特集 PR

柴咲コウにとっての音楽

柴咲コウにとっての音楽

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中慎一郎
2012/03/12

生きるってことに対しての思いを、わかりやすいけど奥深く書けるのがいいと思う。

―ニューシングルの“Strength”は大胆に展開する曲構成がまず印象的だし、<I wanna sing a song>っていう歌詞も耳に残りました。音楽活動10周年を迎えて、改めて音楽、歌に向き合おうっていう意欲の表れなのかなって。

柴咲:私の歌詞の書き方って、俯瞰というか客観的な感じなので、主観になれないところが課題だったりするんです。だからこの曲に関しても、私自身がそう思っているわけではないんですけど、そういう風に捉えてもらうのは全然構わないです。人に対してメッセージ的なことを書いても、結局自分に帰ってきて、後々自分が励まされたり、癒されたりするんで、それは得だなって思います(笑)。

―では、実際この曲の歌詞についてはどんなことを考えて書かれたのですか?

柴咲:最初に曲を聴いたときはすごくポジティブな曲だと思ったんですけど、ネアカな感じじゃなくて、少しずつ積み重ねて、やっと微笑めるような人っていうのが浮かんだんです。震災で傷ついた人もたくさんいて、そこからどう自分の人生を切り開いていくかっていうのは世間全体のテーマになっていたとも思うので、それも反映できればと思って書きました。

―この曲に限らず、柴咲さんの歌詞は陰影を含んだものが多いように思います。それを前提として、そこからどうするかっていう。

柴咲:それは性格ですね(笑)。ネアカな感じで書きたいんですけど、どうしてもその反対の面を考えちゃうんです。

―でも、それはさっきの「固定できない性格」っていうのと同じで、両方の側面があって普通だと思います。

柴咲:私にとってもそれがすごく自然ですね。明るく振舞ってる人がホントにそういうキャラクターだったとしたら、尊敬するし、憧れもするんですけど、人には見せない、1人で悶々と考えてる時間があったりするんじゃないかと思うと、それもさらに魅力的だし。そういう風に人のことを捉えてるところはありますね。

―カップリングの“もう、いないよ”では作曲もされていますが、作曲は今後さらにチャレンジしていきたいことのひとつですか?

柴咲コウ

柴咲:やりたいですけどね。でも飽き性だから、何をやっても、ちょっといいとこまでいくと止めちゃうんです(笑)。テニスとかもそうなんですけど、ちょっと手をつけて途中になってるものがたくさんあるので、それを30代でどう突き詰めていけるかっていうのは楽しめたらいいなって思ってます。

―でも、芝居と音楽は10年以上続いてるわけですよね。

柴咲:技術がいらなかったから(笑)。


―いやいや、誰でもできることではないですよ(笑)。

柴咲:言葉が好きっていうのはあるから、詞は考えなくても出てくるんですよね。だから、作詞でスランプになったことはなくて、いっぱい出てくる分、それをどう組み合わせるかっていう面ではもちろん考えるんですけど。でも、技術を持ってる人にはすごく憧れます。テニスで言ったら、サーブの打ち方とか、突き詰めればもっといいフォームがある。でも、それが嫌なんです。「自由にやらせてくれ」ってなっちゃって、そこから伸び悩んで止めるみたいな(笑)。

―でも、頭に浮かんだ言葉を歌詞にするっていうのは、技術も必要なんじゃないですか?

柴咲:前に他のアーティストさんに言われて嬉しかったのが、「未完成のよさがある」ってことなんですよね。例えば、五七五調の整ったものを作るのが全てじゃないし、むしろそれにははまらない、でもこの曲にははまるっていう、そういうニュアンスとか感覚はなくしたくないなって思いますね。

―柴咲さんにとっての、理想の歌詞ってどんな歌詞ですか?

柴咲:ちょっとスピリチュアルになっちゃうんですけど、生きるってことに対しての思い、生き方みたいなものを、小難しくなく、わかりやすいけど奥が深いっていう形で書けるのがいいと思うので、それはテーマとして根底にありますね。言葉ってすごく曖昧だし、その人の感覚でしかないから、無限に広がってるものだと思うんですけど、それでもそのときの自分なりの答えみたいなものは、ポイントとして作っていきたいと思ってるんです。

Page 4
前へ

リリース情報

柴咲コウ『Strength』

2012年3月14日発売
価格:1,575円(税込)
Universal / UPCH-89111

1. Strength
2. もう、いないよ
3. Strength -Instrumental-
[DVD収録内容]
・Strength -Music Video

柴咲コウ『Strength』
柴咲コウ
『Strength』通常盤(CD)

2012年3月14日発売
価格:1,260円(税込)
Universal / UPCH-80261

柴咲コウ『Strength』
柴咲コウ
『Kou Shibasaki Live Tour 2011 "CIRCLE & CYCLE" 2011.11.28 Tour Final @ NIPPON BUDOKAN』(DVD)

