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ネット3世代が紡ぐ「新しい物語」 fhanaインタビュー

ネット3世代が紡ぐ「新しい物語」 fhanaインタビュー

撮影:永峰拓也
2014/05/13
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バンドシーンに属しながらも、いち早くネットでの楽曲発表を行ってきた佐藤純一を中心に、ニコニコ動画でボカロPとしても活動してきたyuxuki waga、ネットレーベルから作品を発表してきたkevin mitsunagaの「ネット3世代」で結成され、後にメインボーカルとしてtowanaが加入する形で4人組のユニットとなったfhana。ネットを通じて知り合い、2.5Dで初めて全員が対面、その後メイド喫茶へ行って、ビジュアルノベル『CLANNAD』の話で意気投合したという、何とも「今っぽい」エピソードを持つ彼ら。『CLANNAD』に通じる泣ける世界観、ピュアなセンチメンタルを核とした楽曲は既に高く評価され、これまでに発表した3枚のシングルはすべてアニメのテーマ曲となり、最新シングル『いつかの、いくつかのきみとのせかい』も、TBSのアニメ『僕らはみんな河合荘』のオープニングテーマに起用されている。

彼らが共通のフェイバリットに挙げるSUPERCARの元メンバーである中村弘二とフルカワミキによるLAMAもそうだが、かつては結び付かなかったであろう面々が、ネットなどの力もあって一堂に会し、新たな価値観を作り上げていくということが、今さまざまな場所で起こりつつある。fhanaもまたメンバーそれぞれが刺激し合い、これからきっと新しい物語を紡いでいくに違いない。インタビュー当日は都合により佐藤の到着が遅れ、前半はyuxuki、kevin、towanaの3人との対話になったのだが、それが結果的に「ネット3世代」であることの面白味を、よりわかりやすく浮かび上がらせることになったと思う。

(佐藤が)今ここにいないと、子供たちが頑張ってるみたいな感覚なんです(笑)(towana)

―fhanaの面白さはまず「ネット3世代」というところだと思うんですけど、違う世代の人たちが一緒に一つのものを作ることについて、自分たちではどう感じていますか?

yuxuki(Gt):やっぱり考え方も違うし、聴く音楽のジャンルも違うし、引っ張ってくるリファレンスも違うので、3世代分かれてるなって感じますね。でもその分毎回曲にいろんな要素が入って、幅が広がるんですよね。

yuxuki waga
yuxuki waga

―三人から見て、佐藤さんとの違いはどんな部分に感じますか?

yuxuki:Skypeで佐藤さんと「こんな音楽いいっすよ」って話をしながら作業してたりするんですけど、しゃべりながら佐藤さんが曲を作って、それを聴かせてもらうと、話の中で出てきた何十ってバンドのエッセンスが全部組み込まれてるんですよ。

kevin(PC,Sampler):佐藤さんはyuxukiさんがお勧めした曲とか、外からの影響を自分の中に取り込んで、ポンって新しいものを出してくるタイプの人だと思います。

―それって、渋谷系を通ってる人ならではの編集感覚なんだろうなあ。

kevin:ああ、そうかもしれないですね。佐藤さん、渋谷系大好きですもんね。

yuxuki:渋谷系の話も微妙に世代が分かれて(笑)、佐藤さんはフリッパーズとかが好きで、僕はCymbalsとかが好きなんですよ。

kevin:それでもって、僕はCORNELIUSにどハマりしてるっていう(笑)。

―その3世代感はわかりやすいね(笑)。towanaさんから見て、佐藤さんとの違いをどんな風に感じますか?

towana(Vo):私たちは自分のことをがむしゃらにやってる感じなんですけど、佐藤さんは俯瞰してるところがあって、曲も作ってるけど、それよりもっと上の視点から、私たちとか、曲を聴いてくれる人たちとか、すべてを見てる感じがします。

kevin:提督ですね(笑)。

towana:だから今ここにいないと、子供たちが頑張ってるみたいな感覚なんです(笑)。

左から:towana、kevin mitsunaga
左から:towana、kevin mitsunaga

作りたい音が全部パソコンで作れることに気づいてから、電子音楽にグイグイ入っていって、一人の世界が楽しくなっていったんです。(kevin)

