特集 PR

服を作るパンクな音楽家 PLASTICZOOMSインタビュー

服を作るパンクな音楽家 PLASTICZOOMSインタビュー

インタビュー・テキスト
渡辺裕也
撮影:豊島望
2013/10/02

パンクの攻撃性とゴシックの耽美なムードを備えたエッジーな音楽性はもちろん、そのサウンドと符合するような洗練されたビジュアルでも注目を集めるバンド、PLASTICZOOMS。彼らの前作『STARBOW』からおよそ2年半ぶりとなるアルバム『CRITICAL FACTOR』が届いた。作詞作曲を手がけるフロントマンSHO ASAKAWAの美的感覚をダイレクトに反映しつつ、新作はこれまでよりもバンドアンサンブルの有機的なグルーヴにフォーカスした内容で、メンバー個々の手によるフレージングも際立って聴こえてくる。彼らが一枚岩のバンドとして実力を磨いてきたことがうかがえる会心のサードアルバムだ。

さて、その新作についての話はもちろん気になるところだが、今回のインタビューはそことはまた違ったアングルからもこのバンドに迫ってみることにした。というのも、繰り返しになってしまうが、彼らにとってはサウンド面だけでなく、SHOの手がけるビジュアル面がとても重要なのだ。実際、彼は自ら運営するブランド「VENUS ECCENTRIC」でハンドメイドのアクセサリーなどを展開しているほか、気鋭のデザイナーが牽引するブランド「Shinya yamaguchi」とのコラボレーションを実現させるなど、SHOの才能はファッションの方面でも輝きを放っている。果たして彼のセンスとバイタリティーはどんなところから生まれたのか。彼が多感な時期を迎えていた10代の頃から、ゆっくりと紐解いていきたい。

ヴィヴィアン・ウエストウッドとマルコム・マクラーレンが仕掛けたパンクは、音楽とビジュアルのインパクトが対等だった。

―今日はSHOさんというアーティスト個人に迫りたいと思っています。そもそもSHOさんが最初に感化されたものは何だったのでしょう?

SHO:僕のスタイルの基盤ができたのは、中学1年の頃です。パンクロックに初めて触れたのがその頃なので。

SHO ASAKAWA(PLASTICZOOMS)
SHO ASAKAWA(PLASTICZOOMS)

―それは初期パンクのことですか? それともリアルタイムで出会ったもの?

SHO:70年代パンクですね。ヴィヴィアン・ウエストウッドとマルコム・マクラーレンが仕掛けた世界観に触れてから(二人はパンクをコンセプトにしたファッションを発表し、Sex Pistolsをプロデュースした)、もうそれがすべてになったというか。僕が作る世界観のお手本。あの頃のパンクは、音楽とビジュアルのインパクトが対等だったと思うんです。

―SHOさんにとってパンクは、音楽と同じくらいにビジュアル面が重要だったんですね。

SHO:もはやそれ以外には興味がないくらいに重要ですね。例えば、僕は音楽しか感じられないアーティストには全然惹かれないんです。ファッションだけのアーティストも同じ。


―なるほど。では、何をきっかけにして70年代パンクと出会ったんですか。

SHO:きっかけはデニス・モリスが撮ったSex Pistolsの写真です。『BOON』という雑誌にこのくらいのサイズ(直径2〜3センチの四角を指先で作って)で載っていて。

―ファッション誌ですね。僕もよく読んでました。

SHO:小学生の頃はヒップホップが大好きで、『BOON』にはそのあたりのストリートカルチャーがよく載ってたんですけど、あるときガーゼシャツを着てドクロマイクで叫んでいるボーカルのジョニー・ロットンの写真が白黒で載っていて。100字もないくらいの小さな記事だったんですけど、Sex Pistolsと書いてあって、「何だこれは?」と思ったんですよね。そこからブート盤を借りて、中に入ってたインナースリーブのコピーを見て、「かっこいい! これだ!」と思って。それまでのダボダボの服は全部捨てて、すぐに髪の毛を短く切って、次の休みにボンテージパンツを買いに行ってました(笑)。

―1枚の小さな写真に触発されて、すぐに服装も変えたんですね。

SHO:今となってはヒップホップも大好きなんですけど、そのときはもう、「今までやってきたことはぜんぶダサかったんだ」と思いましたから(笑)。The Beatlesもダサいと思っちゃうくらいでした。それくらい自分の感覚的にフィットしたというか、そのときに欲しかった刺激がすべて、そこにあったんだと思います。

