特集 PR

電子音楽界の寵児となったSerphが語る、別人格Reliqについて

電子音楽界の寵児となったSerphが語る、別人格Reliqについて

インタビュー・テキスト
金子厚武
2011/11/11

昨年7月に発表された『Vent』が大きな話題を呼び、一躍エレクトロニック・ミュージックのシーンにおける期待の星となったSerph。今年の4月に発表された『Heartstrings』も素晴らしい作品だったが、今度は別名義Reliqとしての活動をスタートさせた。初のアルバム『Minority Report』は、ミニマルな、フロア寄りのダンスミュージックで、Serphとは違った魅力を発揮しているのだが、さらには同日にSerph名義のクリスマス・ミニアルバム『Winter Alchemy』まで発表されるというのだから、そのクリエイティビティには驚かされる。そこで、人生初の対面インタビューとなった前回から1年以上ぶりにCINRAにご登場いただき、SerphとReliqの関係性、尽きることのないアイデアの源泉を本人の口から話してもらった。いまだプロフィールは未公開で、ライブ活動もないため、ライフスタイル自体は大きく変わっていないという。しかし、その話しぶりからは、去年にはなかった自信が確かに感じられたのが印象的だった。

リスナーのために作るけど、リスナーの方向性に合わせようとは思わない。それをやっちゃうと不自由になってしまうので。

―前回は『Vent』のリリース以前に取材をさせていただきましたが、『Vent』は高い評価とセールスを獲得した作品になりましたよね。それによって、作り手としての意識に変化はありましたか?

Serph:責任感というか、やりがいが増えました。前よりも丁寧に作るようになったかもしれないですね。

―平井堅さんをはじめ、『Vent』以降は他のアーティストのリミックスを手掛けることも増えましたよね。

Serph:リミックスはまず素材があるので、やりやすいっていうか、思いっきり遊んで作れるから、気が楽っていうのはあります。

―前回の取材のときに「男性ボーカルはあんまり聴かない」という話がありましたが、リミックスの作業などを経て、変化はありましたか?

Serph:大分聴けるようになってきました(笑)。Bon Iverはすごく好きですね。

―ああ、いいですよね。じゃあ、以前は「自分が聴きたいと思う音楽を自分で作る」という意識があるとおっしゃってましたよね? その点に関しては、『Vent』のヒットと共に、リスナーの存在を意識するようになりましたか?

Serph:リスナーのために作るっていうのもあるにはあるんですけど、やっぱりリスナーの方向性に合わせようとは思わないですね。それをやっちゃうと不自由になってしまうので。あとライブをやってないので、あんまりリスナーに対する実感がないんですよね。

―実際ライブについてはどうお考えなんですか? Reliqのようなフロア対応の作品が出ると、ますます「ライブやらないんですか?」っていう声が増えるかとは思うんですけど。

Serph:今のところ予定はないです。気が向いたらっていうか…機が熟したら(笑)。自分は作曲家気質なところもあるし、ステージにあがってパフォーマンスをするのは向いてないんじゃないかって思っていて、なのでライブはもうちょっと…万全の状態でやりたいなって。

―理想としては制作だけやっていたい?

Serph:それはわかりません。状況に応じてやっていくっていうことですね。

2/4ページ:多くのマイノリティの中のいちマイノリティからの、音楽的な報告書。

Page 1
次へ

リリース情報

Reliq『Minority Report』
Reliq
『Minority Report』

2011年11月18日発売
価格:2,300円(税込)
NBL-204

1. tea
2. vale
3. mini
4. radiator
5. rushhour
6. pan
7. gem
8. cafein
9. distance
10. continuity
11. catma23
12. feet
13. caprice

Serph『Winter Alchemy』
Serph
『Winter Alchemy』

2011年11月18日発売
価格:1,890円(税込)
NBL-205

1. noel
2. straat
3. twinkler
4. alchemy
5. VALIS
6. lumina
7. above

プロフィール

Serph

東京在住の男性によるソロ・プロジェクト。2009年7月、ピアノと作曲を始めてわずか3年で完成させたアルバム『accidental tourist』をelegant discよりリリース。2010年7月には2ndアルバム『vent』を、続いて2011年4月には3rdアルバム『Heartstrings』を、それぞれnobleよりリリース。 2011年11月には、新プロジェクト"Reliq"名義の1stアルバム『Minority Report』と、Serph名義のクリスマス・ミニアルバム『Winter Alchemy』を二枚同時に発表する。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

yahyel“TAO”

音楽と映像、そしてその相互作用によって完成するyahyelの芸術表現が完全に別次元に突入したことを証明するミュージックビデオ。クライムムービーとそのサントラのような緊迫感に終始ゾクゾクする。一体いつ寝てるんですかと聞きたくなるが、監督はもちろん山田健人。「崇高」という言葉を使いたくなるほどの表現としての気高さに痺れる。(山元)

  1. 安室奈美恵の引退日に1回限りのCM放送 安室の「笑顔」集めた60秒映像 1

    安室奈美恵の引退日に1回限りのCM放送 安室の「笑顔」集めた60秒映像

  2. 大野智がNHK『LIFE!』でダンス披露 『嵐にしやがれ』とのコラボ企画 2

    大野智がNHK『LIFE!』でダンス披露 『嵐にしやがれ』とのコラボ企画

  3. 三島由紀夫作の舞台『熱帯樹』に林遣都、岡本玲ら 演出は小川絵梨子 3

    三島由紀夫作の舞台『熱帯樹』に林遣都、岡本玲ら 演出は小川絵梨子

  4. TOSHI-LOWとフェス。アーティスト兼主催者目線で、現状を語る 4

    TOSHI-LOWとフェス。アーティスト兼主催者目線で、現状を語る

  5. 『ULTRA JAPAN 2018』開催。日本におけるEDM人気の立役者が5周年 5

    『ULTRA JAPAN 2018』開催。日本におけるEDM人気の立役者が5周年

  6. 渡辺あや脚本『ワンダーウォール』、静かに話題呼ぶ京都発ドラマ地上波再放送 6

    渡辺あや脚本『ワンダーウォール』、静かに話題呼ぶ京都発ドラマ地上波再放送

  7. 安室奈美恵の1994年からの歴代CM45本を一挙公開 AbemaTVの生放送特番 7

    安室奈美恵の1994年からの歴代CM45本を一挙公開 AbemaTVの生放送特番

  8. 平手友梨奈の「予測不可能」な生き様。初主演映画『響 -HIBIKI-』が公開 8

    平手友梨奈の「予測不可能」な生き様。初主演映画『響 -HIBIKI-』が公開

  9. 崎山蒼志が戸惑い混じりに語る、『日村がゆく』以降の喧騒の日々 9

    崎山蒼志が戸惑い混じりに語る、『日村がゆく』以降の喧騒の日々

  10. Amazon.co.jpが音楽イベントのストリーミング配信を開始。その狙いを訊く 10

    Amazon.co.jpが音楽イベントのストリーミング配信を開始。その狙いを訊く