―kevinくんから見て、yuxukiくんやtowanaさんの世代との差は感じますか?

kevin:いい意味で、そんなには感じないですね。聴いてきた音楽とかで差を感じることはありますけど、普段一緒にいて、「年齢違うからノリ合わない」みたいに感じることは一切ないです。

towana:この三人は年も近いからね。佐藤さんはちょっと上だけど(笑)。

yuxuki:大学4年生と1年生ぐらいな感じ。

kevin:そう、そのぐらいの後輩感です(笑)。

―じゃあ、yuxukiくんやtowanaさんから見たkevinくんはどう?

yuxuki:僕は若いなあと思います。曲の話からプライベートなことまで、いろんな相談を聞いたりもしてるんで(笑)。

kevin:周りに人生の先輩がたくさんいるんで、何でも相談するんです。それこそ、「服買おうと思うんですけど」とかも(笑)。

kevin mitsunaga

towana:基本的に、年上に可愛がられるタイプなんです。

―わかる。まだ会ってから15分ぐらいだけど(笑)。

kevin:高校生ぐらいのときから、基本的に付き合いのある人は年上が多かったんですよね。

―ネットレーベルの世界には、もちろん同世代もいるだろうけど、年上もいっぱいいるだろうしね。

kevin:そうですね。高校生の頃はバンドをやってたんですけど、ライブをやると、大体自分たちが一番若いバンドで、年上の対バンの人たちとご飯行ったりもして。

―基本的に社交性があるんだろうね。逆に言えば、そういう人がバンドからネットに移行していったのがちょっと不思議な気もするけど。

kevin:自分で楽器を弾くことをしばらくやってたんですけど、作りたい音が全部パソコンで作れることに気づいてから、電子音楽にグイグイ入っていって、一人の世界が楽しくなっていったんです。それで、一時期バンドからは遠ざかってたんですけど、3年前ぐらいに今のメンバーと出会って、人とやるのが楽しいって時期にまた突入した感じなんです。

―yuxukiくんはバンドとボカロと、これまでどういう変遷があったの?

yuxuki:もともとバンドしかやってなかったんですけど、たまたまボカロを知って、意外と自分一人で作るのも面白いなと思って。ただそれも結局は、s10rw(ストロウ。yuxukiも中心メンバーになっているインターネット発の総合クリエイティブサークル)の中で切磋琢磨するのが楽しかったんだと思うんです。結局s10rwのメンバーでバンドもやりましたし、根本的にはバンドとか、みんなでやるのが好きなんだと思います。

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リリース情報

fhana<br>
『いつかの、いくつかのきみとのせかい』(CD)
fhana
『いつかの、いくつかのきみとのせかい』(CD)

2014年4月30日(水)発売
価格:1,404円(税込)
LACM-14228

1. いつかの、いくつかのきみとのせかい
2. ARE YOU SLEEPING?
3. いつかの、いくつかのきみとのせかい(Galileo Galilei "dog bass" Remix)
4. いつかの、いくつかのきみとのせかい - Instrumental -
5. ARE YOU SLEEPING? - Instrumental -

プロフィール

fhana(ふぁな)

“FLEET”としてYouTubeやMySpace時代到来前よりインターネットを拠点に楽曲を発表、メジャーからも音源をリリースしてきた佐藤純一、クリエイティブサークル”s10rw”を立ち上げ、ニコニコ動画ではVOCALOIDをメインボーカルに据えて楽曲を発表しているyuxuki waga、そしてネットレーベルシーンから登場したエレクトロニカユニット”Leggysalad”のkevin mitsunagaという、サウンド・プロデューサー3名で結成。2012年秋には、ゲスト・ボーカルだったtowanaが正式メンバーとして加入し、4人体制へ。2013年夏、TVアニメ「有頂天家族」のED主題歌『ケセラセラ』でメジャーデビュー。2013年秋にはTVアニメ「ぎんぎつね」のOP主題歌『tiny lamp』を、2014年冬にはTVアニメ「ウィッチクラフトワークス」のOP主題歌『divine intervention』を担当。2014年4月30日には、TVアニメ「僕らはみんな河合荘」OP『いつかの、いくつかのきみとのせかい』をリリース。<

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