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突き刺さるインストミュージック kowloonインタビュー

突き刺さるインストミュージック kowloonインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:柏井万作
2011/05/18
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東京で暮らしてて、自分の中でエキゾチックな感覚が前より増えてきてるなっていうのはあるんですよね。

―じゃあ、タイトルの話に戻って、「exotic」っていう単語はどう出てきたんですか? フルートの音色とかに、そういうエキゾチックなイメージが出てるかなって思ったんですけど。

中村:考えたのは鉄兵なんで、鉄兵はエキゾチックを感じたんだろうけど、僕は「どこがエキゾチックなんだろう?」って思いましたね。僕の中ではエキゾチックっていうとコンガが入ってたりとか、そういういわゆるエキゾチックしかぱっと浮かばなかったので。

高橋:だから結構人によって違うんですよ。圭作はコンガで、今言われて「あ、フルートなんだ」って思ったし。アフリカの人がkowloonを聴いたら、彼らからしたらエキゾチックだろうし、そういう視点がありますね。

中村:相対的に解釈できる単語というか。

―確かに、イメージを限定する単語ではないですよね。ちなみに、太一さんにとってのエキゾチックというと?

梅木:俺はスペインの方ですね。

中村:髪型が若干エキゾチックかな(笑)。

突き刺さるインストミュージック kowloonインタビュー
梅木太一

―人ぞれぞれですね(笑)。

高橋:東京で暮らしてて、自分の中でエキゾチックな感覚が前より増えてきてるなっていうのはあるんですよね。違和感っていうか、良くも悪くも不思議な感じ、理解できないことがいっぱいあるなって。ファッションにしろ、なんにしろ。

―今回“Harajuku”っていう曲もありますが、今おっしゃったことと関係あったりします?

高橋:その曲は、外国の人から見た原宿みたいなイメージなんですよ。ちょっとゆがんだ原宿を、また日本人の側から見てみるっていう。

―一方で、最後の曲は“tones of nowhere”という、どこでもない場所で終わっていますね。

中村:あの曲はわりとダイナミックというか、他の曲がタイトでコンパクトになってる中で、パンチっていうより流れがある唯一の曲だと思うんですけど、タイトルにしても“Harajuku”と“telepathy”とか具体的な名詞一発が多い中で、“tones of nowhere”は抽象度が高いというか、曲の雰囲気にすごく合ってるよね。

高橋:kowloonって調性がとりづらいというか、聴くのが難しいバンドだと思うんです。不協和音とかもあって。不安定な調性の中での音楽っていう、そういうのもベースにあると思います。

中村:“tones of nowhere”を、暗いっていう人もいれば、明るくて前向きだって思う人もいて、歌詞がないから捉え方は自由なんですよね。「がんばっていこうぜ!」とかそういうタイトルじゃないんで(笑)。聴く人の気分でいかようにも解釈してくれてよくて、だからタイトルも感情的な言葉が入ってなくて、名詞がほとんどなんです。「悲しい」って言ったら悲しい曲になっちゃうけど、「Harajuku」って言ったらギラギラしてるのを思い浮かべる人がいれば、表参道のおしゃれなイメージかもしれないし、竹下通りの雑多な感じかもしれない。

―ああ、確かに、直接的に感情を表す言葉は入ってないですね。

中村:「悲しみに打ちひしがれて」って曲名とかはないからね(笑)。

―それはそれで、いずれ聴いてみたい気もしますけどね(笑)。では最後に、鉄兵さんはホームページで、ライブで訪れたばかりだという仙台に関してコメントも出されていましたが、3月11日の震災を受けて、今後の音楽活動について、今考えていることを教えてください。

高橋:より重みっていうか、切実さを持ちながら活動していかないといけないとは思います。ちょうどこれ(『metallic, exotic』)が出る前だったんで、自分がやってきたこととか作品に対する感覚が変わるかなって思ったんですけど、でもそこまでダメにならなかったんで、より真剣にやんなきゃとは思ってます。今回の地震で、こういう国に住んでるんだっていう意識がみんな強くなったと思うんで、それを持ちながら、そこに住んでいる者として、表現していかなきゃいけないなって思いますね。

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リリース情報

kowloon『metallic, exotic』
kowloon
『metallic, exotic』

2011年5月25日発売
価格:2,500円(税込)
Knife Edge / PCCA-3415

1. telepathy
2. Harajuku
3. カラヴェラは踊る
4. lazyboy
5. 100℃
6. last tribe
7. metallic, exotic
8. eye to eye
9. jetblack
10. new innocence
11. tones of nowhere

イベント情報

『metallic, exotic tour 2011』

2011年7月10日(日)OPEN 16:00 / START 17:00
会場:石川県 金沢21世紀美術館シアター21
出演:
kowloon
mouse on the keys
NINGEN OK
YOCO ORGAN
料金:前売3,000円 当日3,500円

2011年7月16日(土)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:長野県 長野 live house J
出演:
kowloon
mouse on the keys
cosmorama
and more
料金:前売2,000円 当日2,500円

2011年7月17日(日)OPEN 17:30 / START 18:00
会場:愛知県 名古屋 Live & Lounge Vio
出演:
kowloon
mouse on the keys
egoistic 4 leaves
jizue
the act we act
料金:前売2,500円 当日3,000円

2011年7月18日(月・祝)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:大阪府 鰻谷 sunsui
出演:
kowloon
mouse on the keys
Talking Dead Goats"45
middle9
and more
料金:前売2,500円 当日2,800円(共にドリンク別)

2011年7月23日(土)OPEN 17:00 / START 17:30
会場:京都府 京都 WHOOPEE'S
出演:
kowloon
mouse on the keys
LOW-PASS
and more
料金:前売2,300円 当日2,800円(共にドリンク別)

2011年7月24日(日)OPEN 20:00 / START 20:30
会場:静岡県 静岡 BLUE NOTE 1988
出演:
kowloon
mouse on the keys
and more
料金:前売2,000円 当日2,500円(共にドリンク別)

2011年7月25日(月)OPEN 18:30 / START 19:30
会場:東京都 東京 O-WEST
出演:
kowloon
mouse on the keys
toe
料金:前売2,500円 当日3,000円(共にドリンク別)

プロフィール

kowloon

高橋鉄兵(bass,guitar,microKORG)、中村圭作(keyboard,synthesizer)、梅木太一(drums)から成る3ピースインストゥルメンタルバンド。インストゥルメンタルロックという概念を超え、ジャズ、ハウス、ブレイクビーツ、アブストラクトなサウンドを取り込み、ミニマルかつダイナミックに昇華させた楽曲は唯一無二。

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