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これが東京の現在地、吉田ヨウヘイgroupが生んだ真のデビュー作

これが東京の現在地、吉田ヨウヘイgroupが生んだ真のデビュー作

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:野村由芽

改めて言うまでもないかもしれないが、今の東京のインディーシーンは本当に面白い。今年の4月20日に、青山月見ル君想フで行われたイベント『20140420』。森は生きている、ayU tokiO、失敗しない生き方、peno、ROTH BART BARON、吉田ヨウヘイgroupという気鋭の6組が出演し、ちょっとしたフェス状態の場内は、「ここが世界の最先端」とでも言いたげな、決して派手ではないが、確かな熱量に満ちていた。そして、イベントでトリを務めた吉田ヨウヘイgroupは、間違いなくその中心に位置している。

昨年発表した初の全国流通盤『From Now On』が話題を呼ぶも、その後メンバーが大幅に入れ替わり、新しいラインナップで作り上げた新作『Smart Citizen』。森は生きているやROTH BART BARONのメンバーの参加も話題だが、あくまで日本語のロック / ポップスでありながら、ジャズの要素が織り交ぜられた音楽性に、フルートやファゴットを担当する新メンバーによって、クラシカルな要素も加わった本作は、バンドとしての吉田ヨウヘイgroupの真のデビュー作だと言っていいだろう。また、もともとリスナー気質が強いメンバーが集まった年の差バンドでもある彼らの存在は、今の音楽シーンのあり方を体現しているようでもあり、非常に興味深い。吉田ヨウヘイ、星力斗、池田若菜の三人に話を訊いた。

今回の吉田ヨウヘイgroupは「知り合いじゃない人を誘う」っていうのがコンセプトで。「知らない人を誘うのは怖い」っていうのも、ちょっともう情けないかなって思って。(吉田)

―まずは吉田ヨウヘイgroupがどのようにスタートしたのかを教えてください。

吉田(Vo,Gt,Pf,A.Sax):学生のときからずっとバンドをやってたんですけど、大学生のときは芳しい結果を残せなくて、一度会社員になったんです。でも、2年前ぐらいに「やっぱり本気で音楽をやりたい」と思って、会社を辞めてこのバンドを結成しました。最初は「諦めがつくまで1回やり切ろう」っていうネガティブなところからスタートしたところも結構あったんですけど。

―でも、結果的には昨年発表した『From Now On』が、インディーシーンでかなりの注目を集めましたよね。ただ、その後メンバーの大半が入れ替わっているわけですが、それはどういう理由だったのですか?

吉田:前のアルバムを作ったときは、まだバンドに入って2、3か月のメンバーもいて、それぞれ別の活動が上手くいってる人も多かったんです。なので、「このバンドに重心を置いて活動するのは難しい」って話がよく出ていて。そんなときに星や若菜ちゃんと出会って、それだったら本腰を入れてやってくれる人とやったほうがいいかなって。

―星くんとはどうやって出会ったんですか?

吉田:僕は一番最初にCD-Rを出しているんですけど、それはよしむらひらくくんが「宣伝手伝ってあげるよ」って形で出してくれたものなんです。星はもともとよしむらひらくくんが好きだったんだよね?

星(Ba):そうですね。よしむらひらくさんのUstreamを見てて、たまたま吉田ヨウヘイgroupを知って、そこからTwitterで何度か吉田さんとやり取りをして、ライブに行って仲良くなって……なので、最初はただのファンだったっていう(笑)。

吉田:そのときはまだ星がどういうプレイヤーかよく知らなかったんですけど、「CD借りてきました!」って、TSUTAYAで借りてきたCDの中にファンクとかマルコス・ヴァーリ(ブラジルのシンガーソングライター、ギタリスト、キーボーディスト)があって。「ちょっと無理してでも詳しくなりたい」っていうのがわかるセレクトだったので、「この人とは仲良くなれそうだな」って思ったんですよね。

吉田ヨウヘイ
吉田ヨウヘイ

―では、若菜さんとはどうやって知り合ったのですか?

吉田:音楽評論家の岡村詩野さんがいろんなラジオで僕らの曲をかけてくれたので、一度お礼を言いたいと思って、岡村さんがやってるライター講座に行ったんです。そしたら若菜ちゃんもいて、最初は5分くらいしゃべっただけだったんですけど、前のメンバーの女の子が抜けちゃいそうだったタイミングでTwitterで繋がって、「そういえば、あの子楽器できるって言ってたな……」と思って。

―若菜さんは音大に通ってたんですよね?

