないけど、共有できるってことがすごく素敵だと思うんです。

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