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椎名桔平が若者に告ぐ 「3年で諦めるのはまだ早い」

椎名桔平が若者に告ぐ 「3年で諦めるのはまだ早い」

インタビュー・テキスト
CINRA編集部
撮影:田中由起子
2013/04/04

60,000コンテンツ以上の音楽や映画が月額490円ですべて見放題の総合エンタメアプリ「UULA」。オリジナルドラマとして、椎名桔平主演のハードボイルドドラマ『RETURN』全8話が配信されている。監督・脚本を手がけるのは『わが母の記』が『モントリオール世界映画祭』で審査員特別グランプリを受賞した原田眞人監督。主演は、原田監督作品の常連である椎名桔平。借金の取り立てにきた暴力団・御殿川組の若社長をはずみで殺害したことから海外へと高飛びし、南米のカジノでクルピエを務めている主人公・古葉完治を演じる。金の力でカジノの女たちを日本に連れ帰っている実業家・狭土萬正の暗殺命令を下された古葉が、震災後の日本で、ヤクザや闇組織の人間たちと追いつ追われつのバトルを繰り広げる物語だ。

今回のインタビューでは、椎名がドラマの領域を超えた劇映画さながらの本作の魅力を語ると共に、自らの無名時代について回想してくれた。俳優としてのブレイクが30歳目前と遅咲きだった椎名が、無名時代の自分自身に与えた10年という猶予期間。夢を追うクリエイターを鼓舞するかのような内容となった。

映画は挑発的な題材を扱うことのできる媒体だから、現代日本が抱えている問題を描くことに違和感はなかった。

―『RETURN』は「UULA」発のオリジナルドラマ作品ですが、映画監督の原田眞人監督が監督と脚本を担っているんですよね?

椎名:そうです。スタッフも原田組なので、普段の映画製作と同じ布陣でした。だから役者としては、ドラマというよりも映画を撮っているような意識でいましたね。

―震災後の日本を舞台にしているだけに、劇中には社会風刺が盛り込まれたセリフが出てきます。ドラマ作品としてはかなり挑発的ですよね?

椎名:最初にいただいた脚本には社会風刺に関することは書いていなくて、稿を重ねていく中で突然入ってきたんです。でも映画は挑発的な題材をあえて扱っていくような媒体だと思うので、現代日本が抱える問題を描くことに違和感はありませんでした。これが民放のドラマだと、変なプレッシャーを感じてしまいますけど……(笑)。

椎名桔平
椎名桔平

―原田監督の作品に出演するのは、今回で4度目ですよね。

椎名:原田監督と初めてご一緒させていただいたのは、映画『金融腐蝕列島 呪縛』(1999)。それまでの僕はアウトロー路線のキャラクターを演じることが多かったのですが、そのときはエリートサラリーマン役で、役者としての幅を広げてもらいました。その後は映画『突入せよ!「あさま山荘」事件』(2002)や映画『魍魎の匣』(2007)に参加させていただきました。ただ、主演として長い時間を原田監督と一緒に過ごすというのは今回が初めてでしたね。

―同じ監督と複数の作品で組む際のメリットはありますか?

椎名:過去に3度ご一緒しているので、現場での理解度は高かったと思いますね。原田監督の表情や少しの言葉から、どういったものを欲しがっているのかわかるというか。

―その一方で椎名さんに対する原田監督の期待値も高いわけですよね? 俳優として前回以上のものを出さないといけないという責任もあるのでは。

椎名:役者として仕事をご一緒する以上、監督の世界観を理解した上で、ベストの芝居をし続けなければいけないという思いは常にあります。それに、今回は出演者の中で、原田組のテイストを知っている人間という立場だったので、現場を引っ張っていこうという気持ちがありました。プレッシャーもありましたが、モチベーション高く製作に関わることができました。

―この作品は「UULA」での配信ですが、原田監督が「若者を映画好きにするための新たな戦略」という意気込みでメガホンを取っているだけあって、すごくクオリティーが高いですよね。こういった作品がスマートフォンで手軽に観られるのは贅沢なことだと思うのですが、椎名さんは映画や音楽が見放題のサービスに関して、どのような考えをお持ちでしょうか?

椎名:決定的にコストが安いので、利用者にとってすごくメリットがありますよね。レンタルするよりも断然お得だし、つまらない作品だったら、途中で観るのをやめてまた別の作品を観ることもできるじゃないですか?

―製作側の椎名さんからそのようなお話がうかがえるとは思っていませんでした!

椎名:自分の感性に合った作品に出会うためには、数多く観る必要がありますよね。そういった意味で、こういったサービスは楽しみです。もちろん、製作側は一所懸命作ってるので、『RETURN』は最初から最後まで観ていただきたいですけど……(笑)。

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作品情報

『RETURN』

監督・脚本:原田眞人
主題歌:m-flo“CHANCE”
出演:
椎名桔平
水川あさみ
山本裕典
キムラ緑子
山路和弘
田中泯
高島政宏
土屋アンナ

製品情報

『UULA』

60,000コンテンツ以上の映画・音楽が全て見放題の総合エンタメアプリ、iTunes App Store、Google Playで販売中
価格:無料
※コンテンツ視聴には定額料金490円が別途必要
まずはオフィシャルウェブサイト、またはソフトバンク店頭で会員登録

プロフィール

椎名桔平

1964年7月14日、三重県出身。石井隆監督による1993年の映画『ヌードの夜』で注目を集め、『夜がまた来る』『GONIN』『黒の天使 Vol.1』など石井監督作品に続けて出演。原田眞人監督の映画『金融腐食列島 呪縛』では、日本映画アカデミー賞助演男優賞など、数多くの賞を受賞し、実力派俳優としての地位を確立する。テレビドラマ「Age35、恋しくて」「スウィートシーズン」「アンティーク〜西洋骨董洋菓子店〜」「警官の血」「銭ゲバ」などに出演、舞台俳優としても活躍中。フジテレビ系ドラマ「謎解きはディナーのあとで」ではコミカルな演技で新境地を開拓し、2013年8月3日には劇場版が公開される。

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