吉田:だから、いきなりバンドに誘っても入ってくれないだろうと思いつつ、タワレコでバイトしてることも知ってたので、初めは「知り合いにコーラスや楽器ができる人いませんか?」って聞いたんです。そしたら、すぐに候補を出してくれたんですけど、「私もやれなくないです」っていう雰囲気だったので、「じゃあ、やってくれますか?」って(笑)。

池田(FL,Chor):初めにファゴットの子(内藤彩)を紹介したんですけど、「コーラスがもう1人必要だ」っていうことになって、「これは私がやったほうが話が円滑に進むかも」と思ってやることにしたんです。

―星くんにしても、若菜さんにしても、「バンドマンとしてもともと付き合いがあって」っていう関係から始まったわけじゃないのが面白いですよね。今年の1月に加入したreddamさんに関しても、「面識はなかったんですけど、Twitter経由で誘われました」ってインタビューで話しているのを読みました。

吉田:今回の吉田ヨウヘイgroupは「知り合いじゃない人を誘う」っていうのがわりとコンセプトで(笑)。会社員のときにバンドをやっていた頃は、覚悟を決められていなかったというか、胸を張って音楽をやれてなかったのが、活動が上手く展開しなかった理由だと思ったんです。今は「このバンドは僕がやりたくてやってます」ってちゃんと思えてるし、そういう態度をとるようになったら、応援してくれる人も増えて、上手くいくようになったんですよね。そうなってくると、「知らない人を誘うのは怖い」っていうのも、ちょっともう情けないかなって思って、誘いたい人を誘おうと思えるようになりました。

吉田ヨウヘイgroup
吉田ヨウヘイgroup

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イベント情報

吉田ヨウヘイgroup 2ndアルバム『Smart Citizen』release tour

2014年6月29日(日)START 19:00
会場:愛知県 名古屋 K.D.ハポン
出演:
吉田ヨウヘイgroup
トゥラリカ、THE PYRAMID
料金:予約1,800円 当日2,000円

キツネの嫁入り&フレデリックpresents『スキマ産業vol.38』
2014年7月12日(土)OPEN 17:00/ START 17:30
会場:京都府 UrBANGUILD
出演:
吉田ヨウヘイgroup
キツネの嫁入り、Turntable Films、middle9
DJ:田中亮太、岡村詩野
料金:前売2,500円 当日3,000円

2014年8月2日(土)
会場:北海道 札幌 SOUND CRUE
出演:
吉田ヨウヘイgroup
the winey been project
and more

2014年8月3日(日)
会場:北海道 札幌SOUND CRUE
出演:
吉田ヨウヘイgroup
SiMoN
and more

2014年8月28日(木)OPEN 19:00 / START 20:00
会場:東京都 渋谷CLUB QUATTRO
出演:吉田ヨウヘイgroup
料金:前売2,500円 当日3,000円(共にドリンク別)

※森は生きている、ROTH BART BARONのメンバーがサポートでの参加が決定
※前売チケット購入者特典音源あり

CINRA.STOREで取扱中の商品

吉田ヨウヘイgroup<br>
iPhone5/5Sケース「吉田ヨウヘイgroup『Smart Citizen』んのぷぅイラストケース」
吉田ヨウヘイgroup
iPhone5/5Sケース「吉田ヨウヘイgroup『Smart Citizen』んのぷぅイラストケース」

価格:3,780円(税込)
2nd Album『Smart Citizen』発売記念オリジナルアイテム

プロフィール

吉田ヨウヘイgroup(よしだようへいぐるーぷ)

吉田ヨウヘイを中心とするアルト・サックス、テナー・サックス、フルート、ファゴット等の4管編成含む男女混成オクテット(8人組)、吉田ヨウヘイgroup。ジャズコンボ的なバンド・アンサンブルに女性3人による美しいコーラス・・・大所帯バンドならではの音のレイヤーが複雑に絡み合い、都市生活者の心象風景をスマートに、そして軽やかな筆致でもって描き出す。2014年6月18日にアルバム『Smart Citizen』をリリース。

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