Page 1
次へ

イベント情報

『PLASTICZOOMS × Lillies and Remains presents BODY -PLASTICZOOMS「CRITICAL FACTOR」Release Tour-』

2013年12月8日(日)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:宮城県 仙台 enn 2nd

2013年12月15日(日)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:愛知県 名古屋 APOLLO THEATER

2013年12月16日(月)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:大阪府 大阪 CONPASS

2013年12月19日(木)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京都 渋谷 clubasia

料金:各公演 前売3,300円 当日3,800円(共にドリンク別)

PLASTICZOOMS PRESENTS『DIE KUSSE #4』

2014年1月26日(日)OPEN 17:00 / START 18:00
会場:東京都 代官山 UNIT
料金:前売3,000円 当日3,500円(共にドリンク別)

リリース情報

PLASTICZOOMS<br>
『CRITICAL FACTOR』(CD)
PLASTICZOOMS
『CRITICAL FACTOR』(CD)

2013年10月2日発売
価格:2,500円(税込)
felicity / cap-183 / PECF-1080

1. MONOCHROME
2. RAVEN
3. MANIAC
4. P A R A D E
5. SAKURA
6. RUBBERS
7. A V△W
8. CRACK
9. LIVE IN THE MIDDLE OF SADNESS
10. BYE.BYE. (feat. MASUHISA NAKAMURA PIANO VERSION)

プロフィール

PLASTICZOOMS(ぷらすてぃっくずーむす)

音楽業界のみならずファッション界からも人気を集め、海外にもコアなファンを持つPLASTICZOOMS。前作2cdアルバム『STARBOW』発売以降、自身のブランドからフレグランス、ネックレス等のファッションアイテム、そして音楽=ファッションの価値観でリリースされた3枚のライブ会場限定CDシングル、7inchシングルを経て、新体制による3rdアルバム『CRITICAL FACTOR』をリリース。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

Wanna-Gonna“それから”

濱口竜介監督作や『21世紀の女の子』に参加する女優・小川あんが主演を務めたWanna-Gonna“それから”MV。脆く小さな記憶が、花やセーターの何気ないシルエットに沿って瞬くような印象を受ける。撮影が行われたのは、2020年に向けて取り壊しが決まっているという浅倉奏監督の部屋。(井戸沼)

  1. FINAL SPANK HAPPYが示す「新男女関係」 結成半年を振り返る 1

    FINAL SPANK HAPPYが示す「新男女関係」 結成半年を振り返る

  2. 桂正和原作『I”s』磯崎泉役は萩原みのり、主人公にアプローチする後輩役 2

    桂正和原作『I”s』磯崎泉役は萩原みのり、主人公にアプローチする後輩役

  3. ジャニー喜多川製作総指揮、東西ジャニーズJr.が集結 『映画 少年たち』 3

    ジャニー喜多川製作総指揮、東西ジャニーズJr.が集結 『映画 少年たち』

  4. 小出祐介が問題提起、日本語ポップスにおける「歌詞の曖昧さ」 4

    小出祐介が問題提起、日本語ポップスにおける「歌詞の曖昧さ」

  5. 遠藤ミチロウが膵臓がんを公表、現在は自宅療養中 5

    遠藤ミチロウが膵臓がんを公表、現在は自宅療養中

  6. 映画『空母いぶき』追加キャストに佐藤浩市、村上淳、玉木宏、戸次重幸ら 6

    映画『空母いぶき』追加キャストに佐藤浩市、村上淳、玉木宏、戸次重幸ら

  7. 『紅白歌合戦』会見にあいみょん、DAOKO、YOSHIKI、キンプリ、刀剣男子ら 7

    『紅白歌合戦』会見にあいみょん、DAOKO、YOSHIKI、キンプリ、刀剣男子ら

  8. 太賀に森崎ウィンらが寄り添う『母さんがどんなに僕を嫌いでも』本編映像 8

    太賀に森崎ウィンらが寄り添う『母さんがどんなに僕を嫌いでも』本編映像

  9. 新宿爆音映画祭に『ボヘミアン・ラプソディ』『バッド・ジーニアス』など 9

    新宿爆音映画祭に『ボヘミアン・ラプソディ』『バッド・ジーニアス』など

  10. Hi-STANDARD元スタッフによる『SOUNDS LIKE SHIT』レビュー 10

    Hi-STANDARD元スタッフによる『SOUNDS LIKE SHIT』レビュー