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他人にはオススメしない方法 MOP of HEADインタビュー

他人にはオススメしない方法 MOP of HEADインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
2012/05/18

同期を一切使わずに、人力でハイテンションのダンスミュージックを鳴らす4人組、MOP of HEAD。昨年はフジロックの前夜祭に登場し、これから始まる宴を前に体力の有り余ったオーディエンスを熱狂させた彼らが、新作『UNCONTROL』を発表する。これまでそのパーソナリティについてはあまり語られてこなかったバンドだが、フロントマンのGeorgeはジャズピアノの世界でアカデミックな音楽を叩きこまれる一方で、野球部出身らしい負けず嫌いメンタリティも持ち合わせるなど、その人物像は実にユニーク。ドラマーの交代を経て、「UNCONTROL」なまま制作に向かった新作についてはもちろん、知られざるバンドの実体についても色々と語ってもらい、貴重なインタビューになったと思う。2年連続となるフジロックへの出演も決定、今年の夏もMOP of HEADから目が離せない。

自分の感覚を信じられなかったというか、僕の場合はセンスでどうにかなるタイプではないと思ったので、いろんなものをつくるためには、まず勉強しないとダメだなって。

―まず、MOP of HEADって一般的にはエレクトロの流れで出てきたバンドのイメージがあると思うんだけど、最初の成り立ちはそういうところとはちょっと違うんだよね?

George:そうですね。ちょうどJUSTICEとかKITSUNEとかが出てきて、バンドマンもエレクトロとかを聴くようになった時期と、自分たちがバンドを始めた時期が重なってたんですけど、そういう中でよりフィジカルな方向でバンドをやりたくて。ハードコアじゃないですけど、ロックバンドのスタンスで、ジャンルはエレクトロ寄りっていうとこでしたね。

Photo by Kyoko Hori
Photo by Kyoko Hori

―そもそも、Georgeくんが最初に触れた音楽はクラシックだったんですよね。

George:自分で始めたっていうよりは、やらされてたって感じなんですけどね。姉がピアノをやってたんで、そこに連れて行かれてみたいな感じで。

―いつ頃からやってたの?

George:3歳から始めて、でも高校に入って1回習いに行くのはやめて、坊主で野球やってました。父親が体育の先生なんで、今思えば父親に喜んでもらいたいっていうのが強かったのかなって。それまでは、音楽ばっかりだったんで。ただ、音楽を一生やっていくんだろうなって気持ちはあって、音楽系の大学に進んだんです。

―野球部だったんだ。イメージ的にはバスケって感じだけどね(笑)。

George:ここ2人(Georgeと菊池)は同じ高校の野球部だったんです。で、3年の夏で部活が終わって、大学受験のために改めてピアノを習い始めて。

―ずっとクラシックを?

George:最初はバイエルとかやってたんですけど、それが嫌になっちゃって、「ピアノ行ってくる」って言って、グローブ持っていくみたいな子供だったんですね。そういう中で、あるとき先生から「やりたい音楽とかないの?」って聞かれたんです。うちは両親がビートルズとかボブ・ディランが好きで、兄もマッドチェスターとか好きだったんで、そういうのも聴いてたから、「ビートルズが弾いてみたい」とかって言って。やる気のない生徒と思われてたんだろうけど、そこから段々先生とも打ち解けていって(笑)。で、小学6年生ぐらいでジャズを弾くようになって、このジャンルは相当面白いと思ったんで、大学でもジャズをやろうと。

―ジャズの自由度の高さみたいなところに惹かれたのかな?

George:小学校のときは自由な音楽だと思ったんですけど、大学で勉強するようになって、「これは難し過ぎる、全然自由じゃないぞ」と思ったんですよ。優秀な人が自由にできるだけで、そこにたどり着くまでにはものすごく大変だなって。僕の大学の師匠がDCPRGとかに参加してる坪口昌恭さんなんですけど、まずは「勉強しろ」って感じで、子供の頃の音楽が楽しいって感覚とはガラッと変わったんですよね。

―特にどんな部分で考え方が大きく変わった?

George:オリジナリティの前に、ピアノだったらピアノで、そのことを深く知っておかなきゃいけない。「感覚で曲を書きました」って言っても、何でこういうコード進行になってるかっていうのを、まず説明できないとダメだなって。全く理論がなくても、ものすごくいい曲を書く人もいると思うけど、自分の感覚を信じられなかったというか、僕の場合はセンスでどうにかなるタイプではないと思ったので、いろんなものをつくるためには、まず勉強しないとダメだなって。

―坪口さんもホントにいろんな活動をされてるけど、その核には基本の知識が間違いなくしっかりあるってことだよね。

George:自分の出会ったミュージシャンの中で一番すごいというか、音楽の種類を知ってるとかじゃなくて、「音楽」そのものを知ってる、音楽のやり方をわかってる人だなって。「これがミュージシャンだ」って印象がそのとき付いちゃって、自分の中でミュージシャンのハードルが一気に高くなりました(笑)。ただ、去年偶然DCPRGがフジロックに出てて、僕らも前夜祭出させてもらって、「こういうバンドやってます」って挨拶できたんです。Riddim SaunterのTA-1さんも坪口さんが師匠で、ちょうどフジロックに出てて、3人で会えたのはすごく嬉しかったですね。

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イベント情報

CINRA presents『exPoP!!!!! volume62』

2012年5月31日(木)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京都 渋谷 O-nest
出演:
虚弱。
KAGERO
Mop of Head
and more
料金:無料(2ドリンク別)
※ご予約の無い方は入場できない場合があります

リリース情報

Mop of Head『UNCONTROL』
Mop of Head
『UNCONTROL』

2012年5月9日タワーレコード限定発売
価格:1,500円(税込)
YNWA-6

1. Territory
2. Uncontrol
3. Planet Gig
4. Pele(from Cornelius)
5. Nagisa

プロフィール

MOP of HEAD

2006年に結成、ブレイクビーツ、ダブステップ、ドラムンベース、ハウスなどのクラブミュージックを生演奏で表現するバンドとして成長。「人間が限界の状況で奏でるループが生み出す歪み、そこから生まれる快感」を追求するべく、ライブでは同期系機材やループを一切使用しないスタイルをとっている。2011年には『FUJI ROCK FESTIVAL'11』の前夜祭に抜擢され、その後も『DIGITALISM JAPAN TOUR』のゲストアクトや『COUNTDOWN JAPAN 11/12』に連続で出演。また、国内のみならず海外からも注目あるめるなか、5月9日にタワーレコード限定EP『UNCONTROL』をリリース。

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