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GORO GOLOが作る、人を集める磁場の力

GORO GOLOが作る、人を集める磁場の力

インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:野村由芽
2014/01/06

常に前例のない型破りなアイデアで都内インディーシーンを盛り上げている音楽制作集団「音楽前夜社」。でぶコーネリアスの藤田千秋がボーカルをつとめるバンド・ジャポニカソングサンバンチや、MAHOΩ(マホー)といったバンドの音源も手がけるなど、レーベルでもなく、バンドが所属しているわけでもなく、「自由に音楽を創作・表現するための場所」として2008年にスタートした彼らの活動は目が離せない。

そんな音楽前夜社の首謀者、スガナミユウ率いるバンドGORO GOLOが、実に12年ぶりとなる2ndアルバム『Golden Rookie, Goes Loose』をリリースする。パンクやジャズ、ファンクといった音楽スタイルを貪欲に取り込んだサウンドは、まるでジョー・ストラマーがスウィングジャズバンドでシャウトしているような荒々しいエネルギーに満ちている。高校時代からの音楽仲間であり、GORO GOLOの鍵盤を担当するしいねはるかにも加わってもらって、バンドのこと、そして音楽前夜社のことなどをたっぷりと話してもらい、人を引き寄せる彼らの魅力に迫った。

「勝ち負け」の世界から抜け出したくて音楽を始めたけど、あえてそこに勝敗のルールを持ち込むことで、自分たちがやりたいことが研ぎ澄まされるんです。(スガナミ)

―いきなりですが、スガナミさんが率いる「音楽前夜社」が企画している、『ステゴロ』というトーナメントについて聞かせてください。バンドとバンドが向かい合わせになり、まるでヒップホップの『UMB』(ULTIMATE MC BATTLE)のようにガチンコ対決で勝敗を決めるイベントですが、これをバンドに取り入れるのがすごく面白いと思いました。

スガナミ(Vo):『ステゴロ』には「素手の喧嘩」という意味があるのですが、まさに『UMB』のようなことを、バンドでできたらいいなと思って始めたんですよね。バンドがお互いに向かい合って1曲ずつ演奏して、お客さんの拍手で勝敗を決めるという。

―そもそもは何がきっかけで始まったのですか?

スガナミ:Twitterで友達のバンドと口論になったんです。友達は、「表現が音楽的になっていくと、本質が損なわれる」ってことを訴えていたんですけど、僕は、「確かに、そこで失われるものがあるっていうのもわかるけど、音楽的な表現と本質の両方を維持していくこともできるんじゃない?」ていう具合に反論して、ものすごい喧嘩に発展して。そこから「じゃあ音楽で決着つけよう!」ってことになったのがきっかけです。

―それって本当に有意義な喧嘩の発展方法ですよね!

スガナミ:相手は生粋のパンクバンドで、僕たちGORO GOLOはパンクのマインドも大切にしつつ、いろいろな音楽的要素を入れたいというバンドなので、やり方が違う。そこを、あえてぶつけてみたときにどうなるのかを単純に見てみたかったんですよね。

スガナミユウ
スガナミユウ

―対決の結果はどうなったんですか?

スガナミ:結局サドンデスを2回やっても勝敗が決まらなくて、最後はジャンケンで決着をつけるっていう情けない終わり方に……。しかも、相手のバンドがパンクの「パー」、僕がグルーヴの「グー」を出して負けるっていう悔しい結末でした(笑)。

―(笑)。そのバンドとその後の関係はどうなりましたか?

スガナミ:大親友になりました(笑)。お客さんにも大好評だったので、「これ、トーナメント戦でやったら面白いな」って思ったんです。

―でも、そうやってシビアに勝ち負けが決まる場って、バンドにとってはキツいですけど学ぶことも多そうですね。

スガナミ:めちゃめちゃありますね。僕たちバンドマンって、そもそも「勝ち負け」の世界から抜け出したくて音楽を始めたわけじゃないですか。だけど、あえてそこに勝敗のルールを持ち込むことで、本質に迫れるというか、自分たちがやりたいことが研ぎ澄まされるんです。終わってからも、参加バンドと1か月は『ステゴロ』の話ばかりしてますね。

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リリース情報

GORO GOLO<br>
『Golden Rookie, Goes Loose』(CD)
GORO GOLO
『Golden Rookie, Goes Loose』(CD)

2014年1月8日発売
価格:2,000円(税込)
PCD-18762

1. Theme#5
2. Back to dance floor
3. More Japanisch
4. MONKEY SHOW
5. Theme#4
6. Midnight Hour
7. Blues Re:
8. GOD SAVE THE DANCING QUEEN
9. Say goodbye, Say yeah
10. One more time

プロフィール

GORO GOLO(ごろごろ)

音楽制作集団「音楽前夜社」主宰者スガナミユウ、太田忠志、きむらかずみ、しいねはるか、matによるダンス・ソウル・パンク・バンド。2000年初頭に西荻WATTSを中心に活動をするも、02年にアルバムを一枚残し、活動休止へ。その後、個々の活動を経て再結成されたバンドは昨年7インチをかつての古巣STIFFEENと音楽前夜社のダブル・ネームでリリース、そしてこの度1月8日に2nd『Golden Rookie, Goes Loose』を発売する。

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