2012年3月14日発売
価格:4,980円(税込)
POBD-21006

柴咲コウ『Strength』
柴咲コウ
『Kou Shibasaki Live Tour 2011 "CIRCLE & CYCLE" 2011.11.28 Tour Final @ NIPPON BUDOKAN』(Blu-ray)

2012年3月14日発売
価格:5,980円(税込)
POXD-21006

[収録内容]
・パラレルワールド・リーディング
・愛の輪
・Graspin' all of it
・となり
・影
・EUPHORIA
・ゲノミクロニクル
・無形スピリット
・galaxias! / galaxias!
・CONNECTION / galaxias!
・Boys & Girls / galaxias!
・無形スピリット -Mugen Loop Remix- <DJ/TeddyLoid>
・JOY(by Jazzin'park)<DJ/栗原暁>
・ルージュの伝言(Unplugged)
・最愛(Unplugged)
・ミラーボール(Unplugged)(by 渡辺シュンスケ)
・月のしずく(Unplugged)
・泪月-oboro-
・アイネクライネ
・wish
・invitation
・よくある話 〜喪服の女編〜
・ラバソー 〜lover soul〜
・Focus
・フィロソフィア
-ENCORE-
・KISSして
・サヨナラブ
[特典映像]
・音楽談話 柴咲コウmeets高橋幸宏
[副音声]
・コメンタリー by 柴咲コウ×山口寛雄×ひぐちしょうこ

プロフィール

柴咲コウ

日本屈指の女優として数多くの作品に出演し、年末公開の映画『47Ronin』でハリウッド進出を果たす中、アーティストとしてもミリオンヒットを出すなど、精力的に活動を行っている。昨年9〜11月にかけて行われた全国ツアーでは初の日本武道館公演を敢行、11月にはDECO*27、TeddyLoidとの新ユニットgalaxias!として作品をリリースするなど、近年音楽活動が更に活発化。今年でデビュー10周年を迎え、5月には「Premium Live Tour 2012」の開催が決定。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

岩井勇気(ハライチ)『ひねくれとか言われても俺はただ自分が進みたい道を選んでるだけ』

ドリームマッチでの『醤油の魔人 塩の魔人』、ラジオで突如披露した推しキャラケロッピをテーマにしたEDM調楽曲『ダメダメケロッピ』など、音楽的な才能に注目が集まる岩井勇気。今回はミツカン「こなべっち」とタッグを組み、自らがマイクを取ってラップに挑戦。しかもこの動画、岩井がこれまでラジオや書籍の中で言及してきた、珪藻土のバスマットや、海苔、メゾネットタイプの部屋、クラウス・ノミなどのネタが詰まっていて、まさか岩井さんの自宅なのでは……? と隅々まで見てしまう。つぎはぜひ、自作のトラックとリリックによる曲が披露されることを待っています。(川浦)

  1. 秋山黄色×佐藤寛太対談 互いに認め合う「異常さ」、交わる遊び心 1

    秋山黄色×佐藤寛太対談 互いに認め合う「異常さ」、交わる遊び心

  2. 古田新太が振返る劇団☆新感線40年 演劇界に吹かせたエンタメの風 2

    古田新太が振返る劇団☆新感線40年 演劇界に吹かせたエンタメの風

  3. 青葉市子の新AL『アダンの風』詳細発表&原美術館でのライブ配信も 3

    青葉市子の新AL『アダンの風』詳細発表&原美術館でのライブ配信も

  4. 米津玄師と是枝裕和監督が初タッグ“カナリヤ”PV公開 蒔田彩珠らが出演 4

    米津玄師と是枝裕和監督が初タッグ“カナリヤ”PV公開 蒔田彩珠らが出演

  5. 角舘健悟の『未知との遭遇』たなかみさき編(後編) 5

    角舘健悟の『未知との遭遇』たなかみさき編(後編)

  6. 坂本龍一の過去ライブ映像が本日から3週にわたってYouTubeでプレミア公開 6

    坂本龍一の過去ライブ映像が本日から3週にわたってYouTubeでプレミア公開

  7. 三浦春馬主演、映画『天外者』五代友厚の「志」と「天外者」な部分を紹介 7

    三浦春馬主演、映画『天外者』五代友厚の「志」と「天外者」な部分を紹介

  8. 小沢健二が「手紙」を読み上げる生配信番組『キツネを追ってゆくんだよ』 8

    小沢健二が「手紙」を読み上げる生配信番組『キツネを追ってゆくんだよ』

  9. 『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』論評 自立と解放への戦い描く 9

    『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』論評 自立と解放への戦い描く

  10. 『あつ森』とジェラート ピケのコラボブック刊行 表紙は松岡茉優 10

    『あつ森』とジェラート ピケのコラボブック刊行 表紙は松岡茉優