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勝井祐二(ROVO)×スティーブ・ヒレッジ(System 7)対談

勝井祐二(ROVO)×スティーブ・ヒレッジ(System 7)対談

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中一人
2013/09/18
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日本を代表するサイケデリックアクト・ROVOと、テクノミュージックの先駆者・System 7のコラボレーションプロジェクト「Phoenix Rising」が、いよいよ世界へと羽ばたこうとしている。そもそもこのプロジェクトは、System 7が手塚治虫の『火の鳥』を題材としたアルバム『Phoenix』を2007年に発表していたことを発端とし、勝井祐二が長年のファンだったスティーブ・ヒレッジ(System 7)との交流を深めていく中で、アイデアが浮上してきたものである。そして、2011年に起こった震災を機に、このプロジェクトはより大きな意味を持つようになったのだ。お互いの曲をそれぞれカバー、リミックスし合った『Phoenix Rising』を震災から7か月後に発表すると、続いて両者が合体したバンドによるツアーを実施。そこで得た手応えを基に、じっくりと時間をかけて制作されたのが、今回リリースされる『Phoenix Rising LP』である。ライブバンドとしてのROVOの魅力と、ダンスミュージックとしてのSystem 7の魅力が融合して生まれた、まったく新しいサイケデリックミュージックが、ここに鳴っている。

そしてこのアルバムは海外でのリリースが決定し、秋にはアジアツアー、来春にはヨーロッパツアーが行われることも既に決定している。そう、「Phoenix Rising」というテーマには、もちろん日本が震災から再生していくという意味が込められているが、このプロジェクトの持つ意味合いはそこだけにとどまるものではない。どこかその価値が軽くなってしまった音楽の、本来持っていた興奮と喜びを取り戻そうとする試みであり、争いの絶えない世界の枠組み、疲弊したシステムをも再生させようという、大きな意志ともきっと結びつくものであるはずだ。この音楽が海外で鳴らされたとき、果たしてどんな反応が巻き起こるのだろう? 『フジロック』で、野音で、ROVOが作り上げてきたあの空間が、世界中で作られるのかと思うと、今から胸が高鳴ってくる。

今回やったことっていうのは、本当に新しいことだと思う。(スティーブ)

―2011年の『Phoenix Rising』リリースの際、ミケット(・ジローディ / System 7)も交えて三人で対談をしていただいたときに、勝井さんが「『Phoenix Rising』もひとつの通過点になっていくと思うんです」とおっしゃっていたのをよく覚えています。まさに、あれが通過点となって、遂にコラボレーションアルバムが完成しましたね。

勝井:あのEPって、日本でしか発売されてないんですね。海外で出すときは、本格的に一緒に作ったアルバムを出すべきだろうっていうのはそのときから思ってました。ただ変な話、EPを日本で出した後のツアーが上手くいかなかったら、その先はないじゃないですか? そこは企画ありきではないので。だから、ちゃんと上手くつながれば、「ひとつの通過点になっていく」っていう考えでしたね。

―逆に言えば、『Phoenix Rising』のリリース後に行われたツアーが、それだけ手応えのあるものだったということですよね。

スティーブ:そもそも、プログラミングされたダンスミュージックと、生のバンドのライブ演奏を一緒にやるっていうこと自体、すごくユニークだったんだ。そういうときって、普通はクリックに合わせて演奏するんだけど、僕らはドラムの音にみんなが合わせて、それで完全にシンクロしてた。1980年代の後半からSystem 7はダンスミュージックと関わってきたけど、その中で自分のギタープレイを前面に押し出す(スティーブはもともとギタリストとして高名で、伝説のプログレバンドGONGのメンバーだった)ことっていうのは、どうしても難しかったんだ。昔からのファンは「もっとギターを弾いてくれ」って言ってくるから、GONGやスティーブ・ヒレッジ・バンドとしてやったりもしたんだけど、自分の中ではそれでも満足できてなくて、もっとやり方があるんじゃないかと思ってたんだ。

左から:スティーブ・ヒレッジ(System 7)、勝井祐二(ROVO)
左から:スティーブ・ヒレッジ(System 7)、勝井祐二(ROVO)

―それをROVOとの合同ツアーで成し遂げることができたと。

スティーブ:自分は音楽人生の中で常に新しいことをしていきたいし、次のステップに進みたいっていう欲求が常にあるから、GONGを再結成したときも、昔のGONGをそのままやるんじゃなくて、新しいことをしたかった。でも『2032』(2009年発表)を作ったときも「新しいことをやった」とは言い切れない部分があったんだ。でも今回やったことっていうのは、本当に新しいことだと思う。ダンスミュージックのプロデューサーとしても、ギタープレイヤーとしても、自分がやりたかったことができて、すごく満足してる。

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イベント情報

『ROVO and System 7合体LIVEツアー「Phoenix Rising」Asia Tour 2013』

2013年11月15日(土)OPEN 19:00 / START 20:00
会場:愛知県 名古屋 今池ボトムライン
出演:ROVO and System 7
料金:前売4,800円 当日5,800円(共にドリンク別)

2013年11月17日(日)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:大阪府 心斎橋 BIGCAT
出演:ROVO and System 7
料金:前売4,800円 当日5,800円(共にドリンク別)

2013年11月24日(日)OPEN 17:00 / START 18:00
会場:東京都 新木場 STUDIO COAST
出演:ROVO and System 7
料金:前売5,000円 当日6,000円(共にドリンク別)

2013年11月29日(金)
会場:台湾 台北 Legacy
出演:ROVO and System 7

『「Phoenix Rising」Europe Tour 2014』

2014年3月7日(金)
会場:イギリス マンチェスター The Ritz

2014年3月8日(土)
会場:イギリス ロンドン O2 Shepherds Bush Empire

2014年3月13日(木)
会場:オランダ アムステルダム Melkweg The Max

リリース情報

ROVO&SYSTEM 7<br>
『Phoenix Rising LP』(CD)
ROVO&SYSTEM 7
『Phoenix Rising LP』(CD)

2013年9月18日発売
価格:2,730円(税込)
wonderground music / WRCD-66

1. Hinotori
2. Love for the Phoenix
3. Meeting of the Spirits
4. Cisco (Phoenix Rising Version)
5. Unbroken
6. Sino Dub (Phoenix Rising Version)
7. Unseen Onsen

プロフィール

ROVO(ろぼ)

「何か宇宙っぽい、でっかい音楽をやろう」と、勝井祐二と山本精一を中心に結成。バンドサウンドによるダンスミュージックシーンの先駆者として、シーンを牽引してきた。驚異のツインドラムから叩き出される強靱なグルーヴを核に、6人の鬼神が創り出す音宇宙。音と光、時間と空間が溶け合った異次元時空のなか、どこまでも昇りつめていく非日常LIVEは、ROVOでしか体験できない。国内外で幅広い音楽ファンから絶大な信頼と熱狂的な人気を集める、唯一無二のダンスミュージックバンド。

プロフィール

SYSTEM7(しすてむ せぶん)

SYSTEM 7はスティーブ・ヒレッジ(Steve Hillage)とミケット・ジローディ(Miquette Giraudy)の2人組ユニットで、前身である伝説のプログレバンドGONG時代から数えると、2人のキャリアは40年にもおよぶ。SYSTEM 7名義では7枚のアルバムをリリース、エレクトリックギターをフィーチャーしたサイケデリックなテクノサウンドでオリジナルなハーモニーを奏で続けている。

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